早大バレー部女子 大声援の中チーム全員でボールをつなぎ慶大にストレート勝利!

チーム・協会
【早稲田スポーツ新聞会】記事 佐藤玲、写真 芦刈れい、帖佐梨帆

 今年もこの季節がやってきた。6月8日、第88回早慶バレーボール定期戦(早慶戦)が早稲田アリーナで行われた。ホーム開催で多くの観客が集まる中、早大女子バレーボール部は慶大と対戦。会場の雰囲気に飲まれそうになるも落ち着いて得点を重ね、危なげなくセットを勝ち取っていく。選手全員が出場し、チーム力で慶大にストレート勝利した。    

アタックを打つ秋重 【早稲田スポーツ新聞会】

 第1セットは春季関東大学リーグ戦(春季リーグ)と同様のスタメンで臨んだ。両校の応援部や観客の大声援もありなかなか試合の空気に入ることができず、序盤は4ー7でリードされる予想外の展開になる。秋重若菜主将(スポ4=大阪・金蘭会)の強力なスパイクサーブで勢いに乗ると、その後は早大のペースでゲームが進んでいった。モサクまり(国教1=東京・クリスチャンアカデミーインジャパン)と川村彩乃(社1=岡山・就実)も両サイドから連続してロングラリーを制する強力なアタックを打ち、点差を広げていく。慶大の粘りのプレーにやや苦戦するも、最後は秋重がレフトから強打を放ち、25ー22で第1セットを勝ち取った。

 第2セットはリベロを朴秀彬(文構3=韓国・釜山国際)と山﨑葵(社3=岡山・就実)の2枚体制にし、セッターを南里和(商4=東京・女子学院)から井上美和(スポ1=神奈川・厚木)に変更するなど、大きくメンバーを変えてスタートした。西崎梨乃(スポ2=大阪・大阪国際滝井)のセンターからのクイック攻撃が連続で決まり、序盤から勢い良く得点を重ねていく。5点差をつけたまま危なげなく試合は終盤まで進み、21ー15の場面では秋重に代わり林穂乃花(スポ3=東京・国分寺)を投入。チームを声で鼓舞しながら自身もレフトからのアタックでラリーを制し、24ー17まで点差をさらに広げる。井上が鋭いフローターサーブで最後の1点を決め、1、2、3年中心のチームでも得点力は全く衰えないことを証明した。

点数を決め朴を中心に喜ぶチーム 【早稲田スポーツ新聞会】

 第3セットは徳山奈々美(スポ4=兵庫・加古川西)をスタメンで起用し、4年生3人がネット際に並ぶローテーションからのスタートとなった。はじめから容赦なく秋重がレフトから力強いアタックを打ち会場を湧かせると、南の狙いを定めたジャンプフローターサーブも決まり、早大側の観客席の盛り上がりは一層大きくなる。ラリーで粘って得点するスタイルの慶大も負けじと早大アタッカー陣の強力なスパイクを拾うも、今日の早大はひと味違った。大応援団を味方につけ、速攻も使いながら連続得点を決め、終始逆転の隙を与えない。中盤、セッターを大松未羽(スポ2=沖縄・首里)に変えた後もその勢いは止まらなかった。オポジットとセッターの両方をこなす大松だからこその隙を狙ったツーアタックも決まり、25ー16と9点差をつけて見事このセットも勝ち取った。

サーブを打つ徳山 【早稲田スポーツ新聞会】

 控え選手も含め全員が出場しながらも危なげなく勝利し、どの組み合わせでも高いチーム力を発揮した早大。公式戦と異なる会場の雰囲気の中、終始明るく楽しげにプレーしている姿が印象的に見えた。次戦は東日本バレーボール大学選手権(東日本インカレ)となる。残り少ない準備期間で春季リーグでの課題を改善し、チーム目標を達成することを期待したい。

コメント

秋重若菜(スポ4=大阪・金蘭会)

――今年の早慶戦は早稲田アリーナでの開催となりましたが試合を振り返っていかがですか

自分が教育実習で2週間ずっといなくて、今日久しぶりに帰ってきたのですが、そこまでギャップなくできたのは良かったと思います。でも、会場の雰囲気に全員飲み込まれてしまっているのは感じました。良い経験になったと思います。

――応援もたくさん入り、公式戦とは違う空気の中行われましたが試合への入り方は普段と違いましたか

そうですね、やっぱりお祭りみたいな感じでした。

――早慶戦のチームの目標は何か決まっていましたか

今日は全員出して、どのメンバーでも勝てるように、誰が出ても頑張ろうという目標を立てていました。自分がいない間も3年生が中心となってやってくれていたので、頑張ってやり切れたかなと思います。

――チームの雰囲気はいかがでしたか

やっぱりみんな緊張していて、なかなかいつも通りにはできなかったのですが、それでもやることはやったと思います。楽しんでできたのが良かったです。

――月末には東日本インカレが始まります。チームの目標を教えてください

東日本インカレも優勝を目指しているので、やっぱり今日みたいなバレーでは相手には通用しないと思います。残り少ない時間でできることをしっかりやって勝ち切れるように頑張りたいです。

徳山奈々美(スポ4=兵庫・加古川西)

――今回が最後の早慶戦となりましたがどのような気持ちで試合に臨みましたか

もちろんプレー面もそうですが、学生主体で準備から全て自分たちでやってきた、つくり上げてきたものなので、すごく思い入れのある試合ですし、伝統的な一戦でもあり、たくさんの人から見ていただけるとても貴重な機会なので、勝つことに加えて全員で楽しんで自分たちのバレーをするということを決めて頑張りました。

――第3セット目は今季初のスタメンでの出場でしたが、普段の試合との気持ちの違いはありましたか

ピンチサーバーとして入る時の気持ちの作り方と、スタメンとして入る時の気持ちの作り方はすごく違うので、まずは入った時に最上級生としての振る舞いであったり、声かけを大切にしようと思っていました。

――同期のお二人と3人でネット際に並んでいる姿が印象的でした。何かお話はされましたか

いつも通り声をかけ合って、相手の状況を見て情報を言ったり、指示の声かけを後ろにしたりを3人でやっていました。

――今年はピンチサーバーとしての起用も多いと思うのですが、ご自身のチーム内での役割はどのように考えていますか

若菜(秋重若菜、スポ4=大阪・金蘭会)と、さと(南里和、商4=東京・女子学院)が中心にコートの中でプレーしていますが、自分はコートの中でプレーしている時もしていない時も後ろから支えたり、引っ張っていけるところは2人とは別にあると思っています。そういうところで自分から率先してリーダーシップを発揮していけたら良いなという風に役割としては考えています。

――次戦以降の個人的な目標を教えてください

次は東日本インカレで、ひとつひとつの試合に向けてしっかりと練習をして、勝ちにこだわって頑張っていきたいと思います。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント