【九州電力キューデンヴォルテクス・猿レポ】選手がレポート!プレシーズンマッチ第5節 v 花園近鉄ライナーズ戦

チーム・協会

初めましての人もこんにちは。
試合後レポートを担当させていただきますプロップの猿渡です。

11月29日(金)、プレシーズンマッチ5戦目、花園近鉄ライナーズ(以下、花園L)との試合が大阪府にある“東大阪市花園ラグビー場~第2グラウンド”で行われました。

【©九州電力キューデンヴォルテクス】

前節の狭山セコムラガッツ戦(以下、狭山RG)から中6日という、普段よりも短い準備期間で迎える花園L戦。狭山RG戦では、試合開始直後に先制点を許し、主導権を握られたまま最後まで巻き返すことができず、悔しい敗戦を喫しました。
しかし、この短い準備期間だからこそ、チーム全員が一丸となり、集中力を極限まで高め、密度の濃い準備を進めてきました。
この試合は、前節の悔しさを晴らし、さらなる成長を遂げるための重要な一戦です。
対戦相手の花園Lは、前シーズンまでディビジョン1に所属し、各国代表クラスの選手を多く揃える強豪チーム。その強みは、圧倒的なフィジカルとスピード、高い個人スキルを活かしたダイナミックな展開力にあります。
今試合も厳しい戦いが予想されます。
花園の地で、熱い闘志を胸に、勝利を掴むべく全力を尽くします。

花園L戦の試合メンバーはこちら
https://www.kyudenvoltex.com/game/p128


《試合内容・結果》

11月末、陽が傾き始めた午後3時。
強風が吹き荒れる中、花園Lとの一戦がキックオフを迎えました。

前評判通り、激しいアタックで主導権を握ろうとする花園L。
しかし、ヴォルテクスは堅実なディフェンスで応戦し、何度もトライを狙いに行きます。
スコアが動くことなく激しい攻防が続く中、その均衡を破ったのはヴォルテクスでした。

前半17分、相手のペナルティを起点に一気に前進。ヴォルテクス得意のラインアウトモールから相手陣深く攻め込みそのまま近場を連続で攻め込み、最後は3番 尾池亨允選手が押し込んで待望の先制トライを奪取。
ここ数試合で先制点を奪えなかった反省を活かし、序盤から攻撃に全力を注ぎ、スコアを7-0とします。

ラインアウトモールが崩れたあと後トライに向けて一気に駆け出すフォワード 【©九州電力キューデンヴォルテクス】

その勢いは止まりません。
続く21分、花園Lが得意とする連続アタックを耐え抜き、7番 コルビー・ファインガア選手が相手のパスをインターセプト。
そのまま約50メートルを独走してトライ!
スコアを14-0とし、スタンドのボルテージは最高潮に。

さらに33分、再びラインアウトモールから2番 王鏡聞選手が追加トライを決め、スコアは21-0。
しかし花園Lも黙ってはいません。
35分、ついにトライを奪われますが、ヴォルテクスは前半終了間際に再び得意のラインアウトモールで攻め込み交代直後の16番・村川浩喜選手がトライを決め、26-7で前半を終えました。

ハーフタイムでは冷静に課題を確認し合い、後半戦へ備えます。「集中」──この日のヴォルテクスは、試合全体を通してその言葉を体現していました。

キックした後転がるボールを再獲得する為に追いかけるトム・テイラー選手【26番 スタンドオフ】 【©九州電力キューデンヴォルテクス】

後半開始直後、花園Lが反撃の狼煙を上げます。16分、外への展開からスペースを突かれてトライを許し、26-12。
続く18分にもトライを許し、スコアは26-19。
じわじわと差を詰められ、スタンドには緊張感が漂います。
しかし、ヴォルテクスは焦りません。
後半29分、ラインアウトモールから再び村川選手が抜け出し、トライを決め31-19。
さらに35分、試合の締めくくりとも言える一撃を放ちます。
村川選手がこの日3本目のトライを決め、ハットトリック達成。
スコアを38-19とし、最後まで花園Lに反撃の隙を与えませんでした。

トライに向けて一気に加速する為に踏み込む山田 章仁選手【27番 ウイング】 【©九州電力キューデンヴォルテクス】

そのままノーサイドの笛が鳴り響き、試合終了。ヴォルテクスは終始リードを守り抜き、花園Lを相手に堂々たる勝利を収めました。
この勝利は、チームの成長と粘り強さを証明するものとなりました。


《個人的見解と次戦に向けて》

今回の試合は、ヴォルテクスがこれまで培ってきた「堅実なディフェンス」と「ラインアウトモールの強さ」を余すところなく発揮できた一戦でした。

序盤から攻守にわたり高い集中力を維持し、特にセットプレーからのラインアウトモールで確実に得点を重ねた点は、大きな収穫だと感じます。
チーム全体が一丸となり、それぞれが自らの役割を徹底した結果、試合を通して主導権を握り続けることができました。

こぼれ球に対して鋭い嗅覚と出足で反応しボールを再獲得する金山 修真選手 【20番 ロック】 【©九州電力キューデンヴォルテクス】

また、プレッシャーのかかる場面でも冷静さを保ち、限られたチャンスをものにした点は、精神的な成長の表れだと思います。
後半の立ち上がりに花園Lの反撃を受け、連続トライを許す場面もありましたが、慌てることなく再び攻撃のリズムを取り戻し、追加点を奪い返したのはチームの成長を感じさせる瞬間でした。

