【ラグビー/NTTリーグワン】今季はハットトリックでPOTMに! 横浜Eの誇るスピードスターが、2年連続の3位へ導く<横浜キヤノンイーグルス>

横浜キヤノンイーグルス 松井千士選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

あと3点届かず、無情のノーサイド。1週間前のプレーオフトーナメント準決勝、埼玉パナソニックワイルドナイツの松田力也のキックでタッチラインを割ったボールを最も遠いサイドから見守った松井千士の目に、泣き崩れるチームメートの姿が映った。「惜しい試合で終わることがないようにしよう」。チーム全員でそう確認して臨んだレギュラーシーズン16戦全勝チームとのプレーオフトーナメント準決勝は、17対20のスコアで涙を呑む結果となった。

一度は失意に暮れた横浜キヤノンイーグルス(以下、横浜E)だが、チームは今季最終戦へ必死に気持ちを奮い立たせた。2年連続3位フィニッシュへ。この試合でジャパンラグビー リーグワン単独で最速の50キャップに到達する小倉順平は東京サントリーサンゴリアス(以下、東京SG)との3位決定戦に「勝つマインド」で臨むことを強調する。

奇しくも今季の3位決定戦は昨季と同一カード。対戦相手がかつて所属した古巣であり、昨季の同カードで2トライを奪っている松井にとっては、これ以上ない舞台が整った。松井は言う。

「3位決定戦の相手が古巣ですし、個人的な感情もあるので、バチバチとやり合いたいと思っています」

松井が古巣との3位決定戦に闘志を燃やす理由は、ほかにもまだある。特に今季は第2節のトヨタヴェルブリッツ戦で負傷離脱して以降、復帰とけがでの離脱を繰り返し、思うに任せないシーズンを過ごしてきた。「モヤモヤする期間が長かった中で最後にメンバーに選んでもらった」と感謝する松井は、「“有終の美”を飾っていいシーズンだったと言えるようにしたい」と話した。

松井をメンバーに送り出した沢木敬介監督からは「相手のバックスリーを振り切ってトライを取ってほしい」と発破を掛けられた。また、チームメートからは昨季の3位決定戦での活躍の再現を期待されているという。指揮官やチームメートからの期待を背負う松井は、「みんなの期待に応えたいし、今季はハットトリックしてプレーヤー・オブ・ザ・マッチを獲りたい」と目標を定めた。

相手ディフェンスを切り裂く“スピードスター”が、横浜Eを2年連続の3位に導く。

(郡司聡)
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ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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