初心に戻った原英莉花が4週ぶりの60台

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原 英莉花 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

リゾートトラスト レディス 関西ゴルフ倶楽部(兵庫県)第1日

 前週の大会で予選落ちを喫し、悔しい思いをしていた原英莉花が、一念発起。今季3度目、4週ぶりの60台となる69をマークした。「ティーショットがすごく安定していたと思います。パッティングもグリーンのスピードと自分のタッチが合っていた分、ラインをイメージしやすかったです」と、久々に英莉花スマイルを見せた。

 復調のきっかけとなったのは、やはり師匠であるジャンボ尾崎のアドバイスだった。「先週の日曜日にジャンボさんのところへ行ってきました。“振り抜きが悪いんだよ”と」。原といえば、豪快なスイングから生まれるビッグドライブが持ち味だが、今季は246.26ヤード(15位)と今一つ。気がつけば、飛距離を出そうとして、ボールが本来の位置よりもどんどん内側に入ってきていた。しかも、体のラインも右側に向けていたため、窮屈なスイングをするしかなかったのだ。

 そこをしっかりと見抜いたジャンボが指摘。ボールの位置を左足かかとの前に戻し、スタンスも少しオープン気味に変えた。「自分の左サイドに空間ができたので、しっかりと振り抜けるようになりました」。

 ジャンボの指摘はもう一つあった。原の練習を見て、どのような球筋を打ちたいのか理解できなかった。「お前はフェードとドローのどっちの球筋を打ちたいんだ?」というジャンボからの問いに、「ストレートボールです」と答えた原。すると、「何を言ってるんだ。ストレートボールを打つのが一番難しいんだぞ。フェードで行け」とアドバイスされた。確かに、ボールを真っ直ぐ打つよりも、左右どちらかに曲げるほうが簡単な打ち方ではある。さらに、ドローよりもフェードのほうがボールをコントロールしやすい。以前は従わなかったこともあるが、今回は師匠の言うとおりにフェードで打つようにした結果、狙ったところへボールを落とす確率が上がったという。

原 英莉花 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 また、今大会は原にとっては思い出の大会でもある。開催コースは異なるが、19年にツアー初優勝を飾っているからだ。「コースが違うとはいえ、池やドッグレッグホールが多いなど、リゾートトラスト レディスらしさは感じています。もう一度、初心に戻って頑張ろうという気持ちになりました」。今季はクラブのシャフト選びに迷いが生じたり、プレー以外の面で戸惑うことも多かった原だが、ようやくクラブのラインナップも決まり、この試合に臨んでいる。いろんな意味で初心に戻るにはいいタイミングといえるだろう。

 「明日は今日以上にバーディーを奪っていきたいです」と、前向きな姿勢を崩さなかった原。今週は思い切りのいいゴルフを見せてくれそうだ。(山西 英希)
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