野澤単独首位「気にし過ぎず」に狙う初V

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【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 JLPGAツアー2024シーズン第31戦『富士通レディース 2024』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)が10月11日、千葉県千葉市・東急セブンハンドレッドクラブ(6,697ヤード/パー72)で開幕。秋晴れの下、好スコアが続出した。野澤真央が5連続を含む9バーディー、1ボギーの64をマークし、8アンダーで首位に立った。1打差の7アンダー、2位で前年大会優勝の櫻井心那がつけている。前週、ツアー初優勝を飾った佐藤心結は3アンダー、20位タイ。また、吉本ひかるが13番で今季2度目のホールインワンを達成した。
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《グリーン=スティンプ:11 1/2フィート コンパクション:21mm》

 ダークホースが飛び出した。第1日に9バーディー、1ボギーの64をマークし単独首位に立ったのは、プロ10年目でJLPGAツアー未勝利の野澤真央だった。リーダーボードの最上位に名前が載り「久しぶりなので、うれしいです」とはにかんだ。

「シーズン前半は予選を通ることもできていませんでしたが、ここ数試合はいいゴルフができていました。そろそろ優勝争いができるのではないかと思っていました」と明かした通り、今季は30試合に出場して半数以上の16試合で予選落ち。それでも、今季開幕から4試合連続予選落ちを喫した後、3月末のヤマハレディースオープン葛城で今季最高位の4位タイ、4月のフジサンケイレディスでも4位タイに入るなど、好成績を収める力を秘めている。「何かを変えたわけではなく、『かみ合った』という表現がしっくりきます」とうなずいた。

「私は基本的にチャンスにつけられそうな位置なら、がんがんピンを狙っていくタイプです。アイアンでしっかりピンを指していけることが持ち味かなと思います」。この日もインスタート最初の10番こそ唯一のボギーを叩いたが、続く11番パー4で、133ヤードの第2打を9Iで50センチにピタリと付け、早速バウンスバックした。14番からは3連続、後半も3番から5連続でバーディーを決め、一気に波に乗った。

「長いパッティングがボコボコ入ったわけではありません。ティーショットが曲がらず、ラフに入ったとしてもグリーンを狙える位置に置けた。アイアンも曲がらず、バーディーチャンスに数多く付けることができたのがよかったです」と振り返った。

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 プロ3年目の2017年に20歳でステップ・アップ・ツアー3勝を挙げたが、JLPGAツアーでは未勝利で、2021年7月のGMOインターネット・レディース サマンサタバサグローバルカップで、若林舞衣子とのプレーオフに敗れたのが、最も優勝カップに近づいた試合だった。

 今季メルセデス・ランキングは前週終了時点で、シード権獲得圏内ギリギリの49位。前週のスタンレーレディスホンダゴルフトーナメントで、21歳の佐藤心結が念願の初優勝を遂げたばかりだけに、続けて「初戴冠」を果たしたいのが本音のはず。それでも「自分のゴルフさえできれば、もっと伸ばせると思いますが、スコアやランキングを気にし過ぎずにやっていきたいと思います」と自分に言い聞かせるかのように落ち着いた表情で話すのは、長いキャリアのなせる業かもしれない。

 「3日間大会で優勝するとなると、スタートダッシュが必要。せっかくいいスタートが切れましたから、このまま優勝争いをし続けたいですね」と微笑んだ。あくまでさりげなく、優勝に近づいていく。(宮脇 広久)
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