長尺パターで2年ぶりの優勝を狙う堀琴音
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《グリーン=スティンプ:11 1/4フィート コンパクション:23mm》
1つのきっかけがその後の人生を変えるとしたら、堀琴音にとっては長尺パターに替えたことかもしれない。昨シーズン、序盤から結果を出せなかった堀はその原因がパッティングにあると考えていた。「手がスムーズに動かず、インパクトでパンチが入ったり、緩んだりしていました」。ある意味、イップスに近い状態だったが、昨年のアース・モンダミンカップの練習日、一緒にラウンドしていた原江里菜からアドバイスを受けた。「試しに長尺パターを使ってみたら?いい意味で鈍感になれるよ」。すでに原は長尺パターを投入しており、その姿を見ていた堀は素直にその言葉を受け入れた。
ショットよりも結果が直に反映されるパッティングに対して神経質になる選手は多い。たとえいいストロークをしていても、カップインしなければ手首を使ったとか、自分の打ち方が悪いと思いがちだ。長尺パターは手首を使わずにストロークできるため、ミスをそれほど気にすることはないという。「おかげでカップを外しても自分が悪いと思わなくなりました」と、メンタル面での負担軽減にも役立っている。
最終日は、22年にツアー2勝目を飾ったTポイント×ENEOS以来の首位で迎える。「すごい楽しみですし、勝ちたい気持ちがあるので、18番ホールを終えた時、3勝目を飾っていたらいいですね」。昨年はメルセデス・ランキング51位に終わり、今季のシード権を獲得できなかったが、シード復活よりもとにかく3勝目を挙げたいという堀。約2年ぶりの最終組に緊張するかもしれないが、その緊張を楽しむことができれば逃げ切る可能性は十分ある。(山西英希)
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