【ラグビー/NTTリーグワン】「チャレンジャーをはね返すメンタル」。 三重Hが蓄えてきたモノ<三重ホンダヒート>

三重ホンダヒート 本村直樹選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

三重ホンダヒート(以下、三重H)はパロマ瑞穂ラグビー場で行われた豊田自動織機シャトルズ愛知とのD1/D2入替戦第1戦に57対39で勝利、勝ち点5を獲得した。

「シーズンが深まるにつれて、自分たちのラグビーに自信をもてるようになってきました。競った時間帯もありましたが、それでも焦ることなく勝ち切れたのは、力がついてきた証拠だと思います」(本村直樹)

3年連続で入替戦を戦う三重Hだが、今季は挑む立場から守る立場となり、未知のプレッシャーがあった。その中、第1戦で存在感を発揮したのは、4トライを奪ったアルゼンチン代表のパブロ・マテーラを筆頭に、2試合連続トライを決めた本村と重一生など、シーズン終盤に復帰したベテラン選手だった。

「シーズン序盤の大変な時期に若手選手が経験を積んで、チームとしてのレベルが上がったところに、パブロ(・マテーラ)など経験のある選手が加わって勢いが増しています。さらに、試合前にキャプテンの古田凌が『逆の立場だったときの自分たちを思い出すと、相手は絶対に勝ちたいという思いで挑んでくる。そこに対して絶対に付き合わないで、自分たちのラグビーをし続けよう』とチームを一つにしてくれました」(本村)

個々で入念に準備をしてきたことも奏功した。重は「追う立場のほうがメンタリティーは作りやすい。でも、普段は2回観る試合の映像を3回、4回に増やすなど、できる限り細かく準備することで、チャレンジャーをはね返すメンタルを作っていきました」と語る。

過去2シーズンの入替戦を見ると、第1戦を制したチームが翌年のディビジョン1の切符を手にしている。三重Hはボーナスポイントも手にした有利な状況でホストゲームを迎えるが、「もちろん1試合目のアドバンテージはありますが、残留が決まったわけではないので、油断はできません。引き続き、いい準備をして臨みたい」(本村)と選手たちは気を引き締める。

「今季はまだ三重交通G スポーツの杜 鈴鹿で勝てていないので、最後にホストエリアで応援してくれるファンの前で勝利して、みんなで一緒に喜びたい。個人としては、トライを狙うだけではなく、チームに勢いをもたらせるように走り回ります」と本村は自慢の俊足でチームを引っ張る覚悟だ。

今季より指揮を取るキアラン・クローリー ヘッドコーチは「4年で日本一になること」を目標に掲げている。その第一歩として、D1残留はもちろん、圧倒的な勝利で来季へつなげたい。

(山田智子)
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント