セレッソ大阪【J1リーグ第20節 C大阪vs.鳥栖】リーグ後半戦のスタート。「勝ち切る」姿勢を強く持ち、ホームで好発進といきたい
前節の磐田戦は、後半の立ち上がり、磐田の猛攻を受けたセレッソは、CKの流れから相手に精度の高いシュートを決められて先制を許す。それでも、2失点目は与えず反撃に出ると、途中出場の柴山昌也、渡邉りょうが流れを変えて、攻撃を活性化。76分、ルーカス フェルナンデスのCKからレオ セアラがヘディングを決めて同点に追い付くと、その後も平野佑一やジョルディ クルークスら攻撃的な選手も投入しつつ最後まで攻め続けた。ただし、あと1点が遠く、逆転には至らず1-1で試合は終了。全体を振り返ると、守備でのオーガナイズは取れており、球際も含めてしっかり個々のバトルでも戦えていた。内容としては悪いゲームではなかったが、こうした試合をモノにできなければ、今季の目標からは遠ざかってしまう。前半戦全体を振り返っても、4敗という負け数は上位3チームと同じ。8試合を数えた引き分けをいかに勝ちに持っていけるかが上位進出へ向けたカギであり、「勝ち切る試合を増やす」(小菊昭雄監督)ことが後半戦のテーマとなる。
今節対戦する鳥栖とは、第4節のアウェイでの対戦時は、後半にヴィトール ブエノと柴山がいずれもJ1初となるゴールを決めて、2-0で勝利した。もっとも、前半はうまくいかない時間帯も多く、鳥栖のペースで試合は進んでいた。セレッソとしては、鳥栖のボール運びに対し、どう前線から守備でアプローチをかけ、良い奪い方ができるかは、今節のテーマの一つになる。個人で見れば、前節2得点を挙げたマルセロ ヒアンは警戒が必要か。その上で、鳥栖はクロスからの失点もやや目立つだけに、セレッソとしては両ウィングを中心にサイド攻撃を仕掛け、中央の守備を破っていきたい。「ゴール前に関わる人数が少しでも多い方が、チャンスは生まれて得点にもつながる。ゴール前にどれだけ入っていけるか」を勝ち切るためのポイントに挙げた奥田勇斗だが、サイドからのクロスに対し、逆サイドから入っていくことも重要になる。先制し、ゲームをコントロールしつつ追加点を取るという理想の展開を求めつつ、どういった状況に置かれても常に複数得点を取る姿勢も必要であり、「サブメンバーを含めて勝負を決定付ける選手が出てくることにも期待したい」(小菊監督)一戦だ。
(文=小田尚史)
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