開始早々、阪田澪哉がケガで交代するアクシデントに見舞われる。すぐに6分、奥田勇斗が入ったが、阪田がピッチを出ている間、10人で戦っていたセレッソは、札幌に押し込まれる展開が続くと9分、流れのままに札幌に先制を許す。前節の磐田戦と同様、入りで相手に主導権を渡すと、その後も試合のペースは札幌に握られたまま。初期配置は同じ3-4-2-1とは言え、ビルドアップの際はボランチが下りてボールを回す札幌に対し、セレッソは守備で相手を嵌めることができない。札幌に前がかりにボールを運ばれると、必然的に重心は下がり、攻撃陣との距離が開いて全体が間延び。セカンドボールも拾われ、苦しい展開が続いた。22分にも札幌に決定機を作られたが、ここはシュートが枠に飛ばず、事なきを得た。このプレーの直後、小菊昭雄監督はシステム変更を決断。西尾隆矢を左サイドバックに、為田大貴を1列前に上げる4-2-3-1にし、守備時はレオ セアラと北野颯太の2トップを基準にプレスをかけるやり慣れた形に戻すと、この変更の効果はすぐに表れる。29分には、この試合セレッソにとって最初の決定機。トップ下の北野が自らボールを奪ってドリブルで運び、セアラとのワンツーで突破してシュート。わずかに枠を外れたが、序盤の雰囲気とは違う空気が流れ始める。36分にもセレッソに決定機。前からの守備で相手を誘導、為田が高い位置でカットすると、背後へ抜けたセアラにラストパス。GKと1対1になったが、やや角度がなく、ここもシュートはわずかにポストの横。惜しくも同点とはならなかった。システム変更を機に守備も安定を取り戻した中、それでもいくつかの決定機を作られたが、危ないシーンでは西尾や奥田がブロック。札幌に追加点は与えず前半を折り返した。