「絶対に優勝しなきゃいけない」悲願の『SUPER Jr.』初優勝へ!エル・デスペラード選手に直撃インタビュー!“全公式戦”について言及!!

チーム・協会

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5年連続8回目の『BEST OF THE SUPER Jr.』エントリーとなるエル・デスペラード選手に直撃インタビュー!

悲願の初優勝へ向けて、全公式戦の対戦相手について言及!

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撮影協力/RILL BAGEL
福岡県福岡市博多区上川端町9-35 冷泉荘A-11

撮影/中原義史

■俺が何を言ったって、それは田中翔がやってることで、それで突き抜けて彼が初めてベルトを獲った形があれで、彼があれで満足してるんだったらそれでいいじゃないですか

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――さて、デスペラード選手。今年で5年連続8回目の『BEST OF THE SUPER Jr.』エントリーとなりますが、現在の心境はいかがですか?

デスペラード マインドは毎年一緒ですよね。とくに今年だからどうとかっていうのはイマイチなくて、モチベーションの高さで言えば、変な意味で一番高かったのは(高橋)ヒロムの3連覇が懸かった時(2022年・第29回大会)だったと思いますよ。

――毎年、優勝候補に名前が挙がる中で何度も悔しい想いをされてきたと思いますが、「今年こそは」というプレッシャーなどは?

デスペラード べつに言われることはプレッシャーにならないですよ。外の声っていうのはボクにとって肯定的な意見に関しては「ありがとうね」と思うんですけど、もともとは性格が天邪鬼というかへそ曲がりなので、ネガティブなことを言われると結構「関係ねーよ」っていう部分の方が強いんですよ。だから、肯定的に言われる部分はちゃんとプラスに受け止るけど、マイナスなことを言われても意外と気にしないというか。

――そして、本来であればチャンピオンでの『SUPER Jr.』出場も可能性もありましたが、あらためて2024年の4か月を振り返っていかがですか?

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デスペラード 1.4(東京ドーム)でベルトを手に入れるっていうのは基本的に美しいと思うんですよ。実際、試合も勝ったから言うわけじゃないけど、いまのところ満足できるものだったと思ってますし、もちろん思い返せば「ああしたかった」「こうしたかった」はありますけど、概ね大丈夫な方みたいな試合だったかなと。

――その後、2.23きたえーる大会でSHO選手を相手にHOUSE OF TORTUREの策略でベルトを失うこととなりました。

デスペラード (1.23後楽園大会・初防衛戦で)金丸(義信)さん相手に死力を尽くした自分が持ってるものを全部出してなんとかなった試合だったので、そのあとの負け方っていうのは……。そうっすね、基本的には全部出してちゃんと負けたかったですけどね、負けるにしても。

――SHO選手のファイトスタイルに思う部分もあると。

デスペラード まあ、俺が何を言ったって、それは田中翔がやってることで、それで突き抜けて彼が初めてベルトを獲った形があれで、彼があれで満足してるんだったらそれでいいじゃないですか。実際僕も同じようなことやってきて、今別に後悔してませんし。その経験も肥やしになってますし。
――となると、『SUPER Jr.』を優勝してリベンジですね。

デスペラード 『SUPER Jr.』は挑戦者決定戦じゃないということは、まず大前提に置いてるけど、やっぱりIWGPのチャンピオンと並ぶものって、ヘビーで言えば『G1』優勝ってそれだけの重みがあるじゃないですか。で、ジュニアで言ったら『NEW JAPAN CUP』もないし、『SUPER Jr.』しかないんですよ。

■ボクの感覚では「(ベルトっていうのは)誰よりも凄い試合をしますよ、このチャンピオン様は」っていう証なんですよ。そうなると「はたしてベルトとは?」っていう非常にいま不快な状態ですね

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――そして今回の『SUPER Jr.』決勝戦の舞台は、6月9日(日)大阪城ホール大会となりましたが、現時点で試合順は決まっていません。デスペラード選手としては『SUPER Jr.』決勝がメインであってほしいですか?

