日本代表選出で凄みを増す最多トライゲッター。マロ・ツイタマのトライは好循環の表れ
静岡ブルーレヴズ マロ・ツイタマ選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】
特に攻撃に関しては、総得点が152点(1試合平均38点)でリーグ首位。敗れた横浜E戦でも5トライを挙げ、好調を維持している。その原動力の一人として注目したいのが、昨季のディビジョン1最多トライゲッターのマロ・ツイタマだ。 昨季からカテゴリAになったツイタマは、7月に日本代表にも初招集され、初キャップ(パシフィックネーションズカップのカナダ戦)で初トライを決めるなど結果も出して、10月に行われたニュージーランド代表との試合(リポビタンDチャレンジカップ2024)にも先発出場した。
今季のリーグワンが開幕してからも、第2節・浦安D-Rocks戦と第3節・三菱重工相模原ダイナボアーズ戦で2試合連続ハットトリック(3トライ)を達成し、第4節・横浜E戦でも2トライを挙げて3試合で合計8トライ。昨季は15トライで最多トライゲッターになったが、すでにその半分以上の数字を叩き出している。
また個人スタッツでも、ゲインメーターが1位、ラインブレイク数が3位タイと出色の内容だ。ただ、ツイタマ本人は、そうした数字にもチームの力が大きいと強調する。
「フォワードから全員がしっかりと良い仕事をしてくれて、インサイドバックスも各自が自分の仕事を忠実に果たして、自分がアウトサイドのスペースでボールをもらうことができています。全員の働きでチームとしてのアタックが良くなっているおかげで、自分がトライを取れていると思います」
チームとしても「トライを取る嗅覚がある選手なので、われわれも彼をどう生かすかを考えていて(今季は)うまくスペースを作れている。そうして彼のトライが増えてくると、チームの調子も上がってくると思います」(藤井雄一郎監督)と好循環が生まれている。
念願だった日本代表に選ばれたことで、ツイタマ自身の意識やモチベーションもより高くなっている。
「すごく良い学びが多くて、良い経験になりました。自分がどういう選手であるべきか、どういうスキルを上げていかなければいけないのかということも分かりました。ボールを持ってないときの動きや、前節で多くミスしてしまったハイボールの対応といったベーシックなスキル、コミュニケーションといったところをもっと修正して、スキルを上げていきたいと思っています」
約1カ月ぶりのホストゲームでBL東京から勝利を挙げるためにも「1週間掛けて練習してきたことを、自分たちらしくしっかりと遂行することが大事」と語るトライキング。チームとして攻撃の時間を増やし、彼が良い形でボールを受ける回数が増えれば増えるほど、価値ある勝利を挙げる可能性も高くなっていくはずだ。
(前島芳雄)
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