総じて、チーム全体が一体感を持って戦えたことが、今回の勝利を呼び込んだ最大の要因だと感じます。
この勢いを止めることなく、個人としてもチームとしてもさらなる高みを目指し、プレシーズンマッチ最終戦となる次戦でも貪欲に挑み続けます。
勝利と成長を掴むために、一歩一歩、努力を重ねていきます。



《今週の個人的Pick up Player》

今回私が選ぶPick up Playerは、切り込み鋭いステップが持ち味で男らしさが溢れる古城 隼人選手(以下、古城選手)と
ルーキーながら強力なスクラムを得意とし、大きな体で優しい笑顔が魅力的な上杉太郎選手(以下、上杉選手)をご紹介します。

まず最初に紹介するのは古城選手。

プロフィールはこちら
https://www.kyudenvoltex.com/player/330

【©九州電力キューデンヴォルテクス】

福岡県出身、修猷館高校から同志社大学へ進学し、その後ヴォルテクスに加入した古城選手。

そんな彼の趣味はサーフィンと日焼け。そして、男を磨く「漢(おとこ)みがき」。
実は彼、大食いのポテンシャルもフォワードの選手に負けないほど秘めているんです。先日、フォワードの選手を含めた6人で食事に行った際、その場のノリで「どれだけご飯を食べられるか勝負してみよう!」という話になったそうです。ここで普通ならフォワードに譲る場面かもしれませんが、そこは勝負事。簡単に負けるわけにはいきません。他の選手が「もう無理、腹パンパン!」と言い出す中、彼だけはまだまだ余裕の表情。後日周りに話を聞くと、「古城が一番食べてたよ」との声が続出。
まさに男の中の男。

そんな彼のもう一つのシーズンは、サーフィンと日焼けの夏。一方、ラグビーのシーズンは冬から春にかけてが本番です。しかし、夏の太陽の下で蓄えたエネルギーと熱い気持ちは、これからのラグビーシーズンで爆発すること間違いなし。
今シーズン、彼のプレーから目が離せません!




次に紹介するのは上杉選手。

プロフィールはこちら
https://www.kyudenvoltex.com/player/290

【©九州電力キューデンヴォルテクス】

熊本県出身、熊本西高校から帝京大学へ進学し、今年度ヴォルテクスに新加入した上杉選手。

その大きな身体に似合わず、人懐っこい笑顔を振りまく魔性の男、上杉選手。そのギャップに誰もがつい引き込まれてしまいます。
しかし、一度ラグビーの試合が始まると、その笑顔は影を潜め、鋭い眼差しに一変。強烈なスクラムとコンタクトで、今度は相手チームから笑顔を奪ってしまうほどの破壊力を発揮します。
試合後、相手選手たちから「今日はマジで勘弁してくれ…」と嘆きの声が聞こえてきそうですね。

そんな上杉選手、実は趣味が「読書」と「美味しいご飯屋さん巡り」という、どこか穏やかな一面も持ち合わせています。
幼い頃は外で遊ぶよりも図書室で本を読む方が好きだったそうで、現在もミステリー小説に夢中とのこと。
試合の激しさとは正反対の静かな時間を楽しむ姿が目に浮かびます。
そしてもう一つの趣味である「美味しいご飯屋さん巡り」。
これについては、同じプロップとして私も全力で共感します!
食の探求心は試合の研究と同じくらい大事ですからね(笑)。
ぜひ、皆さんのおすすめスポットを上杉選手に教えてあげてください。

ここで、彼の食欲にまつわるエピソードを一つ。なんと学生時代にはあのラーメン二郎をハシゴしたことがあるとか!
その食べっぷりがすごすぎて、一部の焼肉屋さんでは「ちょっともう勘弁してください…」と出禁になったこともあるそうです。
これには私も「さすがにそこまでは…」と感服するばかり。
ちなみに、あの古城選手との大食い対決は果たしてどちらが勝つのか…想像するだけでワクワクしますね。

ラグビーでも、食欲でも、その圧倒的な存在感で注目を集める上杉選手。
今後も目が離せません!



《最後に》

次戦のプレシーズンマッチ最終戦となる第6戦は、12月7日(土)に広島県にある"Balcom BMW Rugby Stadium"でマツダスカイアクティブズ広島と対戦予定です。


この試合を通じて、夏から秋、そして冬にかけて積み上げてきた全てをこの一戦にぶつけます。プレシーズンで得た成果を最大限に発揮し、リーグワン初戦へ向けた確かな勢いをつかみたいと考えています。
そのためにもまずは自分たちの使命を徹底的に果たすこと。その基盤の上で新たな挑戦を重ね、チーム全体のさらなる飛躍を目指します。
今週のチームテーマは「勢いを繋げる Keep the Momentum」。このテーマのもと、花園L戦でつけた勢いそのままプレシーズンマッチ最終戦、そしてリーグワンの開幕まで一気に加速させる為にも日々練習に全力で取り組みます。
なぜならChargerの皆さんとともに、最高の笑顔で試合を締めくくるために。熱い戦いをお届けします。

【©九州電力キューデンヴォルテクス】

ぜひ会場にて引き続き皆様の熱い応援の程、宜しくお願い致します!



『猿渡 康雄ってどんな人?』
と思われる方もいらっしゃるかと思いますのでこの場を借りて私のInstagramのURLを貼らせて頂きたいと思います。
興味のある方はぜひチェック&フォローをお願いします!
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著者プロフィール

国内最高峰のラグビーリーグ「リーグワン」に所属するラグビーチーム。九州全域(全県)をフレンドリーエリアとし活動しています。

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