デスペラード さっきジュニアには『SUPER Jr.』しかないって言ったじゃないですか。その『SUPER Jr.』しかないって言ったシリーズの集大成、決勝がセミ。ん?「この一ヶ月間、新日本の興行を引っ張ってきたのは誰?」ってなって、「最後の最後だけ違うっていうのはおかしい」って最初は思ってたんですけど、なんかどっかでどうでも良くなっちゃって。

――もちろんまだ試合順は発表されてないですからね。

デスペラード それは自暴自棄になったとかではなくて、試合順に対してとくに興味がなくなったというか。もともと、ボクは大会場でやりたい人間じゃないんですよ。とくに東京ドームなんか変な言い方すると一番興味がなくて。

――と言いますと。

デスペラード 一列目がクソ遠くて、意味がわからない。そもそも東京ドームなんてクソ広いところで2階スタンド席の人とかモニターを観てるわけじゃないですか。要はあそこの空間にいることを楽しむ場所であって、プロレスだけを楽しむのであればボクは新木場(1stRING)とか(新宿)FACEとか後楽園が最上級だと思ってるんですよ。

――そういった観点もありますよね。

デスペラード となると、“デカい会場=燃えるか”って言ったらどうでもいいから、俺はべつにその前の(6月3日)後楽園が決勝でしたって言われても何とも思わないっていうのが素直なところですね。

――とはいえ、仮に6.9大阪城大会のメインにヘビー級のタイトルマッチが組まれることがあったらいかがですか?

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デスペラード たぶんそこで会社の求めるのってベルトの重さと『SUPER Jr.』の決勝戦の重さなのか。まあ、どっちもシングルなわけで「どっちの2人が凄い試合をやってくれるのか」っていう期待感がセミとメインの試合順のあらわれなんじゃないかなと。

――なるほど。

デスペラード だから、ボクの感覚では「(ベルトっていうのは)誰よりも凄い試合をしますよ、このチャンピオン様は」っていう証なんですよ。本来、ジュニアもそうであるべきはずが、いまはああいう形になっているので、ヨソ様に対して「これがうちの自慢のチャンピオンです」って言えない状態だから、そうなると「はたしてベルトとは?」っていう非常にいま不快な状態ですね。

――となると、SHO選手の持つジュニア王座に対して思う部分もあるわけですね。

デスペラード 彼がどうありたいかっていうのはボクとベルトにとっては関係ないんですよ。ボクが思うベルトの価値っていうのは、それ(IWGPジュニアヘビー級王座)を持ってる人間がジュニアの顔であって、「誰を相手にしても一番すごい絶対外さない試合をします」っていう証でしかない。だから、ボクらはそれが欲しいわけですよ。

――それがベルトの価値ということですね。

デスペラード ボクは(ベルトが)一等賞である証だと昔からずっと思ってて、もちろんその側面もあるんですけど、それは『SUPER Jr.』とか例えば『G1』『NEW JAPAN CUP』のゴールがそこなんじゃないかなと。このシリーズで「一番すごい試合をした人たちが一等賞です」じゃないですか。

――たしかにそうですね。

デスペラード でも、ベルトっていうのは年間で何回もタイトルマッチがあるわけで、だからスゲー試合をし続けると思っていられるわけじゃないですか。もちろん会社が据えてる価値っていうのはあるんだけど、いまボクの中でベルトの価値っていうのはだいぶ変わって来てるところは大きいですね。

■ティタンはコンディションも常に良いですし、やることもメキシコ人の中でもトップクラスに凄い。(藤田は)ポテンシャルだけじゃなくて、あの年齢で至るレベルとしては相当高いところにいると思いますよ

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――では、ここからは『SUPER Jr.』公式戦について触れていきたいのですが、現時点でデスペラード選手はメインイベントが5試合組まれています。

デスペラード さっきも言いましたけど、試合順に興味はないので。ただ、据えられた以上はやっぱり意識するじゃないですか。メインイベンターというのはその興行を通してのオチなわけで、デザートじゃなくてメインディッシュなんだから、メインディッシュの味がブレちゃダメなんですよ。だから、「絶対にいいものを提供しなきゃいけない」っていうのはわかってます。

――ちなみにメインイベントに5試合というのは出場選手の中で最多数となっていますが、この点に関してはいかがですか?

デスペラード 勝つか負けるか知らないけど、「コイツだったら外す試合はしないだろ」って素直に受け止める部分と、その位置に据えればもしかしたらできるかもしれないヤツらに、もうちょっと闘う場所があってもいいじゃないかっていう気もしてますね。

――なるほど。

デスペラード 逆に言えば、クラーク・コナーズとの試合が7試合目に組まれてる時(5月22日大阪大会)があるんですけど、どう考えてもクラーク・コナーズが暴れ回った時の方が後片付けのことを考えれば、アイツがメインに来るべきだったと思いますし、俺の中でメインの一個がアイツだと思ってたから、すげぇイライラしてる。

――のちほど、クラーク戦についても伺っていますが、まずは開幕戦5月11日(土)千葉・YohaSアリーナ大会でティタン選手対戦します。

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デスペラード やっぱ彼はコンディションも常に良いですし、やることもメキシコ人の中でもトップクラスに凄いので、去年のままだったらボクが負けるし、アイツのドラゴンスクリューのようなものでボクは右足首をしこたまブチ壊されたので、お返しにというつもりはまったくないけど、勝ち負け以上にドラゴンスクリューを警戒しないとボクはこのシリーズでエライ目に合うなって思ってます。

――続く公式戦2戦目は、5月13日(月)後楽園ホール大会で藤田晃生選手と対戦します。

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デスペラード まあ、クソ生意気……だから面白いんじゃないですか。ちゃんと筋通せるところは筋を通してると思うし、でも生意気で周りからしたら好き嫌いがハッキリ別れる人物だと思いますよ。

――先日の台湾大会では、DOUKI選手とのシングルもありましたが、レスラーとしてご覧になっていかがですか?

デスペラード 全然若いですけど、「あの年であれだけ出来るヤツが次、生まれてくるのは何年後かな?」とも思いますね。ポテンシャルだけじゃなくて、あの年齢で至るレベルとしては相当高いところにいると思いますよ。

――続く公式戦3戦目は、5月15日(水)新潟・リージョンプラザ上越大会のメインでBUSHI選手と対戦します。

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デスペラード スーパージュニアでのBUSHIvsエル・デスペラードはある種名物化してますね(笑)ヒロムと同じブロックに何故か2人ともならないから。

――過去に何度も対戦経験はありますが、これまでを振り返っての現在の印象は?

デスペラード いつだったかのスーパージュニア最終公式戦で延髄斬りくらったら全身痺れて立ち上がれなくなったのはよく覚えてます……。

■ケビンの引き出しを出さなかったら何も面白くないので、彼の凄いところを引き出して俺が勝つ。(クリスチャンは)やる能力的には昔のオスプレイ的なところを感じますね

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――続く公式戦4戦目は、5月18日(土)エスフォルタアリーナ八王子大会でケビン・ナイト選手と対戦しますが、シングル初対決になりますよね?

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デスペラード シングルはない。ケビンはジュニアタッグでやった時にぶったまげたことが何度もありますね。

――たしかに身体能力が化け物ですよね。

デスペラード 単純な身体能力+持ち上げる時の細身だけど筋質の違いというか。あと非常に真面目なんですよね。

――真面目というのは?

デスペラード 人間的に真面目で、KUSHIDA選手とやってる時のパフォーマンスに関しても、やっぱりKUSHIDA選手の方がアイディアが絶対に多いわけじゃないですか。キャリアも長いし、いろんなものを見て来てるから。

――KUSHIDA選手は世界を舞台に経験も積んでますからね。

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デスペラード で、ケビンはそれを言われて、ちゃんと練習して出せる能力があると。なので、練習してできるようになるっていう部分の能力をシングルの時に、最初から出すことができたら彼は凄いことになるんじゃないかなと思いますね。あとビジュアルもいいですし、昔のオレンジのジャージは何だったのかよくわからないですけど(苦笑)。

――ケビン選手との一戦ではどんな闘いを見せたいですか?

デスペラード 彼の引き出しを出さなかったら何も面白くないので、「彼の凄いところを引き出して俺が勝つ」って言うと、なんか横綱相撲みたいで気持ち悪いですけど、俺がやりたいのは凄いヤツと闘って勝つことなんですよ。だから、凄いヤツを凄くない状態に封じ込めて勝つのは何も面白くないので、俺自身が楽しみたいですね。

――続く公式戦5戦目は、5月19日(日)愛知・名古屋国際会議場・イベントホール大会でブレイク・クリスチャン選手と対戦します。

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デスペラード (2022年8月21日)3WAYでヒロムと俺と彼でやったことがあるぐらいですけど、口髭のせいでオッサンに見えるけどまだ若いっていうね。まあ、手足の長さは全然違いますが、やる能力的には昔の(ウィル・)オスプレイ的なところを感じますね。

――この試合もメインということで、変な話、彼の良さを引き出すというのも重要な役割になると思いますが。

デスペラード そんなもん、俺が引っ張り出さなくてもアイツが勝手に出しますよ。大丈夫、大丈夫。

――続く公式戦6戦目は、5月21日(火)兵庫・アクリエひめじ大会のメインで金丸義信選手と対戦します。

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デスペラード Aブロック一番の台風の目じゃないですか。

――金丸選手はJust 5 GuysからHOUSE OF TORTUREへ電撃加入しましたが、その辺りで変化はありますか?

デスペラード 変わってないですよ(キッパリ)。ボクが組んだ時とやってることは一緒ですし、ボクが変わっただけですね。相棒にしててあんなに心強い人はいなかったですけど、敵対すると「こんなにもヤバいか!?」と、ここ何回も思い知らされてますよ。

――やはりH.O.T相手ということで、介入、反則というのも予想されますが、この点に関して対策などは?

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デスペラード 正直「そんなことやるかな」って感じなんですよね。覚えていないだけですけど、あんまり金丸さんに仲間の介入ってイメージがないので。たしかタイトルマッチの時に介入を受けたけど、田口(隆祐)さんと棚橋(弘至)さんと(海野)翔太が助けに来てくれて、棚橋さんがまったく間に合ってなかったっていう伝説もありましたけどね(苦笑)。まあ、タイトルマッチと公式戦で意味合いも変わってくるからなぁとは思ってます。

――デスペラード選手としては、介入などで水は差してほしくないですか?

デスペラード いらない(キッパリ)。

■TJPは努力型の天才だと思ってるんですよ。ホント機械というか、サイボーグというか、あの緻密さにはゾッとしました。(HAYATAは)身体能力の高い人で言葉じゃなくて雰囲気でわからせる人で、キャラクターがあっていいな

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――続く公式戦7戦目は5月22日(水)大阪・大阪府立体育会館・第2競技場大会でクラーク・コナーズ選手と対戦します。

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デスペラード 去年だったか一昨年(2023年5月18日)だったかでやって、そこでイスでかまし合ったので、ボクから仕掛けることはないですけど「そういう闘いになるだろうな」とは覚悟してますね。

――ハードコアな一戦になりそうだと。

デスペラード そうですね。ボクは新日本にハードコアは必要ないと思ってるけど、「イス、テーブルくらいはハードコアの内に入らんだろう」という彼らなりの解釈でやっているだろうから、やられたらやりますって感じですけど、べつに自分から仕掛けることはないです。

――ちょっと脱線しますが、2.11大阪大会におこなわれたUNITED EMPIREとBULLET CLUB WAR DOGSのドッグパウンドケージマッチはどのようにご覧になりましたか?

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デスペラード あれは疲れたなぁ……解説だったから。1時間もほぼ喧嘩しっぱなしのとんでもない試合でしたね。でも、僕がどう思うかよりお客さんが賛否両論ガッチリ割れて、真ん中がいなかったじゃないですか。
――たしかにそうですね。

デスペラード っていうのは良いことだと思うんですよ。毒にも薬にもならない試合じゃなくて、毒か薬になった試合なんじゃないかなと。まあ、あれで客が増えるか減るかは知らないです。

――続く公式戦8戦目は5月26日(日)東京・国立代々木競技場 第二体育館大会でTJP選手と対戦します。

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デスペラード 葛西さんとやった試合(2022年9月12日)も代々木第二だったけど、ティタンに負けたのも(昨年5月26日)代々木だったので、ボクにとっちゃ縁起が良くもあり、縁起が悪くもありますね。

――いろんな意味で思い入れのある会場でTJP選手との対戦となりましたが、TJP選手は今年の1.4東京ドーム大会でアスワンに変貌を遂げました。

デスペラード 武藤敬司が呼んできたグレート・ムタみたいなもんで、TJPがアスワンになるのか、アスワンを呼んだのかは知らないですけど、ああいう怪奇的なキャラクターに変わるっていうキャラクター性の振り替えは、ボクは結構好きなので楽しませてもらいたいなと。だって、途中で変わるようなことがあれば、2人とやってるようなもんですからお得ですよ。

――TJP選手はキャリア25年以上の大ベテラン選手ですが。

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デスペラード アイツは努力型の天才だと思ってるんですよ。思いついてすぐできるっていうんじゃなくて、いままでやってきたことがあるからできるっていう感じですよね。前、岩手かどっかで公式戦やらせてもらった時も「コイツ、サイボーグなのかな」っていうくらい一個一個の攻撃が的確過ぎてやっててちょっと寒くなるくらいTJPが怖かったですね。

――サイボーグですか!?

デスペラード 全部が吸い込まれるように変なところに当たらない。怪我をしないけど、ちゃんとダメージを与えるっていうものが100点満点でできてるヤツなので、ホント機械というか、サイボーグというか、あの緻密さにはゾッとしました。

――そして、ウィル・オスプレイ選手がUNITED EMPIREを抜け、TJP選手がリーダーとして引っ張って行こうという姿勢も見せており、相当な覚悟を持って臨む『SUPER Jr.』になると思います。

デスペラード いまUNITED EMPIREの頭が彼なんだなと思えば、ヘビーが所属しているところでジュニアが先陣切って引っ張ってるっていうのは、BULLET CLUBの最初の(プリンス・)デヴィットさんみたいな感じなので、ああいうことをできる人だろうなと思いますし、面白いですよね。

――そして最終公式戦となる9戦目は、5月30日(木)東京・後楽園ホール大会でHAYATA選手と対戦します。
※こちらのインタビューは『ALL TOGETHER』5.6日本武道館大会前に収録

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デスペラード 次の『ALL TOGETHER』でなぜか一緒のチームになりますけど、ここ最近やったことない人だから変に慌てるのもイヤなので一応映像は見てますけど、身体能力の高い人で言葉じゃなくて雰囲気でわからせる人で、キャラクターがあっていいなと。

――HAYATA選手は現時点でGHCナショナル王者でもあります。

デスペラード リンちゃん(エル・リンダマン)がチャンピオンのまま上がったみたいなもんっすよね。まあ、来る時に持ってるか持ってないか知らないですけど、そういう意味じゃ旨みのある選手ですよね。なのであれば、美味しくいただきます(ニヤリ)。
■個人的には(準決勝戦で)ドリラ・モロニーとやりたいですね。あと、DOUKIは上がって来なきゃダメな年っていう感じです。KUSHIDAさんとヒロムは何べんも優勝してんだから、「お前らがBブロックで勝手に潰せよ」っていう話ですよ

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――ここからはブロック突破の先にある準決勝戦の話を伺っていきたいですが、6月3日(月)東京・後楽園ホール大会の準決勝戦ではBブロックの誰と対戦したいですか?

