ビジターゲームのスタンドにはためく大漁旗。声援の波に乗った釜石SWが今季初勝利

日本製鉄釜石シーウェイブス ヘンリー ジェイミー選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25ディビジョン2 第3節。開幕節から連敗と苦しいスタートとなった日本製鉄釜石シーウェイブス(以下、釜石SW)の2025年は、江東区夢の島陸上競技場に乗り込んで、清水建設江東ブルーシャークスとのビジターゲームから始まった。

試合は一時0対14とリードされたものの、後半に入って逆転。終了間際にはヘンリー ジェイミーの劇的トライで勝利を決定づけた。「シーズンのターニングポイントとして、絶対に勝ちたいと思っていた」と、釜石SWのクラブキャプテン河野良太が言うとおり、チーム全員が強い気持ちで試合に臨み手にした、今季初勝利だった。

須田康夫ヘッドコーチが、「はっきり言って最低」と評した前半のプレーぶりを見事に修正し、苦しみながらも勝利をつかんだ釜石SWだが、後半の逆転を後押ししたのは、ファンの声だった。村上陽平キャプテンが、「大声援が聞こえて、後半に勢いに乗れた部分も少なからずあった」と言うように、スタンドにはためく大漁旗とともに、ファンの声は選手にも確実に届いていた。

待ち望んだ今季初勝利。一つの勝利が、チームの流れを変えるきっかけとなるのか。須田ヘッドコーチが、「『こうしたら、こういう絵になるんだよ』というのが如実に出た試合だった」と言えば、村上キャプテンは、「釜石SWは常にチャレンジャー。この勝利で波に乗って、スタンダードを下げないでやっていきたい」と前を向く。

チームが、個人が、やるべきことをすれば結果は付いてくる。そのことを実感した試合でもあり、ファンの声の力に後押しされた試合だった。スタンドから沸き起こったさざ波をビッグウェーブに育てることができるか。釜石SWのチャレンジは、まだ始まったばかりだ。

(尾田健太郎/Rugby Cafe)
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