〔スターツシニア・最終ラウンド〕 ルーキー・すし石垣がベストスコアタイ『64』で今季初のトップ5入り「真面目に海外を目指したい」

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ニッカボッカにハンチング。フェアウェイのエンターティナーは真剣な思いを持って、今季からシニアツアーに参戦している。ルーキーのすし石垣は最終日に今大会のベストスコアタイとなる「64」をマークし、4位タイでフィニッシュした。

「昨日までショットもパットも本当にひどかったので、日々修正しながらやっている」。初日は「70」で30位タイ、2日目は「71」で25位タイと、なかなか上位に行けなかったが、最終日に8バーディ・ボギーなしと爆発した。

「どうせ球が曲がるなら思いっ切りやってやれっていう。確かに今日も曲がりましたけど、振りちぎって短いので打つのが上手くいきました」。初戦は11位タイ、2戦目は15位タイと来て、3戦目に初めてトップ5に入り、賞金210万円に加えてベストスコア賞の10万円を手にしても、顔はそんなにうれしそうでもない。「僕の中では毎日頭にきて悔しくて、試合までにまた練習して来たんですけど、(3戦で)8ラウンドして今日1日だけ上手くいきました」と、この3戦のスコアと内容に怒っている。

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レギュラーツアー時代から、独特のウェアとパフォーマンスでギャラリーを楽しませてきた人気者。ふざけているように見えても、本人はゴルフに対して熱く真摯に取り組んでいる。「ギャラリーの方がいるところだけポーズを取ったりするけど、18ホールついてくれた人は『すしは意外とガチだな』って分かると思うんです。優勝するつもりで準備しているので、初日の1番から緊張してやっている」。そう語る表情は真剣そのものだ。

昨年の途中まではシニアツアーにそこまで魅力を感じていなかったが、転機が訪れる。「シニアの試合で賞金ランキング4位に入ると、メジャーに出られるというのを聞いて、真面目に海外を目指したいなと」。一気にモチベーションが上がった。1シーズンを終えて賞金ランキング4位以内に入ると、翌年の「全米プロシニア」と「全米シニアオープン」の出場権という特典がある。今年も昨シーズンの賞金王の宮本勝昌や藤田寛之、増田伸洋がその権利で海外メジャーに挑戦している。

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もともと日本ツアーに出る前は、アメリカのミニツアーやアジアンツアーを転戦していた。海外でも発音しやすく分かりやすい名前にしようと、登録名を『すし石垣』にかえた経緯がある。結婚して妻の故郷がある岡山県に住んでいるが、「PGAツアーのQTを受けたこともある」ほど海外志向は強い。

「もちろん賞金王を獲りたいですし、日本のシニアツアーで結果を出してメジャーには行きたい」。だからこそ、1日だけスコアが良くて4位に入っても満足はできない。「今日に限ってはいい結果が出ただけ。ただこれが長く続くかって言ったら、まだ状態は悪いです。ダメだった理由とか、考えていることはあるので、その辺はすぐやりたい」。4位に浮かれることなく、目線はもう次戦を向いている。

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