観衆を魅了するトライラッシュ。将来のライバルになることを予感させる熱戦

埼玉パナソニックワイルドナイツ 竹山晃暉 【©ジャパンラグビーリーグワン】

埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)がホストゲームに三重ホンダヒート(以下、三重H)を迎えた一戦は、埼玉WKの竹山晃暉と三重Hのレメキ ロマノ ラヴァがともにハットトリック。最終的に48対24というスコアになったがトライの応酬にスタジアムは沸いた。

電光石火のトライラッシュだった。開始3分、大外でパスを受けた竹山が右フラッグ際に飛び込んでグラウンディング。最初のトライを奪った。さらに前半17分にもトライラインを駆け抜ける。前半31分には山沢京平のパスを受けると華麗なステップで中央を切り裂いて3つ目のトライ。わずか31分間でハットトリックを達成してみせた。

「しっかりと(ボールを)押さえるとか小さい部分を徹底した結果がトライにつながった。前半だけでハットトリックになったが、トライへの嗅覚など自分の強みの部分が出せたと思う」(竹山)

三重ホンダヒート レメキ ロマノ ラヴァ 【🄫ジャパンラグビーリーグワン】

前半を終えて33対5。すでに勝負が決まったかとも思われたが、三重Hが後半に本領を発揮した。フォワード陣が時間を作ってオープンサイドへ展開すると、前半に1トライを挙げていたレメキが後半4、12分にも埼玉WK守備陣をぶっちぎってトライを奪い、ハットトリックを達成。三重Hは後半17分にも岡野喬吾がトライを奪って33対24と点差を詰めていった。しかし、レメキの負傷交代とレッドカード、イエローカードによる数的不利によって力尽きた。

「前半は簡単に蹴ってしまって流れが作れなかったが後半はつないだことでリズムが生まれた。今年はボールを運べる選手が何人もいるので、それがチームの強み。自分たちの戦いができればワイルドナイツのような強いチームとも十分に戦えることが分かった」(レメキ)

ちょうど1年前。昨季の同カードは埼玉WKが70対12で勝利したが、今季は48対24。「去年はここで70点を取られた。長い道のりだったがチームは確実に成長している」(キアラン・クローリー ヘッドコーチ)。「昨季と比較して相手のコンタクトのレベルが上がった。それが今季の(三重Hの)好成績につながっていると思う」(坂手淳史)。スコア以上に見ごたえがあるバトルとなった。

三重Hは2026-27シーズンから栃木県宇都宮市に活動拠点を移すことを発表している。埼玉WKの活動拠点・埼玉県熊谷市とは車で約1~2時間の距離。このカードは近い将来、隣県チームの対戦としてさらなる盛り上がりを見せていくだろう。

(伊藤寿学)
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