得票率93.4%。西武・武内投手がパリーグ新人王に。二けた10勝、防御率2位。チームの左腕では31年ぶりの受賞。復活を目指すレオ軍団の大きな希望だ

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チーム・協会
【これはnoteに投稿されたセイノさんによる記事です。】
得票率93.4%という圧倒的な数字が今季の活躍を物語っている。西武の武内夏暉投手(23)がパリーグの新人王に輝いた。入団1年目で二けた10勝を挙げ、パリーグ防御率では2位の好成績を残した。西武の左腕としては31年ぶりの受賞。チームは今季、記録的な低迷に苦しんだ。復活をめざすレオ軍団にとって、武内投手は大きな希望となっている。

高校時代の武内投手からは想像できないほどの成長ぶりだ。福岡の八幡南高校では甲子園出場はなし。2年春に投手に転向したキャリアだった。

国学院大に入学し花開く。2年秋に出場した明治神宮大会で好投し、全国的に名前を売る。4年時には大学の日本代表入り。2023年のドラフト会議で3球団指名の末に、西武が交渉権を獲得して、武内投手は若獅子となった。

1年目から開幕ローテーション入りすると、初登板初先発で初勝利。リーグ3連覇を達成しているオリックスからの勝利だけに、価値は高いように思える。

以後もチームが低迷する中で、武内投手は勝ち星を積み上げていった。パリーグの新人としては初となる開幕5連勝をマーク。今季1年目で10勝をマークした。防御率は2.17。パリーグ2位の好成績だった。

今季はエースの高橋光成投手(27)が未勝利に終わっただけに、なおのこと、武内投手の活躍がまぶしく感じられた。

新人王はプロ野球取材歴5年以上の記者による投票で選ばれる。パリーグでは武内投手が有効投票259票のうち、242票を獲得した。得票率は93.4%。圧倒的な数字。文句なしの受賞だ。

西武のサウスポーとしては1993年の杉山賢人さん以来31年ぶりの受賞となった。

表彰式にはバッテリーを組んだ炭谷銀仁朗捕手(37)から贈られた茶色のスーツを着て出席した。「自分で言うのもあれですが、似合っていると思います」と照れ笑いを浮かべる23歳。そこに新人らしさが出ていて良い。

チームは今季49勝91敗3分けと歴史的な低迷で最下位に沈んだ。勝率3割5分。その中で、武内投手の挙げた10勝は光り輝いて見える。

復活をめざすレオ軍団にとって、武内投手は大きな希望だ。さらなる活躍を遂げて、地平を走る獅子となってほしい。
見出し画像:わたなべ - 渡辺 健一郎 // VOICE PHOTOGRAPH OFFICE
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