ハメスが恩師アンチェロッティと再会。レアル・マドリー、ラージョとのダービーに挑む
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2人の関係の始まりは2014年の夏。ワールドカップ・ブラジル大会で得点王に輝いた直後、ハメスはレアル・マドリーの目玉補強としてスペインの首都へとやってきた。当時レアル・マドリーを率いていたアンチェロッティは、ハメスの獲得について次のように語っている。
「レアル・マドリーは常にクオリティーが高く、将来性のある選手を求めている。我々が獲得したのはワールドカップのベストプレーヤーの一人。彼のような選手は現在だけでなく、未来に向けても必要だ」
加入間もない自身を攻撃のキーマンに据えてくれたアンチェロッティの期待に応え、この年ハメスは17ゴール18アシストを記録した。だがアンチェロッティがクラブを去った2年目は状況が一変。とりわけジネディーヌ・ジダン監督の指揮下では重要性を失ってしまう。尻すぼみに出番を失っていった2年目のシーズン終了後、ハメスに手を差し伸べたのは他でもないアンチェロッティだった。
レアル・マドリーでの初得点は2014年8月のスーペルコパ。アトレティコとのダービーだった 【(C)LaLiga】
バイエルンではアンチェロッティの信頼を得て輝きを取り戻し、1年目のシーズンにブンデスリーガで7ゴール8アシストを記録。この活躍を受け、ルンメニゲは2018年4月に「ハメスは素晴らしい補強だった。アンチェロッティに感謝せねば」と話している。
ブンデスリーガの連覇に貢献したレンタル期間の2シーズンを終え、ハメスは2019年夏にレアル・マドリーに復帰。だがジダンの指揮下でベンチを温め続ける状況は変わらず、1年後にはアンチェロッティと三度目の再会を果たすことになる。
2020年夏、ハメスは「正直に言うと、カルロがいなければここに来ることはなかった」との言葉と共に、アンチェロッティ率いるエバートンと2年契約を結んだ。怪我に苦しんだプレミアリーグでの1年目は23試合の出場にとどまるも、6ゴール4アシストを記録。その背景にはハメスを攻撃の中心に据えるべく、チームの戦い方を変えたアンチェロッティとの特別な信頼関係があった。
2021年夏にアンチェロッティはレアル・マドリーの監督に復帰。ハメスも同年9月にカタールへと移籍した。それから3年、2人はラリーガ EA SPORTS の舞台で、ライバルとして再会することになる。
アンチェロッティの信頼を受け、レアル・マドリー加入1年目には17得点18アシストを記録した 【(C)LaLiga】
レアル・マドリーは前節ジローナを3ー0で破り、ベティスと引き分けた首位バルセロナとの差を2ポイントに縮めた。年内の残り2試合で勝ち点6を加えれば、1月3日に行われる延期分のバレンシア戦で首位の座を奪うことができる。ただバジェカスでのラージョ戦は過去3シーズン1勝1分1敗と五分で、最後の勝利は3季前まで遡る。
一方のラージョはホームでこそ2連敗中ながら、前節バレンシア戦の勝利により3連敗の流れを止めたばかり。ここまで出番に恵まれていなかったハメスも久々に先発した12月4日のコパデルレイ2回戦にてラージョでの初アシストを記録している。果たして勝手知ったる恩師との再会で出番は訪れるのか。
ラージョではレアル・マドリー時代と同じ背番号10を担う。ここまで出場機会に恵まれていないが、古巣相手の大一番で出番はあるか 【(C)LaLiga】
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