相手より先に、一歩前へ。今季初勝利のカギはスクラムの右プロップに

【©ジャパンラグビーリーグワン】

NTTジャパンラグビー リーグワン 2024-25ディビジョン3 第3節。クリタウォーターガッシュ昭島(以下、WG昭島)は、広島県広島市のBalcom BMW Stadiumで、D3の首位を走るマツダスカイアクティブズ広島とのビジターゲームに臨む。

開幕から2連敗。厳しい船出となっているWG昭島にとって、悪い流れを食い止めるためのカギとなるのは、やはり原点回帰のスクラムだろう。その中心となるのが栗山塁だ。

開口一番、「ぼくのときはベスト4でしたから、優勝って、すごいですね」。今年の全国高校大会で大会連覇を果たした母校・桐蔭学園高校の活躍は、「いい刺激になった」という。栗山がラグビーを始めたのは桐蔭学園高校に入学してから。当初のポジションはロックだったというが、半年もしないうちにプロップに転向。そこからはプロップ一徹のラグビー人生を歩んできた。だからこそ、スクラムに懸ける思いは強い。

「ほかのチームから、『強いスクラムを組む3番(右プロップ)だな』、と思われるような選手になりたいですね。スクラムで前に出るときに中心となるポジションが3番なので、自分のプレーでチームに勢いを与えたいと思っています。フォワードからバックスにいいボールを供給して、WG昭島らしいアタックをしていきたい」

スクラムで勝つこと──。チームから求められている役割はクリアだ。そして、ここまで多くの試合で先発出場を続けている栗山だからこそ、いまチームが抱えている課題もはっきり見えている。

「最初のアタックはいい。けれど、そこからトライを取り切る決定力が足りないし、キツくなってきたときのコミュニケーションがうまくとれていない。あとは、勝ちたいという気持ちを相手よりも出すこと。自分が声を出せるときは出していきます」と、先頭に立ってチームをけん引していく覚悟はできている。

スクラムでWG昭島の3番が、相手よりも先に一歩前に出る。その一歩が、WG昭島の今季初勝利のカギとなる。

(匂坂俊之/Rugby Cafe)
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