本調子はまだ先か 山下美夢有、猛追及ばず2位

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【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント 六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)最終日

 上がり3ホール全てバーディーという離れ業を演じながら、優勝した大里桃子に2打及ばなかった山下美夢有。この日のベストスコアタイとなる67をマークし、通算10アンダーまでスコアを伸ばしても、その表情は浮かなかった。

 「この順位で終われたのも良かったかなと思いますが、なんかまだしっくりきてないといいますか…。結果も大切ですけど、なかなか思い切ったプレーができていないので、モヤモヤしながら回っている感じです」。16番パー3ではティーショットを30センチ、17番パー5では3打目を1メートルにつけるスーパーショットを連発。最終18番パー4では6メートルのバーディーパットを残したものの、それをしっかり沈めてみせた。ある意味、昨年までの強い山下をほうふつさせるプレーぶりだったが、全体的にはまだまだという思いが強いのだろう。

 4週前に開催されたRKB×三井松島レディスで2位タイに入ったときは、ゴルフの状態が80パーセントまで上がってきたと語っていた山下。その後のJLPGAツアー2試合は2位タイ、7位とし、全米女子オープンでも12位タイとなった。そして今大会では最終日に猛追して2位だ。にもかかわらず、「今は自分のゴルフに点数をつけるのはちょっと難しいですね」と、4週前よりも評価は低くなっているようだ。

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 山下にとっての“納得がいかないゴルフ”とは何か。2年連続年間女王になった一昨年と昨年は納得する、しないという考え方すらしなかったという。単純に自分のスイングリズムやセットアップだけを考えてプレーしていただけだった。それが優勝という好結果に結びついたのだが、今年は結果以前に、自分のイメージどおりのショットが打てないことの方が気になるという。

 「納得する部分も多少は必要だと思いますが、その辺はやっぱり難しいですね」。今季もパーセーブ率やリカバリー率で1位、平均ストロークでも2位につけている。メルセデスランキングでも2位にいるのに納得できないもどかしさ。昨年までよりも高いレベルを目指す以上、どうしてもハードルを上げざるを得ないのだろうが、自ら納得したとき、相当強いゴルファーになっていることだけは確かだ。(山西 英希)
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