メダルに1差 山下美夢有-痛恨の16番

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【Photo:Andrew Redington/Getty Images】

 パリオリンピック・ゴルフ女子FRが10日、ル・ゴルフ・ナショナル(6,374ヤード/パー72)が行われ、日本の期待を一身に背負った山下美夢有は5バーディー、2ボギー、2ダブルボギーの73。健闘も及ばず、通算6アンダー、4位タイに終わった。

 最後まであきらめない。山下美夢有はメダル獲得を目指し、最終18番、果敢に攻めた。前2日とは違い、2オン狙い。気力を高め第1打で1Wを振り抜く。ナイスショット。フェアウェイをとらえた。

 残り177ヤードの第2打、グリーン右サイド10メートルへ2オンに成功。すでに通算7アンダーで、中国の林希妤がホールアウトしている。プレーオフ進出には、是が非でもイーグル奪取が必要だった。慎重にラインを読み、しっかりとストローク。しかし、ボールはカップ右を抜けた。返しの1メートルを沈め、バーディーとしたが1ストローク及ばない。4位タイだった。

 最終日、首位から2打差の3位タイで迎えた。静かなスタート。パー3・2番では第1打をピン3メートルへ運んで、バーディーを奪う。首位へ並びかけた。金メダル獲得の期待が高まる。

【Photo:Andrew Redington/Getty Images】

 ところが、正確無比といわれるショットの精度がこれ以降、微妙に狂いを生じた。ボギーを叩かないのが特性だ。が、6番でボギーとすると、続く7番では第1打、第2打がラフへ。連続ボギーで後退する。続く8番では、バーディーを取り返したものの前半最後の9番、4オン、3パットでダブルボギー。

 それでも、メダル争いは大混戦だった。得意のバック9。14番では1.5メートル、続く15番でもピン手前から6メートルをカップインさせ、連続バーディーで再浮上する。

 残り3ホール。ところが、16番の第1打をグリーン手前の池に入れるミスショットが飛び出し、ダブルボギーは予想外だった。「9番、16番、もったいないダブルボギーが2つも・・・。特に16番は悔やまれるホールでした」と唇をかんだ。

 ホールアウト後、「後半、連続バーディーをとった後、ものすごい緊張感でした。きょうは、スタートから1打でも差を縮められるように、とプレーしたけど、第1打が安定していない。第2打もピンへ寄せることができなかった」。淡々と振り返った。

 とはいえ、「悔しい結果で終わってしまったけど、次へ生かせるようにしたい。最近、なかなか調子が上がらず苦しかったけど、オリンピックでは私らしいプレーができたことをプラスに考える。また、しっかり練習をします」と続けている。

 AIG女子オープンは22日、ゴルフの聖地、セントアンドリュース・オールドコースで22日に開幕。視線の先の新たなターゲットを見据えた。

 笹生優花は通算17オーバー、54位。

【Photo:Kevin C.Cox/Getty Images】

 金メダルに輝いたのは、通算10アンダーのリディア・コ(ニュージーランド)。ゴルフ競技が復活したリオデジャネイロ→銀メダル、東京オリンピック→銅メダルに続き、3大会連続出場で、ついに悲願達成。

 銀メダルは通算8アンダー、ドイツのエスター・ヘンゼライト、銅メダルが通算7アンダー、林希妤(中国)が獲得した。

【主な成績】
1(-10)リディア・コ
2(-8)エスター・ヘンゼライト
3(-7)林希妤
4T(-6)山下美夢有、エイミー・ヤン
18T(-2)セリーヌ・ブティエ、モーガン・メトロー
22T(-1)ネリー・コルダ、ミンジー・リー
54(+17)笹生優花

【Photo:Andrew Redington/Getty Images】

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