<国内男子ゴルフ>今平が初の埼玉県人V「あんな周吾を見たのは初めて」18、19年賞金王が牙を剥いた瞬間
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今平周吾(いまひら・しゅうご)が地元開催の「第89回日本オープン」で、ツアー史上34人目の通算10勝目を達成。
最終日を1差の3位タイから出て、5バーディ3ボギーの「68」を記録し、1差の通算4アンダーで逆転。悲願の初タイトルを勝ち取った。
後続の木下の17番での奇跡のバンカーショットを知りながら、最後18番で20メートルもあるバーディトライを沈めた。
その瞬間の今平の様子を、17年から連れ添う柏木キャディは「牙を剥いて俺に向かって吠えてきた」と、表現した。
「ガッツポーズして、俺に向かってなんか叫んでたんだけど。歓声でなんて言ったかはわからなかった。わからなかったけど、あんな周吾を見たのは初めて」。
ついでに、ウィニングボールを観客席に投げ込む姿を見るのも初めて。
「あんなに感情を剥きだす周吾が嬉しかったし、それくらい日本オープンで勝ちたかったんだ、と。俺も嬉しかった」としみじみとした。
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開幕直前に2人で話し合ったのは、連続優勝記録のことだったという。
10日前に32歳。
「途切れると、また一からやりなおして、次はいくつよ、40歳よ。オジサンもあんまり先がないから。乗っからせてよ…」などと、柏木キャディが冗談交じりに懇願した矢先の有言実行。
2017年の初Vから数えて7季連続優勝は歴代4位の記録だ(※)。
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ベテラン選手たちがこぞって天才肌と称する業(わざ)師はフェアウェイウッドやユーティリティで球の高低を器用に打ち分け、木下と共に2人だけの4日間アンダーパーを記録。
鉄壁のマネジメントで難コースを攻略した。
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契約メーカー「ヤマハ」の大西さんも、「普段と違った。大会にかける意気込みをものすごく感じた」と、証言する。
隣接する霞ヶ関カンツリー倶楽部で行われた東京五輪(2021年)も、地元開催に並々ならぬ意欲を見せたが、コロナ禍による1年延期の間にランキングを落として、代表を逃している。
新居をよそに移しても、オフの帰省時には実家近くの展望台に向かう240階段を20往復して鍛錬するのがジュニア期からの習慣だ。
なじみの地で今週金・土の夜は、近所の銭湯でリフレッシュ。
3年前の悔しさを、地元開催のナショナルオープンで晴らした。
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「頭が真っ白になったのは人生初です。あれだけ大声を出したこともない。地元の開催でしたし日本オープンという凄い大きなタイトルで、嬉しさが2つ重なった」と、20メートルのバーディパットを決めた際の心境を明かしたが、「あれ入ったら、みんな声出るんじゃないですかね?」。
埼玉県出身者が「日本オープン」で勝つのは初、と聞いても「へーそうなんですか………」。
木下と繰り広げた劇的ドラマも、終わってしまえば何ごともなかったかのように、すっかり牙を隠して普段の柔和な笑顔できょとんとしていた。
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片山晋呉(11季連続)
池田勇太(11季連続)
尾崎直道(8季連続)
今平周吾(7季連続)
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