デスペラード 上がって来てほしくないのがSHOですね。それは何でかって言ったら、ああいうスタイルの試合が量産されるってことじゃないですか。それは『SUPER Jr.』の指標としては好ましくない状態なので。

――なるほど。では逆に闘いたい選手はいかがですか?

デスペラード 個人的にはドリラ・モロニーとやりたいですね。あと、DOUKIは上がって来なきゃダメな年っていう感じですね。まあ、石森(太二)さんはほっといたって1位か2位に絶対入ってくるので、やりたいかやりたくないかで言ったら、どっちかと言うとやりたくないですね。もうあれだけの選手とやるのは金丸さんとTJPで十分です(苦笑)。

――ちなみに他に気になる選手はいますか?

デスペラード 俺との物語があるのは、DOUKIと(フランシスコ・)アキラ。去年の『SUPER Jr.』の試合は、TJPも巻き込まれてなのか、アイツが自分から来たのかようわからんが、プロレスがエンターテインメントであるうえでは極上のものの一つだったような気はしてますね。

――あの試合は絶対にタップしないアキラ選手と、絶対にタップさせようとするデスペラード選手の意地がぶつかり合いましたよね。

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デスペラード 参ったしないんだったらさせるしかないですからね。べつにこっちだってケガさせたいわけじゃないですから。結構アキラにはロビー・イーグルスと近いものを感じてるんですよね。ロビーも可愛い顔してやってることエゲつないですし、たまに口が悪い。

――優勝経験もあるKUSHIDA選手や高橋ヒロム選手の存在はいかがですか?

デスペラード まあ、KUSHIDAさんとヒロムは何べんも優勝してんだから、「お前らがBブロックで勝手に潰せよ」っていう話ですよ。

――ちなみに今回は、プロレスリング・ノア、ドラゴンゲートから他団体のレスラーが計3選手参戦しますが、この点に関してはいかがですか?

デスペラード 個人的にはMAOちゃんがいてしかるべきだと思ったし、リンダマンもいねえし。まあ、日程の都合が合わなきゃ出るも出ないもないですけどっていう感じですかね。

――個人的にはもっと出てほしい部分もあったと。

デスペラード 出てくれる人には「ありがとう」としか思わないですよ。ドラゴン・ダイヤ選手にいたっては、大怪我した田口(隆祐)さんのピンチヒッターで出てくれるんだから、ホントにありがたいですよ

■いまここでもう1回、俺とヒロムになったら見てる人は100パーセント俺が優勝すると思うんですよ。もう大阪城ホール中のお客がヒロムの敵です(笑)。だから、「オメェだけは絶対に来るなよ」って言っておきます

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――では、ズバリ6月9日(日)大阪城ホール大会の決勝戦では誰と闘いたいですか?

デスペラード こういう言い方すると変なんですけど、やりたくないけどこの中であれば……KUSHIDA、石森のどちらかなんだろうな。

――なるほど!

デスペラード ボクは格っていう言葉が好きじゃないんだけど、最近の(男色)ディーノさんの記事を読んで格っていうものをもう一回自分の中で言語化して「なるほど、そういうことね」ってストーンと納得しちゃったのが、例えば決勝戦でアキラとやって「どっちが勝つ?」で勝っても、たぶんちゃんとエモい試合になると思うんですよ。

――たしかに2人の物語を考えるとエモいですよね。

デスペラード プロレスにエモいっていうのはすごく大事なことなんだけど、『SUPER Jr.』の決勝っていうものはエモいかエモくないかだけじゃないじゃないですか? ものすごく強い2人がとんでもない試合をして、勝ったか負けるかになるわけで、そのすごいヤツであるという条件って、やっぱ人が見て「この人だったら納得だよ」「この人に勝って優勝したんだったら文句ないよ」であるならば、この中で言えばKUSHIDA、ヒロム、石森。

