【SOMPOWEリーグ第11節 I神戸戦】年内最後のホームゲーム。WE参入後初のホームゴール裏開放の一戦にて、INAC神戸レオネッサとの「バトルオブカンサイ」で大きな一勝を目指す

セレッソ大阪
チーム・協会

【CEREZO OSAKA】

今季初の連敗を喫した前節・ちふれASエルフェン埼玉戦から中7日。セレッソ大阪ヤンマーレディースは、ホームに戻り、INAC神戸レオネッサとの2024-25SOMPO WEリーグ第11節に臨む。

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I神戸とは今シーズンすでにカップ戦で2度戦っている。今季初の公式戦となったホームでの一戦は0-2で敗れたが、記憶に新しい11月6日に行われたアウェイでの一戦は0-0のスコアレスドロー。WE参入後、I神戸から公式戦で初の勝点を奪うことに成功した。この試合では、前半はしっかりとつなぎながら決定機も作るなど、内容的にも相手を上回った。後半はギアを上げてきた相手に対し、守勢に回る時間も続いたが、GK名和咲香の好守もあり、失点は阻止。トータル的にも五分に渡り合い、「リーグ戦こそ勝利を」と今節につなげていける試合となった。もっとも、「あと一歩を踏み込ませないのがI神戸の強さ」と鳥居塚伸人監督も話すように、昨シーズンから主力が入れ替わったI神戸だが、勝負強さは今シーズンも健在。「どれだけ攻められても、1本で決め切って勝つ。全員がその感覚を持っているチーム」(脇阪麗奈)と、1発で仕留めて勝利を手繰り寄せる力がある。9番カルロタ スアレスの決定力、10番成宮唯のミドルシュート、2番守屋都弥のクロスには特に警戒が必要だ。ただし、C大阪としても臆することなく立ち向かい、自分たちの良さを出していけば、勝つチャンスはある。特に攻撃面では、現在リーグ3位の得点数が示すように、I神戸に対しても付け入る隙はあるだろう。脇阪から、あと1点で自身初の二桁得点となる矢形海優のホットラインで背後を狙いつつ、そこに2列目やサイドバックがサポートし、厚みのある攻撃を仕掛けていきたい。課題は守備だ。特にホームでは、前半に良い内容を演じて先制しても、後半に複数失点を喫するケースも目立つ。個々の対応を含め、どれだけ我慢強く相手の攻撃を跳ね返せるか、セカンドボールをしっかり拾えるか、チーム一丸で粘り強さを発揮することが勝利には欠かせない。

【CEREZO OSAKA】

首位に挑む一戦で力強い存在になってくれるのがサポーター。今節はWEリーグ参入後、初めてヨドコウ桜スタジアムのホームゴール裏を開放する。今季最多の観客数も見込まれる中、普段以上にスタジアム全体で選手たちを後押しする雰囲気が作られるだろう。「いつもサイドでドリブルしている時、応援席と近い距離でプレーしている時は、しんどい時間帯でもパワーをもらっています。『仕掛けろ、仕掛けろ』という声も聞こえてきて、それがチャンスにつながった時の皆さんの声援も心に響いています。今回はゴール裏からも応援をもらえるということで、もっと力になると思います。皆さんの声援を受けて、ゴールを決めたい」と話すのは百濃実結香。逆サイドでプレーしている高和芹夏も、「ゴール裏に向かって攻める時は、いつも以上にゴールを決めたい思いは強くなると思います(笑)」とテンションを高めている。WE参入後、I神戸からの公式戦初勝利を目指して戦う選手たちを“12番目の選手”として後押ししてくれるサポーターとともに、チーム全体で最後の笛が鳴るまで走り抜きたい。

【CEREZO OSAKA】

また、今節の試合後は、12月11日(水)に行われるWEリーグ第5節・三菱重工浦和レッズレディース戦をもって現役引退が発表されている善積わらいの引退セレモニーも予定されている。善積と同学年である02年組、6期生(百濃、高和、松本奈己)の絆は特に強い。同じ兵庫県出身であり、「県トレで小5から一緒にプレーしてきた」高和にとって、善積は、「常に上を走っていた憧れの存在。ずっと、わらいに負けないように、という思いでプレーしてきました」と話す。引退の決断に対しては、「怪我は相当辛かったと思うし、怪我の影響もあって引退も早くなってしまったと思うけど…」と理解も示しつつ、「辞めて欲しくない」と本音もチラリ。「わらいとサッカーできて本当に楽しかった。わらいがいつもパスを出してくれたり、アシストしてくれたり、そういうことを思い返せば本当に楽しかったし、もう少し一緒にやりたい思いはある。『本当に辞めてしまうんかー!』という(笑)、寂しさがあります」と思いが溢れ出た。そうした仲間にも惜しまれつつ、残り2試合でスパイクを脱ぐ背番号9。前節は、自身WEリーグ初出場・初先発を飾るも、敗戦という悔しい結果に終わっただけに、「ヨドコウ桜スタジアムでプレーできる最後の試合」(善積)となる今節こそ、「勝ちきってサポーターの皆さんと喜びあえるように頑張りたい」と決意を込める。様々な思いが溢れる今年最後のホームゲーム。相手は無敗で首位を走る強豪だが、直近の連敗を払拭する大きな一勝を掴みたい。
(文=小田尚史)
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