【物語り番外編】レジェンドOBが語る「2023-24シーズンプレーオフ」(前編)

東芝ブレイブルーパス東京
チーム・協会

【東芝ブレイブルーパス東京】

 偉大なるレジェンドも、決戦を楽しみにしています。
『NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24』プレーオフトーナメントを前に、東芝ブレイブルーパス東京OBでありクラブの公式アンバサダーである大野均がプレーオフを語ります。
今シーズンのリーグワンや東芝ブレイブルーパス東京はもちろん、自身が出場したあの名勝負にも触れていきます。

【物語り番外編】東芝ブレイブルーパス東京OB 大野 均

──今シーズンのリーグワンの印象を聞かせてください。
「接戦が多かったですね。前年王者のS東京ベイがなかなか勝てずに苦しんだのは、どのチームもレベルが上がってきたからだと思います。順位的には下位の相模原DBや三重Hも、一つひとつの試合を見ると奮闘していました。ブレイブルーパスも三重Hとの2試合目は、ギリギリで勝利しましたし。個人に目を移すと外国人選手が多く加入したなかで、日本人選手の成長もすごく見られました」

──プレーオフ進出の4チームについては?
「埼玉WKは強いですね。昨シーズンまではディフェンスがすごく固い印象でしたが、今シーズンは攻撃力も充実している。それはスタッツを見ても分かります。ブレイブルーパスは、埼玉WKに次ぐ実力を発揮できています。最終的に東京SGが3位で、横浜Eが4位でプレーオフ出場を決めましたが、5位の神戸Sと6位の静岡BRも加えたベスト4争いは、ラグビーファンのみなさんにとってもすごく面白かったのでは」

──準決勝は東京SGとの府中ダービーです。
「この2チームがプレーオフ準決勝で対戦することを、日本中のラグビーファンが楽しみしているのではないでしょうか。リーグワンの1試合とは違って負けたら終わりの対決を、日本ラグビー界を引っ張ってきた2チームが繰り広げるということで、僕自身もワクワクしています」

──両チームにとって特別な意味を持つプレーオフでの府中ダービーは、どのような空気に包まれるものでしょう?
「僕の現役当時から、選手同士は仲がいいんです。日本代表で一緒に戦っている選手もいたりして。だからこそ、試合では負けたくない。府中市民の方々が両チームを応援してくれているので、『自分たちが府中に日本一の称号をもたらす』との気概を持ってぶつかり合う。緊張感のある好ゲームが期待できますよ」

【東芝ブレイブルーパス東京】

──では、レギュラーシーズンとプレーオフの違いは?
「僕のなかでは『ファーストクラスマッチ』という表現がしっくりきますね。選手はいい緊張感に包まれ、たくさんの観客が詰めかける。その相乗効果で、簡単なミス、簡単なペナルティが少ない試合になる。今シーズンはすでに2度対戦しているので、自分たちがやりたいこと、相手がやってくること、お互いの強みは分かっている。勝ちたいという気持ちで相手を上回ることができるか、意地の勝負になるでしょう。自分が現役の頃からそうでしたし、いまも変わらないところだと思います」

──ブレイブルーパスの注目選手をあげてください。
「全員と言いたいです(笑)。FWからあげていくと、まずは原田衛選手ですね。2月に日本代表トレーニングスコッドに選ばれていますし、ブレイブルーパスの練習に来たオールブラックスのスコット・ロバートソンHCが、『原田選手を連れて行きたい』と言ったそうです。世界で認められる存在になってきているのでしょう。まだまだ若いので、緊張感のあるプレーオフを経験してさらに成長してくれると思います」

──現役時代の大野さんと同じロックのポジションからは?
「ワーナー・ディアンズ選手ですね。彼もまだ若いですけど、すでに日本代表の中心選手と言っていい。緊張感のある試合を経験して、W杯に何大会も出場することにつなげてほしいですね」

──BK陣では?
「リッチー・モウンガ選手はもちろんですが、ジョネ・ナイカブラ選手。ボールを持てば何かをしてくれる。その爆発力に期待です」

──ご自身が出場したプレーオフで、印象深い試合をあげてください。
「東京SGとの対戦で言えば、07年2月のマイクロソフトカップ決勝です。追いかける展開でルアタンギ侍バツベイ選手がシンビンになり、絶体絶命のピンチに立たされました。それでも、FW7人でしのいで、スクラムも押されずに耐え抜いた。そして最後に得意のモールから、バツベイ選手がトライしました。この時点では1点差で負けていたのですが、ど真ん中にトライしたので我々としては勝ったという感じで喜んでいたんです。そうしたら、キッカーの吉田大樹選手に『ゲームはまだ終わっていません』と言われて。相手選手がキックを阻止しようとギラギラしているなかで、しっかり決めてくれました。秩父宮が超満員になり、立ち見が出るぐらいのなかで勝利したあの試合は、いまでもはっきりと覚えています」

 大野アンバサダーもプレーオフに出場した09―10シーズン以来の頂点奪還へ、東芝ブレイブルーパス東京はチーム一丸で突き進んでいきます。

(文中敬称略)
(ライター:戸塚啓)

2007年2月4日(日) ジャパンラグビートップリーグ2006-2007 プレーオフトーナメント「マイクロソフトカップ」 【東芝ブレイブルーパス東京】

後編もレジェンドOBが登場します!
来週公開予定ですので楽しみにお待ちください。

東芝ブレイブルーパス東京 試合情報

明日、5/19(日)はプレーオフトーナメント準決勝として、秩父宮ラグビー場にて東京サンゴリアスと対決します!
今シーズン3度目の府中ダービー、ぜひ会場で皆様のご声援をよろしくお願いいたします。

【試合情報】
NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 プレーオフトーナメント準決勝
東芝ブレイブルーパス東京 vs 東京サンゴリアス
日時:5/19(日)14:05キックオフ
会場:秩父宮ラグビー場(東京)

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【放送情報】
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著者プロフィール

東芝ブレイブルーパス東京はジャパンラグビーリーグワン(Division1)に所属するラグビークラブです。日本代表のリーチマイケル選手や德永祥尭選手が在籍し日本ラグビーの強化に直接つなげることと同時に、東京都、府中市、調布市、三鷹市をホストエリアとして活動し、地域と共に歩み社会へ貢献し、日本ラグビーの更なる発展、価値向上に寄与して参ります。

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