――決勝の対戦相手としてファンが納得できる条件をクリアしているのがこの3選手であると。

デスペラード だからこそ、Bブロックのヤツらはこの3人を潰さなきゃいけないと思ってる。で、(IWGPジュニアヘビー級王座を)戴冠したことがあるで言えば、ここにロビー・イーグルスが入ってくる。まあ、SHOに関してはああいうのはもうタイトルマッチで十分だから、『SUPER Jr.』決勝でお祭り騒ぎはいらない。

――これまでの歴史を振り返っても、ヒロム選手との決勝というのも期待したいところではあると思います。

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デスペラード 個人的にわかってるけど、言われて辟易してるのは「ヒロムとやってほしい」っていう……「うるせー、もうやったよ」って。5年置いたところでもう1回やったら、どうせお前らは「『またヒロムとデスペか』って言うんだろ?」っていう気がしてるし。

――たしかにそんな声もありそうですね。

デスペラード この間も言ったんですけど、ボクの優勝するべき“旬”っていうのは、ヒロムの3連覇が懸かったあの時の決勝だったんですよ。それをいまここでもう1回、俺とヒロムになったら見てる人は100パーセント俺が優勝すると思うんですよ。そんな空間で優勝したって何にも嬉しくない。

――なるほど。

デスペラード で、逆にそこに上がってくるヒロムも不憫ですよ。しんどい思いしてBブロック突き抜けて来て、準決勝終わって「テメェだ、デスペラード!」ってかかって来たら、お客全員が「お前は絶対優勝しないよ」って思ってるその空気、地獄ですよ。もう大阪城ホール中のお客がヒロムの敵です(笑)。だから、「オメェだけは絶対に来るなよ」って言っておきます。
■決勝にも行かずに翌日『デスペ・インビ』なんかやったもんなら「そんなことやってるからお前は優勝しないんだよ」って言われて、興行にケチがつくじゃないですか。だから、絶対に優勝しなきゃいけないんです

【新日本プロレスリング株式会社】

――あらためて悲願の初優勝へ向けて今年の『SUPER Jr.』のテーマはありますか?

デスペラード ホントに出るたびにテーマは変わるかってったら変わんないんですよね。だって、優勝したことないんだもん。優勝してみないと、その優勝した気持ちってわからないから、『SUPER Jr.』に関しては毎年同じ気持ちですね。「優勝したい」しかない。

――また決勝の翌日には、『DESPE-invitacional(デスペ・インビタショナル) supported by ROLLING CRADLE』6月10日(月)後楽園ホール大会も控えてますよね。

デスペラード まさか『SUPER Jr.』の最終日が前日になるとは思ってなかったんですよ。1億パーセント想定外、大事件です。となると、決勝にも行かずに翌日『デスペ・インビ』なんかやったもんなら「そんなことやってるからお前は優勝しないんだよ」って言われて、興行にケチがつくじゃないですか。だから、絶対に優勝しなきゃいけないんですよ。

――自主興行の前日に決勝が決まってしまったがために、是が非でも優勝しなきゃいけない状況になってしまったわけですね。。

デスペラード これを入れてしまったがために、テメェでテメェのケツに火をつけてしまったっていうね(苦笑)。ただ、『SUPER Jr.』があそこまで(スケジュールが)伸びたのは俺のせいじゃないし、伸びるとも思ってませんでした。

――でも、自主興行に花を添える意味でも『SUPER Jr.』優勝トロフィーは欲しいところですよね。

【新日本プロレスリング株式会社】

デスペラード せっかく楽しみたい興行を組んで、俺の闘いたい人だけを集めて、でも俺の身体は一個しかないから1試合しかできないので、せめてたくさん来ていただいた人たちに対して、「この人たちから何が生まれるだろうな?」「どうしたら面白いだろうな?」っていうのをいくつも組んで、単純に楽しみたいんですよ。

