【物語りVol.119】国内初の「画期的なチャレンジ」に挑む

東芝ブレイブルーパス東京
チーム・協会

【東芝ブレイブルーパス東京】

東芝ブレイブルーパス東京では、多くの皆さまにクラブのことをより知っていただくために、今シーズンもライターの戸塚啓さんにご協力いただき、選手・スタッフ一人ひとりの「物語り」を発信しています。

■大手芸能事務所のメタバース空間に出店!!

世界有数のユニークなラグビークラブを目ざす、東芝ブレイブルーパス東京らしい画期的な試みです。

 12月3日、東芝ブレイブルーパス東京は定例記者会見を開きました。この日は荒岡義和代表取締役社長より、新たな集客施策についての説明がありました。
それが、メタバース空間『STARDUST LAND』への出店です。ラグビー界はもちろんプロスポーツ界を見渡しても、史上初となる試みです。

『STARDUST LAND』とは、大手芸能事務所スターダストプロモーションがメタバース空間にオープンした街です。日本のエンタメ業界では初めての試みで、8月のオープンから100万人以上が来場しています。かくも斬新なコラボレーションが、なぜ実現したのか。日本のラグビー界とリーグワンの現状をていねいに分析した結果、と言うことができるでしょう。荒岡社長が説明します。
「我々ラグビー界にはコアファンの方が定着していて、素晴らしい世界があります。コロナ禍があけてファンの方々が試合会場へ戻ってきてくれて、試合を楽しんでくれています。自治体を含めて子どもたちを招待している効果も、集客に表われているのかなと思っています。ただ、もうひとつギアをあげたい。ファン層を拡大したいと、かねてより考えていました」
 
 ターゲットとするのは、若い世代や女性ファンです。ファンクラブ会員の平均年齢などを参考とし、若い世代や女性ファンを獲得することで将来につながる循環をさらに広げていく。メタバース空間への出店は、そのための施策として考えられました。
「スターダストプロモーション様は、メタバース空間を出店するにあたって、ちょっと異色でありながらトップレベルのコンテンツを模索されていました。我々もラグビーを見たことがない方々に、関心を持っていただきたいと考えていました。芸能界トップクラスの事務所様と、リーグワンの優勝チームというトップ同士のコラボレーションに、意味があるのかなと思っております」

 この記者会見終了後の12月3日14時半から、『STARDUST LAND』内に東芝ブレイブルーパス東京のショップが登場しています。正式オープンはチームのリーグワン開幕節前日の21日で、試合の告知やチケットの販売、ここでしか買えない限定グッズの販売などが予定されています。メタバース空間だけでなく、リアルな世界でもコラボレーションが展開されていきます。12月29日のホストゲーム開幕戦のマッチスポンサーが、スターダストプロモーションに決定しました。
 
 さらに、同試合と1月5日のホストゲーム第2戦(第3節)に、スターダストプロモーション所属の女性アイドルグループ『私立恵比寿中学』が来場してミニライブを開催することになったのです。荒岡社長は期待をこめて語ります。
「スターダストプロモーション様とのコラボレーションは、これまでアプローチができていなかった新たなファン層、若い層の獲得へのチャレンジです。 従来のやりかたでは大きく増やすことがなかなか難しかったので、これは我々にとって本当に大きなチャレンジです」

『STARDUST LAND』を訪れた女子中学生や女子高校生が、東芝ブレイブルーパス東京のショップへ立ち寄り、ラグビーに興味を抱く。ラグビーが好きなお父さんとの共通の話題が生まれ、家族で東芝ブレイブルーパス東京のホストゲームを観戦する──。
 メタバース空間への出店は、家族がつながりを深めるきっかけにもなるかもしれません。スターダストプロモーションとの活発な交流により、東芝ブレイブルーパス東京は新たな可能性を切り開いていくのでしょう。

【東芝ブレイブルーパス東京】

■プレシーズンマッチで「スキのなさ」を作り上げる

12月3日の定例記者会見に先駆けて、チームの練習が公開されました。練習後に佐々木剛選手、森勇登選手が、詰めかけたメディアの質問に答えています。
 
 佐々木選手は11月30日のプレシーズンマッチで、今シーズン初の実戦に臨みました。これまでとは異なるアプローチで、開幕節へ照準を合わせています。
 「昨年まではずっと試合に出続けて、開幕戦へ向けてコンディションを上げていきました。今年は30日の東京SG戦、7日の横浜キヤノンイーグルス戦の2試合で仕上げる。これは自分のなかですごく変わったところです。チャレンジでもありますが、練習の強度は去年より上がっている。練習を通してコンデンションを上げていくところは、いまのところ順調かなと思います」
 プレシーズンの練習では、タックルを磨いてきました。
「自分の強みであるジャッカルは継続的にやっていきながら、意識して取り組んでいるのはタックルです。低く刺さるようなタックルが東京SG戦でも何回かできたので、それをもっと増やしていきたいですね」
 今シーズンは前年王者の立場で戦います。佐々木選手は「自分たちに大きく変わったところはないですね」と話しつつ、対戦相手の変化を感じ取っています。
「相手がスキのない状態、しっかり形を作って挑んできているのが、プレシーズンでも分かります。そのぶん自分たちの小さいミスが得点機会を失うきっかけになる、相手につけ込まれることになると、身に染みて感じています。そういうミスが命取りになることを、プレシーズンのうちに気づけたのはすごく大きい。自分たちもどのチームが相手でも、どんな準備をしてきた相手でも、弾き返せるスキのなさを作り上げていくのが大事だと感じました」

【東芝ブレイブルーパス東京】

森選手も「連覇という意識はありません」と話します。
「去年の優勝は、もうリセットしている状態です。昨シーズンまでと同じように、1試合ずつ大事に戦っていきたい」
プレシーズンマッチでは、ここまで全4試合に先発出場してきました。前3試合ではスタンドオフを任され、4試合目はフルバックを担いました。「スタンドオフで勝負したい?」と問われると、「スタンドもやりたいですけど、(4試合目から出場した)リッチー(・モウンガ)がいますからね」と笑みを浮かべます。
「東芝のラグビーは、ジェネラルプレーではスタンドとかウイングとかあまり関係なくボールに触る。どのポジションでも自分の持っているスキルを、出せていけたらと思っています。昨シーズンまでのプレーを継続しつつ、もっとボール触れるようにして自分でチャンス作ったり、他の選手を生かしたり、スペースにボールを運んだり、という役割を果たせたら」
 今シーズンの目標を問われると、落ち着いた口調で答えます。
「どのポジションもできるのが強みなので、どこで出てもハイクオリティでプレーして、チャンスをしっかり作っていきたい。試合ではできるだけ長くプレーしたい。先発で出たい気持ちは強いです」

【東芝ブレイブルーパス東京】

 新シーズン開幕の足音が、少しずつ大きくなっています。東芝ブレイブルーパス東京は事業面でも競技面でも、チャンピオンチームとしてのプライドと誇りを持って挑んでいきます。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

東芝ブレイブルーパス東京はジャパンラグビーリーグワン(Division1)に所属するラグビークラブです。日本代表のリーチマイケル選手や德永祥尭選手が在籍し日本ラグビーの強化に直接つなげることと同時に、東京都、府中市、調布市、三鷹市をホストエリアとして活動し、地域と共に歩み社会へ貢献し、日本ラグビーの更なる発展、価値向上に寄与して参ります。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント