仙台から二人で目指す世界一。 WEリーグトップでも活躍する津田愛乃音と菊地花奈が挑むU-17女子ワールドカップ
【©mynavisendai】
共に今シーズンはトップチームでもWEリーグの公式戦に出場し、存在感を発揮してきました。愛知県出身、171cmの大型ストライカー津田選手。北海道出身、スピードあるドリブル突破が武器の菊地選手。二人はプロ顔負けのプレーでリーグを席巻しています。次なるステージはU-17女子ワールドカップ。ドミニカ共和国へと出発する前の二人にお話を伺いました。
――「FIFA U-17女子ワールドカップ2024ドミニカ共和国」、代表メンバーへの選出おめでとうございます。選ばれてどのような気持ちですか?
津田「ありがとうございます。U-17ワールドカップは目標にしていたのでとても嬉しかったです。世界でアピールできる舞台に立てるので、自分の良さや武器を思い切り発揮したいと思います。トップチームでWEリーグの試合に出て、大人の選手とレベルの高い試合を経験できました。世界では同年代で、それぞれの国を代表する選手たちが集まってくる。ワールドカップの対戦国もレベルが高いと思います。大人の選手と一緒にプレーして得られた経験を生かして戦えたらと思います」
菊地「サッカーを始めた時からワールドカップの舞台に立ちたいと、目標を持って頑張ってきました。地元の北海道を離れて仙台に来ました。マイナビで1年半、高校に通い寮生活をしながらサッカーをしてきました。愛乃音と二人でワールドカップにメンバーに入ることを目標に高め合ってきたので、選ばれた時は本当に嬉しかったです。WEリーグでも二人で点を取ることができました。ワールドカップでも二人で点を取ることを目標に、楽しんできたいと思います」
【©mynavisendai】
津田「むちゃくちゃ嬉しかった!」
菊地「状況的にも、点は決めていても負けている状態でした。しかし仙台に来てから、『二人でWEリーグの試合に出て、二人で点を取る』ということは目標にしていたので、涙が出るほど嬉しかったです」
――実際に涙は出ましたか?
菊地「ちょっと出ました(笑)」
津田「泣いてはいないですけど、嬉し過ぎました」
――ユースでも1年半ともに高め合ってたくさんのゴールを生み出してきました。菊地選手が左サイドでボールを持って上がり、ゴール前のクロスに津田選手が飛びこむ。二人にとっては、いつもの形だったんでしょうか?
菊地「ユースの試合でも、花奈から愛乃音とか、その逆も多かったですが、二人で点を取ることが多かったです。でもWEリーグで取れた時は、ユースでゴールを取った時とは気持ちが違いました。嬉しかったし、もっと二人で点が取れるような選手になって、チームを勝たせられるような選手になりたいと思いました」
――S広島R戦の津田選手のゴールは、16歳10ヶ月、あの段階でのWEリーグ最年少ゴール記録となりました。その後、日テレ・東京ヴェルディベレーザの青木夕菜選手に更新はされてしまいましたが、反響も大きかったのでは?
津田「はい……」
菊地「(更新された)期間がね」
津田「短すぎた。早かったです」
菊地「でも、夕菜も上手かったね」
津田「一緒にU-17ワールドカップに行きます」
【©mynavisendai】
津田「自分の得意な身長を生かしたプレーや武器を最大限に発揮して、得点女王を目指して頑張りたいと思います」
菊地「今シーズン、トップチームに多く関わらせて頂いて、試合にも多く出させてもらっている中で、プロの世界でも自分の長所であるスピードやドリブルが通用する部分があると感じました。なかなかできない経験をさせてもらっていると思うので、ワールドカップでもその経験を生かして、世界を相手にチームでは優勝、個人ではアシストと得点を取ることを目標に頑張りたいです」
――カテゴリーは違いますが、9月は佐々木里緒選手がU-20女子ワールドカップを戦い、準優勝して帰ってきました。そこでの経験など、話を聞くことはできましたか?
津田「いろいろ話しました。でも忘れちゃいました(笑)」
菊地「はい……(笑)」
【©mynavisendai】
菊地「まずはマイナビ仙台レディースで試合に出場し続けて、チームは苦しい状況ではありますが、一つでも多く勝利できるよう戦っていくこと。マイナビで活躍して、結果を残し、なでしこジャパンに選出されること。そして海外でプレーすることも目標です。サッカーを始めた時からなでしこジャパンは目標にしているので、必ず叶えたいと思います。憧れは宮澤ひなたさんです。一度も一緒にプレーはできていないですが、ユアスタでお会いしました。写真を撮ってもらったんですけど、オーラがすごかったです。『絶対に同じピッチに立ちたいです』と伝えました」
――それは叶えなければいけない目標です。津田選手の目標は?
菊地「“和製ハーランド”って言われているから、ガチ・ハーランドになりますって言って。話題になっているんですよ」
津田「目標はチームを勝たせられる選手になること。そして世界一のストライカーです。バロンドール、獲ります」
菊地「えっ、私もバロンドール獲りたい!」
――将来は二人でバロンドール候補になって争うんですね。楽しみです。
菊地・津田「はい!」
16歳と17歳の未来は夢に溢れている。どんな経験も成長のステップに変えていく二人のこれからがより一層楽しみで仕方ない。津田選手、菊地選手が出場する「FIFA U-17女子ワールドカップドミニカ共和国2024」。グループDの日本は、グループステージでポーランド、ブラジル、ザンビアと中2日で戦う。主な試合会場となるカリブ海沿いの首都サントドミンゴは連日30℃越えの猛暑だ。過酷な戦いを勝ち進み、たくましくなった二人が、必ずや仙台へ良い知らせを届けてくれると信じている。
「FIFA U-17女子ワールドカップドミニカ共和国2024」グループステージ(日本:グループD)
第1戦 10月17日(木) 16:00/日本時間18日(金) 5:00(Felix Sanchez Stadium)vs ポーランド
第2戦 10月20日(日) 16:00/日本時間21日(月) 5:00(Felix Sanchez Stadium)vs ブラジル
第3戦 10月23日(水) 16:00/日本時間24日(木) 5:00(Felix Sanchez Stadium)vs ザンビア
(マイナビ仙台レディースオフィシャルライター・村林いづみ)
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