――となると、敗戦の悔しさを背負って自主興行に臨むのは本望ではないですよね。

デスペラード なので、「ウワァ、負けた」とかいう気持ちでそこに向かうわけにはいかないので、絶対優勝します……が、日程は大失敗でしたね(苦笑)。だから、マジで「『デスペ・インビ』の前日が決勝になるなんてデスペラード知らなかった」って大きく書いておいてください。

――かしこまりました。デスペラード選手、長時間のインタビューありがとうございました!最後に『SUPER Jr.』への意気込みをお願いします。

デスペラード 全部しゃべったから何もないです(笑)。意気込みは……転売ダメ絶対!

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■Aブロック星取表 【新日本プロレスリング株式会社】

■Bブロック星取表 【新日本プロレスリング株式会社】

■大会規定
・20選手がA・B、2つのブロックにわかれてリーグ戦を行う。
・公式リーグ戦はすべて30分1本勝負。
・全ての勝ちは2点、全ての負けは0点、全ての引き分けは両選手1点、無効試合は両選手0点とする。

・6/3後楽園大会においてA1位とB2位が、B1位とA2位が、時間無制限1本勝負で準決勝を行う。
・6/9大阪城大会においてA1位とB2位の勝者と、B1位とA2位の勝者が、時間無制限1本勝負で優勝決定戦を行う。
・1位と2位の選手が同点の場合はリーグ戦の直接対決の勝敗で順位を決定する。
・2位の選手が複数で直接対決の優劣がつかない場合は優勝決定戦進出決定戦(ルールは状況に応じて決定)を行う。
【大会日程】
『レック Presents BEST OF THE SUPER Jr.31』


■5月11日(土) 15:00開場 16:00開始 <BEST OF THE SUPER Jr.31開幕戦>
千葉・YohaSアリーナ ~本能に、感動を。~ (千葉公園総合体育館)

■5月13日(月) 17:30開場 18:30開始
東京・後楽園ホール

■5月15日(水) 17:30開場18:30開始
新潟・リージョンプラザ上越

■5月16日(木) 17:30開場 18:30開始
群馬・Gメッセ群馬


■5月18日(土) 17:00開場 18:00開始
東京・エスフォルタアリーナ八王子


■5月19日(日) 17:00開場 18:00開始
愛知・名古屋国際会議場 イベントホール


■5月21日(火)  17:30開場18:30開始
兵庫・アクリエひめじ

■5月22日(水) 17:00開場18:00開始
大阪・大阪府立体育会館・第2競技場(エディオンアリーナ大阪)

■5月26日(日) 17:00開場 18:00開始
東京・国立代々木競技場 第二体育館

■5月28日(火) 17:30開場 18:30開始
静岡・キラメッセぬまづ

■5月30日(木) 17:30開場 18:30開始
東京・後楽園ホール

■5月31日(金) 17:30開場 18:30開始
東京・後楽園ホール

■6月3日(月) 17:30開場 18:30開始
東京・後楽園ホール <BEST OF THE SUPER Jr.31準決勝>

『レック Presents DOMINION 6.9 in OSAKA-JO HALL ~BEST OF THE SUPER Jr.31 決勝戦~』
■6月9日(日) 14:30開場16:00開始
大阪・大阪城ホール <BEST OF THE SUPER Jr.31決勝戦>
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著者プロフィール

1972年3月6日に創業者のアントニオ猪木が旗揚げ。「キング・オブ・スポーツ」を旗頭にストロングスタイルを掲げ、1980年代-1990年代と一大ブームを巻き起こして、数多くの名選手を輩出した。2010年代以降は、棚橋弘至、中邑真輔、オカダ・カズチカらの台頭で再び隆盛を迎えて、現在は日本だけでなく海外からも多くのファンの支持を集めている。

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