金澤志奈、悲願のツアー初Vへリーチ
(天候:晴れ 気温:21.7℃ 風速:5.9m/s)
《グリーン=スティンプ:11 1/2フィート コンパクション:23.5mm》
19年ヤマハレディースオープン葛城、21年樋口久子三菱電機レディスに続き、3度目の最終日最終組で回ることになった金澤志奈。これまでは14位タイ、18位タイと悔しい結果に終わっている。当然、今度こその気持ちは強い。
「緊張すると多分スイングのリズムが速くなると思います。私はリズムが取り柄だと思っているので、そこは崩さないようにしたいです」。スイングリズムが通常よりも速くなれば、ショットに限らず、アプローチやパッティングにおいてもミスの確率は高くなる。ツアー初Vがかかる最終日はどのような展開になるか分からないが、自分のペースでプレーを行うことが金澤にとっての第一目標となる。
実際、最終日を迎えるまではいいリズムでプレーしてきたことは確かだ。何しろ、第1日、第2日はノーボギー。第3日もボギーを叩いたのは9番ホールのみだった。スコアも67、68、69と安定しており、通算12アンダーまで伸ばして単独首位に立っている。ただ、好調なだけに、初のボギーを叩いた時は多少のショックを受けたかと思いきや、「特に落ち込むようなことはなかったですね」と、あっさりだ。続く10番パー5でバーディーを奪い、バウンスバックを成功していることが証明している。
聞けば、親交のある申ジエからアドバイスをもらっていたという。「“終わったことや先のことは考えずに、今立っている場所に集中し、100パーセントの力でプレーしなさい”と言われています」。昔は前のホールで叩いたボギーなどを引きずっていたが、そのことばを心に留めてプレーするようになってからは、切り替えが上手くなった。この日の9番で叩いたボギーを引きずらなかったのも理解できる。
そのような計算が上手くいったからこそ、フェアウェイを外しながらも第2打をピンの3メートル前後に乗せることが多く、スコアを伸ばすことに成功した。
最終日は天気がいいだけに、スコアの伸ばし合いになることも予想されるが、金澤に焦りはない。「多分緊張はすると思うので、平常心を保ちながら自分のプレーをしたいですね」。申のアドバイスを守りつつ、自分のリズムでボールを打つだけだ。
(山西 英希)
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