再び勝ち取った開幕スタメンの座。東将吾が新ポジションで道を切り開く

中国電力レッドレグリオンズ 東選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

新シーズンは『広島ダービー』で幕を開ける。中国電力レッドレグリオンズ(以下、中国RR)は12月21日の開幕戦で同じ広島を拠点とするライバルのマツダスカイアクティブズ広島(以下、SA広島)と対戦する。

「新しい歴史を作ろう」。岩戸博和ヘッドコーチは開幕戦のジャージーを手渡す前に、選手たちにそう話した。昨季の『広島ダービー』は第5節での1勝のみで、順位も2年連続の最下位。接戦が増えただけに、勝ち切れない悔しさが募るシーズンだった。今季は一つでも多くの勝利をつかむべく強い覚悟で臨む。

シーズンを占う大事な初戦で、24歳の東将吾が2年連続の開幕スタメン入りを果たした。デビューシーズンの昨季は、開幕から2試合連続で先発したが、新型コロナウイルス感染で戦線離脱を余儀なくされると、復帰後は激しい競争の中でメンバー外や控えからの出場が多くなり、シーズンで6試合出場にとどまった。期待されながらも、対人の強さやボールキャリーの持ち味を発揮し切れず、もどかしさだけが残った。

「昨季は個人的に挑戦のシーズンだったけれど、自分のやりたいことを100%できなかった。(復帰後は)控えからの出場が多かったので、チャレンジする気持ちよりも、試合の流れを壊さないようにしようという思いが強くて、自分のやりたいプレーを出せなかった」

それでも、今季は再び開幕スタメンの座を勝ち取った。ポジションは慣れ親しんだセンターではなく、リーグワンで初プレーのウイング。競技人生でも経験の少ないポジションだが、夏から新たな挑戦と向き合って準備をしてきた結果だ。

「新しいポジションをやれる機会をいただいたので、いつも以上に動画を見返したり、周りのウイングの選手と話したり、よりラグビーを理解しようと動いたプレシーズンでした」

主戦場のセンターとしてのプライドもあるが、ウイングも「ボールを持ったらとにかく前に行くことが大事。よりアグレッシブにできる」と持ち味は生かせるポジション。「最後にボールが回ってくるので、自分の強みを生かして体を当ててゲインラインを取って、チャンスがあればトライも取って勝利に貢献したい」と意気込む。

どのポジションでも「自分の持ち味は誰にも負けない自信がある。縦に行けるバックスだったら僕が一番だと思っている」と自分を信じて突き進むだけだ。『広島ダービー』の開幕戦は新たな歴史のスタートライン。東が道を切り開く。

(湊昂大)
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ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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