リベンジを狙う桑木志帆は1打差で最終日へ

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桑木 志帆 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

資生堂 レディスオープン 戸塚カントリー倶楽部 西コース(神奈川県)第3日

 前日、雨でグリーンが軟らかくなり、ボールが止まりやすい分、積極的にピンを狙いに行くと語っていた桑木志帆。ところが、思わぬハプニングが起こる。前日の天気予報では降らないはずだった雨が前半の9ホールを終えるまで降り続いていたことだ。

 「フェアウェイが完全に乾いておらず、予想以上に軟らかい状態でした」。第1日のように地面が乾いていれば、ドライバーショットがフェアウェイに着地した後、ランを稼げる。ところが、この日はランがほとんど出なかったため、第2打で長いクラブを持たざるを得なかった。しかも、ボールに泥がつきやすかったという。ルール上、泥を拭き去ることができないため、そのまま打つしかなかったが、どのような回転がかかるのか予想がつかず、ピンそばにつけることが難しかった。

 また、雨は桑木の平常心にも少なからず影響を与えた。「正直、雨はあまり好きではありません。いろんな事に気を遣いながらラウンドしなければいけないので、アグレッシブなゴルフをできませんでした」。インコースからスタートしたこの日、ボギーが先行したものの、16番パー5でようやく初めてのバーディーを奪う。波に乗りたかったが、17番パー4ではパーオンに成功しながら、3パットのボギーと、前半は1オーバーで終える。

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 それでも、今大会に並々ならぬ思いがある桑木は前向きな姿勢を崩さない。すると、運が向いてきたのか、後半のスタート時には雨も上がる。「バックスイングの際、体がしっかり回るようになったので、ショットも回復してきました」。雨が降っていると、足元が滑るのではないかという不安もあり、十分な回転運動を行えなかったが、雨が止んだことで、その不安がなくなった。

 グリーンの状態が前日までと大きく変わったことで、パッティングをどんどん決めることはできなかったが、2バーディー、ノーボギーのゴルフを展開。通算8アンダーにまでスコアを伸ばした。

 「1つでもスコアを伸ばして上がりたかったので、結果的に1アンダーで回れたことには満足ですし、明日につながると思います」。昨年の今大会ではプレーオフ2ホール目で破れた桑木。聞けば、そこから優勝に対する思いが強くなったという。その優勝へ向け、最終日は首位と1打差の2位で迎える。狙いはもちろん優勝のみ。

 プレーが粗削りだった昨年と比べ、今年はしっかりとコースマネジメントを行った上でバーディーを奪えるようになった桑木。ラフからのショットでも、フライヤーするか、しないかの見極めもできる。ゴルファーとしてのレベルが上がった分、自信を持って最終日に望むつもりだ。(山西英希)

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

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