早大バレー部男子 東海大にストレート勝ち! 全勝に向けまたひとつ弾みをつける

チーム・協会
秋季関東大学リーグ戦 9月29日 順天堂大学さくらキャンパス
【早稲田スポーツ新聞会】記事 高津文音、写真 指出華歩、町田知穂

 秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ)終盤にさしかかる第8戦は東海大と対戦。1回の攻撃で決めさせない相手のディフェンス力に苦しめられたものの1セット目を先取する。2セット目ではスパイカー陣の連続得点がチームに勢いをつけ、そのまま3セット目も安定の攻撃力で取り切った。危ない場面も見られたが、早稲田のプレースタイルをしっかり出し切りセットカウント3-0(30-28、25-18、25-20)で秋季リーグ8連勝目を飾った。

 第1セットは前半早大が勢いに乗ったものの、東海大も追いつきを見せ両者一歩も譲らぬ戦いとなった。序盤からMB菅原啓(教2=山形南)のブロックが光り、2連続得点。一方の相手もブロックカバーの質を上げて同点に追いつく。そこで力を見せたのがリベロ布台聖(スポ2=東京・駿台学園)だ。相手の強烈なサーブに動じることなく、ナイスレシーブをセッター前田凌吾主将(スポ3=大阪・清風)に返し、OH佐藤遥斗(スポ2=東京・駿台学園) のラインいっぱいのスパイクにつなげた。その後もシーソーゲームが続く中、佐藤が連続してスパイクを決め、13-10と3点差をつけた。中盤には相手のレフトスパイクを前田がブロックで止め、18-14とし相手にタイムアウトを取らせた。セットポイントが近づく中、大事な24点目を取ったのはセット後半にギアを上げてきたMB麻野堅斗(スポ2=京都・東山)だ。クイックを決め、会場を沸かすもチーム全体でミスプレーが連続しデュースにもつれ込む。取って取られての終盤、OH徳留巧大(スポ1=長野・松本国際)の粘り強いブロックカバーが相手の攻撃陣のスパイクミスを誘い、第1セットを先取した。

徳留のバックアタック 【早稲田スポーツ新聞会】

 続く第2セットは早大が一歩リードする展開が続いた。1点目を徳留のクロス方向のライトスパイクで取り、その後も多彩な攻撃で点数を積み重ねていく。途中相手のプッシュを拾うことができず7-8でリードされてしまうが、佐藤のサーブレシーブからOP畑虎太郎(スポ3=福井工大福井)のライトスパイク、布台のフェイントカバーから佐藤のエンドラインギリギリのスパイクが決まると連続得点に観客も盛り上がりを見せる。さらに相手の乱れたボールを見逃さなかった畑がダイレクトを決めると続いて佐藤が相手のクイックをブロックし、4連続得点、12-9に点差を引き離した。しかし相手もバックトスからのライトスパイクといったブロックのつきにくい攻撃を展開し、またもや点差が縮まってしまう。修正を試みた早大は一本で決めるのではなく、つないで何回も攻撃のチャンスを作り出していった。それが菅原のブロックポイントを生み出し18-14。終盤さく裂した佐藤の強烈なスパイクが21点目となり、東海大と6点差をつける。東海大はたまらずタイムアウトを要求して流れを変えようとするも、早稲田がリードを保ったまま第2セットも連取した。

粘り強さを見せた布台のレシーブ 【早稲田スポーツ新聞会】

  ここで勝利を決めたい第3セット。相手に先に点を取られるも、畑や徳留が着実に点数を積み重ね、13-8と勢いを取り返していく。相手のバックアタックに翻弄(ほんろう)され、各々のレシーブの守備範囲に迷いが出てしまう場面もあったが、佐藤のスパイクをきっかけに次第に立て直していった。畑もバックアタックを決め、次のスパイクでブレイクをとった。20点台に乗った早大はサイドの攻撃を使いこなすが、後のない東海大も必死に追いついてくる。23-17で迎えたこの場面。畑が今試合チーム初のサービスエースでマッチポイントを取ると、最後は途中出場を果たしは安食浩士(スポ2=宮城・東北)がネット際のボールをプッシュ。秋季リーグ8連勝目を迎えた。

決勝点となった安食のプッシュ 【早稲田スポーツ新聞会】

 前試合では順大との試合をストレート勝ちした東海大。勢いのあるチームとの対戦ということで、いつも以上に気を引き締めて試合に挑んだに違いないだろう。一進一退の攻防が繰り広げられると一瞬の迷いで大きく点を突き放されてしまう。今回あまり点差をつけられなかったのは、選手ひとりひとりが自分の役割を十分に理解して、それをプレーに出せていたからだと思う。次の対戦相手は明大。明大もまた、秋季リーグを着実に勝ち進めている相手だ。厳しい展開が今後待っているかもしれないが、今日の試合でも遺憾なく発揮していた粘り強い早稲田のプレーを存分に出し切ってほしい。

コメント

OH徳留巧大(スポ1=長野・松本国際)

――今日の試合を振り返って

 今日の試合はチームとして1セット目から自分たちが今までのことをやっていこうという意識を持っていました。今回のような乱れた試合でセットを取りきれたというのは今までの早稲田になかった雰囲気だったと思うし、それをとれたのは一つ収穫かなと思います。個人としてのミスが少し見られたのでそこを修正できたらと思いますが、安定したプレーで40点近くとることができたので全体的に調子は良かったです。

――ラリー中、一回で決められない場面がありましたが、そこでのきつさはありましたか

 いつも通りだなという印象を受け、逆にそのおかげで緊張をほぐすことができました。拾われるのは経験を多く積んだ自分より年上の方たちなのできついとは思わなかったですし、やはりそれを苦しいとは思わないで自分の今までのやってきたことを出しきれるようプレーに臨みました。

――残り3試合、来週の明大戦への意気込みをお願いします

明治さんに限らずこの後順天堂さん、中大さんと勝ち点をかけた戦いになりますが、そのことはあまり考えず、目の前の一勝を勝ち取れるようにしたいです。今までのリーグで積み重ねてきた8連勝を崩すことなく、自分たちの早稲田らしいプレーをしていきたいと思います。
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著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

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