司令塔の復活。「心から楽しめるラグビーをお見せしたい」
日野レッドドルフィンズ サイモン・ヒッキー選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】
日野RDはこの試合でサイモン・ヒッキーが復帰する。「相手の状況を把握しての対応力には素晴らしいものがある。スペースをうまく突けるプレーも強み」と苑田右二ヘッドコーチも大いに期待を寄せるニュージーランド出身の司令塔。フォワードの強さなど、ここまで3試合で見えた良い点を継続しながらも、ヒッキーのゲームメークが加わることでより“エキサイティングでワクワクするラグビー”をファンに披露したい。
「詳しい戦術は言えないですが、フォワードとバックスが良いバランスで攻めながらボールをどんどん動かしていくラグビーを展開したい」とヒッキーはすでに頭の中にいくつものパターンを描いている。
「まず重要なのは最初の10分間で後手に回らないこと。そしてそのあとも80分間、自分たちのラグビーを貫いていけるかが求められています」と、昨年3月24日以来の公式戦出場となる試合を見据える。その試合で負ったけがによって長いリハビリ期間が続いたが、「ラグビーというスポーツが心から大好きですし、『大好きなこの日野RDの仲間とともにもう1回プレーしたい』という気持ちがここまでの自分を支えてくれたと思います」と静かに思いを語った。待ちに待った復帰戦に向けて、フィジカル面もメンタル面も準備は整った。
日野RDはここまで3試合を戦ってまだ勝利には届いていない。苑田ヘッドコーチは「『困難な状況でも再生してチームを向かうべき方向に進ませていこう』と意思統一して1週間準備してきた」と明かす。「誰が出ても遜色のないメンバーがそろっているし、これまで出場がなくハングリーな気持ちになっていたメンバーにはチャンス。強い気持ちを出してチームに勢いをもたらしてほしい」。そう言って新戦力の奮起に期待を寄せた。
ヒッキーは、「日野RDのベストなラグビーがもう少しで出せるところまできている」と感じているという。そして、「久しぶりの試合で緊張がないとは言えませんが、その緊張感を逆に力として、応援を続けてくれているファンのためにもエキサイティングで心から楽しめるラグビーをお見せしたい」と復帰戦に臨む。彼が司令塔を務めることでチームの新たな一面が引き出されるか、大いに注目だ。
(関谷智紀)
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