堅い決着となりそうな牝馬限定戦は、枠と前走の位置取りから探れ!?/佐賀競馬・大恵総合研究所佐賀支部
大恵総合研究所 【佐賀支部】
年末年始休暇の最終日という方も、カレンダーとは関係なく働く方々も、夕飯時になれば佐賀競馬の最終レースがあります。
それに特化したデータ分析を行うのが大恵総合研究所・佐賀支部。JRAと地方競馬の二刀流の競馬リポーター・大恵陽子氏が独自の切り口から分析します。
上位人気の堅い決着となりそう
競馬リポーターの大恵陽子です。
年末年始は地方競馬で注目レースが多く組まれていて、家でのんびりしながら各地の馬券を買う日々。
酔った勢いで手を出してハズレが続くなど、楽しみの代償で負ったマイナス分をそろそろ取り戻したいところです。
大丈夫、私には佐賀最終レースがある!と言い聞かせて、今夜も下心たっぷりに馬券を買いたいと思います。
さて、今夜の佐賀最終レースは「夜のウーマんチャンス」。
これは賞金下位から順に編成された牝馬限定戦です。そのため、近走成績が振るわない馬が多く、近5走で最も好成績だった馬でも4着。ただ、そのレースも「夜のウーマんチャンス」だったため、レースレベルを考えると着順を素直に受け取れない一面があります。
一見すると混戦模様な一戦。しかし、データからは傾向が見えてきました。
表1は今回と同条件の直近1年での成績をまとめたもの。「夜のウーマんチャンス」「C2クラス」「900m」となります。
過去6回中5回で単勝1番人気が3着以内に入り、1番人気の信頼度が非常に高い結果となりました。
それもあって、3連単万馬券は1回のみ。ほとんどのレースで3番人気以内の馬が2頭以上馬券圏内に入っており、基本的に上位人気から狙うのが良さそうです。
では、どの馬が人気しそうなのか。
あらかじめ数時間前に馬券を仕込んでおきたい方は佐賀競馬公式HPに掲載の無料ネット新聞「うまかつ.net」の印を参考にするといいでしょう。
※リンク先は外部サイトの場合があります
C2クラスの夜のウーマんチャンス 900m戦 【表1】
先行馬有利な一戦。見つけるポイントは枠順!?
900mという超短距離戦かつワンターンとあって、最初のコーナーを4番手以内で回った馬が必ず2頭以上、3着以内に入っていました。
馬場状態に関係なく、とにかく前に行った者勝ち。
では、どの馬が逃げ・先行できそうなのでしょうか。
どんな馬だと前付けできるのか考えながら直近1年の夜のウーマんチャンスの成績を眺めていたところ、ある仮説が浮かびました。
真ん中の枠(4-7番)で、前走を真ん中より前の位置で運べた馬なら先行しやすいのでは?
これ、どういうことかと言うと、内枠だとダッシュ力がないと包まれてしまうし、外枠から先行するにはそれなりのスピードが必要。
だけど、真ん中の枠からなら飛び抜けたスピードがなくても、押して行けば先行できるのではないかな、ということです。
そこで、直近1年の夜のウーマんチャンス(C2、900m)で4-7番枠に入り、かつ前走で真ん中より前の位置で運んだ馬について調べたのが表2。
なんと9頭中8頭が4番手以内に先行することができていました。
4-7番枠の馬で、前走を真ん中より前で運んだ馬 【表2】
それが表3。
8頭中2頭が勝利を挙げ、3頭が2着に入りました。
下段に記したのは勝率と連対率。勝率は25.0%、連対率は62.5%と高い確率で好走することが分かりました。
上記で4番手以内に先行できた馬 【表3】
とにかく外枠有利だった昨日
良馬場で行われた1月4日はとにかく外枠有利な一日で、全12レース中11レースで6枠より外の馬が2頭以上、3着以内に入りました。
唯一の例外はメインレースの11レース。こちらはB級特別レースというこの日で最もクラスが上の一戦のため、実力通りに決まったと言えるでしょう。
7枠と8枠は5勝、2着6回、3着4回で、今日も外枠有利が続くようなら、警戒が必要です。
では、気になる予想と買い目は?
佐賀競馬公式HPに掲載の無料ネット新聞「うまかつ.net」によると、⑦マリノボリーに多くの本命◎印が並びます。
同馬は前走で逃げて7着。また、7番に入り、「真ん中の枠(4-7番)で、前走を真ん中より前の位置で運べた馬なら先行しやすいのでは?」という仮説にもピタリと当てはまります。あとはどこまで粘り通せるかですが、昨日好成績だった6枠に入ったのは嬉しいポイントです。
同じく前走の位置取りと、今回の枠順から注目したいのは④ツヨポンフェイス。
こちらも終盤でどこまで粘れるかが大きなカギを握ります。
ここまで挙げた2頭は直線で脚が上がるタイプのため、そうなるともう少し粘り腰のある馬を狙いたいところ。
⑨レディボレロは門別から移籍2戦目で、門別ではダート1000mを主戦場としていました。
サンプル数はたった1しかないのですが、昨年1月の「夜のウーマんチャンス」では門別ダート1000mで真ん中より前の位置で運べていた馬が逃げて勝っていました。
レディボレロもそれに当てはまるタイプで、門別のワンターンである程度の位置を取れるスピードは佐賀でも期待が持てます。
また、この時期の佐賀特有なのが「格付け賞金減額組」。
どういうことかと言うと、明け6歳~8歳馬は4年前に稼いだ収得賞金が全額減額され、馬によっては降級するのです。
それによってC1クラスから降級してきたのが⑥スルーザリミッツ。
前走は10頭中5番手と真ん中で運んで6着。上がり3ハロンは39秒8で、今回は先行して粘り込めそうです。
過去の傾向から堅い決着で、特に1,2着は上位人気で決まりやすい一戦。
よって、馬連で点数を絞ります。
⑥-④⑦⑨ 3点で福よ来い!
YouTube生配信中! SAGAリベンジャーズ×夜のウーマんチャンスC2-28組 【出馬表】
文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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