『ONE FIGHT NIGHT 23』大会の見どころ解説!韓国レユンと無敗強豪が暫定王座戦で激闘、和田竜光と箕輪ひろばは勝負の一戦へ

ONEチャンピオンシップ
チーム・協会
7月6日(土)、世界最大級の格闘技団体・ONEチャンピオンシップは、タイ・バンコクのルンピニースタジアムにて『ONE FIGHT NIGHT 23』を開催。本記事では、メインイベントで実施されるONEライト級MMA暫定世界王座戦、オク・レユン(韓国)vs. アリベック・ラスロフ(トルコ)と、日本から参戦する和田竜光と箕輪ひろばの戦いを必見の試合としてフィーチャーする。

試合前日のフェイスオフ 【ONE Championship】

ONEライト級MMA暫定世界王者決定戦/オク・レユン(韓国)vs. アリベック・ラスロフ(トルコ)

メインイベントは、元ONEライト級MMA世界王者のオク・レユンとONE初参戦のアリベック・ラスロフがONEライト級MMA暫定世界タイトルをかけて対決。勝者は現王者のクリスチャン・リーとの王座統一戦への切符を手にすることになる。(※)

レユンは2021年4月にONEに参戦。元王者のマラット・ガフロフ、元UFCライト級王者のエディ・アルバレスを長いリーチを活かした打撃で撃破。そして、同年9月にリーにベルトに挑戦すると、激闘の末に判定勝利。ONE3戦目にして王座戴冠となった。翌年のダイレクトリマッチでリーにTKO負けし王座陥落となったが、昨年5月に強豪ローウェン・タイナネスに勝利し、見事に復活を果たした。

対するラスロフは数々の世界王者を生み出し世界のMMA界を席巻するダゲスタン共和国出身の無敗の強豪。レスリングのフリースタイルをベースとし、キャリア13勝で10フィニッシュ(6KO・4一本)と決定力が高い。ONEデビュー戦が王座戦と、その期待の高さがうかえる。

勝敗のカギは、この未知の強豪に対し、得意なスタンド打撃で主導権を握ることができるか。ラスロフの組み力がどれほどかにもよるが、グラウンドの展開に持っていかれてしまえば、ラスロフがきっちりと一本か、パウンドアウトでフィニッシュを狙うだろう。
ラスロフの戦績を見ると、1Rフィニッシュが多いことから、短期決戦ではラスロフに軍配、フルラウンドであれば、レユンがラスロフに初黒星を与えるのかもしれない。

果たして、暫定王者のベルトを巻くのは、レユンか、ラスロフか。

フライ級 MMA/和田竜光(日本)vs.シェ・ウェイ(中国)

【ONE Championship】

和田は国内軽量級でトップクラスの実力を誇る元DEEPフライ級王者。打撃・寝技・レスリング全てにおいて優れたオールラウンダーで、2019年8月の「ONE: Dawn Of Heroes」では判定負けしたものの、元UFC世界王者のデメトリアス・ジョンソンに善戦した。以降は勝ったり負けたりを繰り返したが、昨年3月のアーネスト・モンティーリャ戦で1Rにリアネイキッドチョークを極めて一本勝ちを収めた。

対するウェイはキャリア16勝で11KOとKO率の高いハードパンチャー。昨年7月の「ONE Fight Night 12」で若松佑弥に1RKO負けを喫し連敗中だ。

勝負のカギはどちらが上手く自分の得意なフィールドに持ち込めるか。近距離でのボクシング が得意なウェイは強い圧力とパンチの先手で和田を一方的にダメージを与え、早い時間でのKO勝利を狙いたいところだろう。

一方の和田はオールラウンダーながらもここ最近の試合では、その卓越したグラウンド技術で攻勢している。ウェイのパンチを潜り抜け、グランドから状態から得意の”おたつロック”の体勢に入れば、勝利は確実。チョーク、ツイスター、バックからのパウンドなど技の引き出しの多い和田の強さが見れる試合となるだろう。

互いにトップクラスの実力者でありながらも、群雄割拠のONEフライ級では意外にも現在はランク外。タイトル挑戦を狙う両者にとって、落とせない一戦は、激闘間違いなし。和田がウェイから圧倒的な勝利を収めることができれば、この試合は再びタイトル戦線に浮上する大きな一歩になるに違いない。

ストロー級 MMA/箕輪ひろば(日本)vs.ジェレミー・ミアド(フィリピン)

【ONE Championship】

箕輪は修斗のコンセプトでもある“打・倒・極”の完成を体現できる元修斗ストロー級世界王者。2020年11月にONE初参戦し、リト・アディワン、アレックス・シウバと強豪勢を撃破するも、ジャレッド・ブルックス、ボカン・マスンヤネのトップ勢に連敗。復活を見せたかった今年1月のONE日本大会では、元五輪レスラーのグスタボ・バラートにスプリットの判定負け。本来の実力が発揮できていない。

対するミアドは、2017年からONE参戦のベテラン。攻撃型ストライカーでONEで勝利した6試合は全てKOによるものだ。今年3月の「ONE166」でパンクラス王者の山北渓人に1R一本負けし3連敗中だが、その強さに陰りはない。

現在3連敗中で後のない箕輪。勝利ポイントは一歩前に出る攻めの姿勢だろう。箕輪は前のバラート戦で相手より総合力で上回るものの、バラートの積極的なアタックで後手に回った印象を与え、スプリット判定で敗れた。

スタンド打撃の真っ向勝負を仕掛けるミアドに対し、被弾覚悟のタックルからテイクダウンを奪い、得意のグラウンド展開に持ち込めば、箕輪の実力であれば、1Rフィニッシュも充分に期待できる。

箕輪がこれまでのフラストレーションを一気に爆発させるか、鮮やかなフィニッシュ勝利を期待したい。

本大会の『ONE FIGHT NIGHT 23』は7月6日(土)午前9時から「U-NEXT」にて生中継される。

※7月4日に行われた公式計量&ハイドレーションテストにて、アリベッグ・ラスロフが制限時間内に計量に成功しなかったため、試合は行われますがONEライト級総合格闘技 暫定世界タイトルを獲得できるのはオク・レユンのみとなる。
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シンガポール発、アジアで絶大な人気を誇る格闘技団体「ONEチャンピオンシップ」! 世界トップクラスの選手や日本人注目選手の最新情報をお届けいたします。

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