力強く、ひたむきに。背中でリードするディフェンスリーダー
レッドハリケーンズ大阪 佐藤大朗選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】
今節は、ジャパンラグビー リーグワンが始まってからの過去3シーズンでまだ対戦したことのない清水建設江東ブルーシャークスを迎え、戦う。得点力のある、特に前半での得点が多い相手をいかに止め、チャンスを生んでいくかは、一つのポイントになってくるだろう。
前節、昨季の第5節(2024年2月3日)以来およそ11カ月ぶりに、佐藤大朗が出場した。持ち前のタックルやブレイクダウンでの強さで、勝利に貢献。ボーナスポイントを手繰り寄せるトライもあったが、試合後には「ファウルもあったし、タックルを外される場面もあった。これまでの自分のスタッツと比較すれば、まだまだ」と、満足のいかない様子をのぞかせていた。久しぶりの出場で、試合勘に課題があると感じたという。この日学んだことをもとに、「実戦の中で成長していきたい」と話していた。
そして今節も、前節に続いて先発メンバー入り。望んでいた、試合勘を取り戻して成長を重ねる機会を得た。
佐藤は、チーム内でディフェンスリーダーの一人としての務めも果たしている。彼が担当するのは、主にタックルに関する部分だ。前節を振り返り、コリジョン(接点)は「全体的に良かったと思う」とする一方で、「チームとしてタックルの本数自体が多くなかったので、一つ外せば成功率は下がってしまう。成功率は、70%台前半だった」ことは今節への課題になったと語っている。
2015年から3シーズン、キャプテンを務めた経験もあるベテラン選手だ。彼が語る際に紡ぐ言葉には、過不足がない。けれどいまは、「ハドルを組んだときにはキャプテンが話してくれるので、自分が話す必要はない」。ただチームの一員として、常に「与えられた仕事をするだけ」だ。
「相手をタックル一発で倒すことができれば、ボールも見える。そうすれば、ジャッカル(スティール)できる機会も増えてくるはずだし、チャンスにつながる。タックルの回数、クオリティー、成功率にこだわっていきたい」。語らずとも、その力強くひたむきに戦う背中がチームを引っ張る。
(前田カオリ)
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