U18日清食品 関東ブロックリーグ2024 女子 大会レポート 川名漣「失敗してもいいから新しいプレーに挑戦したい」八雲学園(東京都)

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【©U18日清食品リーグ】

今年の八雲学園はチームの中心となる2年生が大きく成長し、昨年逃した全国大会とともに、2年ぶりに「U18日清食品 関東ブロックリーグ2024」の舞台へと戻ってきました。チームの主力が2年生であることから、高木優子ヘッドコーチは「緊張感がある試合の中で、様々な起用を試してチーム力を上げたい」とのテーマを掲げます。

9月23日に行われた土浦日本大学(茨城県)との試合では様々な試みが行われました。得点源の川名漣選手、司令塔の松崎菜緒選手、インサイドの要であるジオップ ソハナ選手ら2年生の先発選手を軸に、八雲学園が前半で20点のリードを奪います。土浦日本大学は6月の関東ブロック大会で敗れている相手。「雪辱を果たしたい」とエースの川名選手が意気込んだ試合でしたが、20点リードして迎えた後半に試練が訪れます。

後半はソハナ選手を下げて、1年生のテウ アダマ選手を長く起用します。198cmのサイズを生かしたソハナ選手はインサイドが得意。アダマ選手は186cmですが機動力があり、タイプが違います。後半はアダマ選手が得意な機動力を生かして走るシーンもありましたが、土浦日本大学がディフェンスを強めると、みるみるうちに点差が縮まっていきます。それでも高木ヘッドコーチはアダマ選手を下げずに辛抱強く起用。終盤になってようやくソハナ選手を投入し、またコート上の選手たちの踏ん張りもあって、接戦の末に86-81で勝利をつかみました。

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経験の浅い選手にプレータイムを与えたことに加え、前半はサイズがあるソハナ選手を起用した1センターと4アウト、後半には機動力あるアダマ選手を入れて5アウトと布陣を変えて、新しい戦術と選手の組み合わせを試したことで後半は苦戦を強いられました。高木ヘッドコーチはそれでも勝ったことを評価しつつ、「リードしたらお休みしてしまう下級生チームの悪いところが出ました」と試合を振り返ります。

それでも、タイプの異なる2人の留学生プレーヤーを、それぞれ別の戦術で活用することができれば、それは八雲学園にとって大きな武器になります。アダマ選手は1年生で経験不足は否めませんが、主力の選手が引っ張る形で良いプレーを引き出し、自信をつかんでもらうのも大事なこと。高木ヘッドコーチの言う「緊張感がある試合の中で、様々な起用を試してチーム力を上げたい」とは、苦戦を強いられてもチャレンジを続けていくに他なりません。

高木ヘッドコーチは簡単な課題ではないことを承知の上で、川名選手にこんな期待を寄せています。「どちらの留学生が入っても対応してほしいので、迷う展開になることが分かっていた上で、アダマ選手を長く起用をしました。川名選手は1年生から先発メンバーで、ソハナ選手とともにエース的存在です。様々な選手起用をしてもその変化に慣れてほしいし、がんがん得点を取る選手に成長してほしいです」

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一発勝負のトーナメントでは、これだけ思い切った選手起用はトライしづらいものですが、「U18日清食品 関東ブロックリーグ2024」は緊張感を持った試合で様々な戦術や起用法を試すことができます。川名選手にとっては難しい課題でしたが、それと向き合いながら試合に勝てば励みになり、一気に成長するきっかけになります。

川名選手は「ソハナとアダマはタイプが異なるので、臨機応変に周りがプレースタイルを変えようとしています。まだ上手くできていませんが、高木ヘッドコーチからはもっとどんどん攻めていいと言われているので、失敗してもいいから新しいプレーに挑戦していきたいです」と話します。

12月まで試合が続く「U18日清食品 関東ブロックリーグ2024」で、八雲学園は引き続き様々なトライを続けていくつもりです。その中で川名選手は「自分が成長すればチームも成長できると思います」と、決意を新たにしました。
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著者プロフィール

「U18日清食品リーグ」ば、バスケットボールにおける部活・クラブなどの垣根を超えたU18年代の階層別リーグ戦です。リーグ戦文化の導入により、実力が拮抗するチーム同士の対戦や、多くの選手への出場機会、また、予定された試合/対戦相手を見据えた質の高い準備など、公式戦の試合数が確保された環境下で競技に取り組むことにより、競技力の向上を目指して設立した競技大会です。 今年度も「U18日清食品リーグ バスケットボール競技大会 2024」 として 「U18日清食品トップリーグ2024」 、「U18日清食品ブロックリーグ2024」を開催いたします。

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