【物語りVol.118】プレシーズンマッチ第4戦 小さなプレーからも課題を洗い出す
【東芝ブレイブルーパス東京】
東芝ブレイブルーパス東京のプレシーズンマッチ第4戦が、11月30日に東芝府中グラウンドで行なわれました。この日は午前中に『ルーパスカップ』が開催され、また、東京SGとの府中ダービーということもあり、たくさんの観衆が詰めかけました。
24-25シーズンの開幕戦まで、およそ3週間です。主力選手の多くが、今シーズン初の実戦に臨みました。そのひとりが、リッチー・モウンガ選手です。前半40分プレーし、「楽しかったです」と切り出しました。
「(5月26日のリーグワンプレーオフ決勝以来)6か月ぶりくらいの試合で、自分はなぜラグビーやっているのか、なぜラグビーを好きなのかといったことを、また思い出すタイミングになりました。何回かボールキャリーして、タックルされて、ちょっと身体が痛いような感覚も久しぶりだったので、そこも楽しみました」
チームと自身のパフォーマンスについては、冷静に分析します。
「前半のメンバーに関しては、多くの選手が1試合目ということで、1試合目っぽいパフォーマンスもあったのかなと思います。それが不満ということではなく、しっかりと40分プレーできて、ケガなく終われたこと。自分たちのチームの選手が基本的に大きなケガなく1試合、80分終われたのは、少し嬉しく思っている部分です」
試合途中にタンカで運ばれた東京SGの選手にも触れ、「彼の無事を祈っています」と言い添えました。モウンガ選手らしい心配りです。
22日の開幕節へ向けた修正点には、「ミスを減らすこと」をあげます。
「アタックの場面で、相手のプレッシャーに関係なく自分たちでミスをしてしまうことがあった。そこは改善しないといけません」
シーズンの目標を問われると、迷いのない口調で答えます。
「スタンダードとして自分に課さなければならないのは、もう一度優勝する、優勝を目ざしてプレーすることです。シーズンを通してリーグで圧倒的な力を示し続けたい。それから、チームには若い選手、大卒で入ってくれた若い選手もいます。彼らのキャリアに、ポジティブな影響を与える存在となりたいですね」
【東芝ブレイブルーパス東京】
「自分たちのフォーカスポイントとして、まずコリジョンのところでどれだけ身体を当てられるか。 それについては、うまくできた部分がたくさんありました。試合には負けてしまいましたが、チームとしてやりたいことは見えた。それは良かったですね。前半のチームは(プレーオフ)決勝以来の試合だったので、完成度はまだまだ。70から75パーセントぐらいですね」
自身は7月21日のイタリア戦以来の実戦でした。
「その間にケガをしたりしたので、これから仕上げていきます。コンディションはまだまだですけど、開幕戦にはいい状態へ持っていけると思います」
日本代表のヨーロッパ遠征から帰国した原田衛、ワーナー・ディアンズ、松永拓朗の3選手が、ハーフタイムに挨拶をしました。ジョネ・ナイカブラ選手も含めた彼ら日本代表選手について聞かれると、リーチ選手は笑みをこぼしました。
「東芝が好きな選手たちなので、早く試合をしたい、来週のPSMから出たいぐらいだと思うので。しっかりリフレッシュして、長いシーズンを戦えるメンタリティを作ってほしいですね」
リーチ選手自身も、メンタリティを整えています。「去年よりもベストなシーズンにしたい。もう1回優勝する難しさはあるので、しっかりいいメンタリティを作って、さらに進化していきたい」
連覇のために必要なものとは。昨シーズンに続いてキャプテンを務める経験者は、ここでもメンタリティの重要を説きます。
「どういうメンタリティで臨むか。シーズン通してどういうメンタリティを持ち続けるか。もう十分に力はあるし、パワーも、フィットネスもある。あとは、メンタリティをコントロールするだけだと思います」
【東芝ブレイブルーパス東京】
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