「チャンスが来た」宮田成華首位に1打差で最終日へ

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【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

富士通レディース 2024 東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)第2日

 26歳の宮田成華(なるは)が、JLPGAツアー初優勝に手が届く位置へ浮上した。首位に5打差の20位タイでスタートすると、7バーディー・1ボギーの66をマークし、首位に1打差の通算9アンダーでホールアウト。現状ではメルセデス・ランキング60位に低迷しているだけに、初のシード権獲得へ向けて「今季は残り5試合しかない。優勝争いをしたいと思っていました。チャンスが来たのかなと思います」と俄然、鼻息を荒くしたのも無理はない。

「夏過ぎから少しずつティーショットが曲がり始めていたのですが、前々週の日本女子オープンゴルフ選手権に出場できず、そこで修正することができたのがよかった」。前週終了時点で今季ツアー20位にランクされていたドライビングディスタンス(平均248.89ヤード)に安定感が加わったことが、躍進のきっかけになった。

 最近は竹田麗央、川﨑春花、櫻井心那、佐藤心結ら「ダイヤモンド世代」(2003年度生まれ)を始め、年下の選手たちの活躍が目立ち、「若い選手たちのプレースタイルには勢いがあって、いい方向に引っ張ってもらえていると思います」と刺激を受けている。そろそろ自身が結果を出す頃合いかもしれない。

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 昨年10月、大手建設機械メーカーの「日立建機日本」と契約を結び、同社初の所属選手となった。「昨年、ゴルファーのサポートを検討されていた日立建機日本さんが足を運ばれた資生堂レディス、ミネベアミツミレディスで、たまたま私の調子がよかった(4位と9位タイ)。ラッキーでした」と言うが、プロとしての責任感が増した。

 運命の最終日へ向け、「伸ばし合いになると思うので、バーディーを取らないといけませんが、メリハリも大事だと思います。ピンポジションは変わるでしょうが、なるべくグリーンの同じ面に載せて、チャンスを多くつくりたいです」と戦略を練る。初優勝については「フロント9を終えてみないと、何とも言えません。ガチガチに意識はしないように…」と自分に言い聞かせるように話した。

 某中華料理チェーン店がお気に入り。「第1日の夜も、親と一緒に行きました。特に餃子が好き。ささっと済ませられるし、安くておいしいですよね」と笑う感覚は実に親しみやすいところだが、シード権を獲得し賞金を稼いだ後なら、少しくらいグルメになっても、誰も文句は言わないはずだ。(宮脇 広久)
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