【ラグビー/NTTリーグワン】李承信は「12番、13番、15番でもプレーできる」。 見せたいのは、地に足をつけて成長した姿<コベルコ神戸スティーラーズ>

コベルコ神戸スティーラーズ 李承信選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

プレーオフトーナメント進出は叶わなかった5位・コベルコ神戸スティーラーズ(以下、神戸S)。それでも、勝ち点3差で迫る8位・静岡ブルーレヴズを東大阪市花園ラグビー場に迎える今節はホストゲーム最終戦であり、今季磨き抜いてきたアグレッシブな“神戸ラグビー”を披露する最高の舞台だ。奮い立つ赤の雄姿を見届けたい一戦となる。

神戸Sの至宝、李承信。ここまで負傷交代した第8節以外はすべて先発フル出場を果たすなど、中心選手として激闘のど真ん中を駆けてきた。

定位置は司令塔と称される10番。ただ、今季当初は12番、第4節から13番にポジションを移し、前節からは15番へ。ランやキック、パスなど好判断を伴った高いラグビーセンスを誇る彼はその才能を随所にグラウンドで発揮しているが、本職と異なるポジションでのプレーをどう受け止めているのか。それは極めてポジティブなものだった。

「どこに入ったとしても、 コミュニケーションを取って、自分たちがどういうラグビーをするのかはシーズンをとおして意識してきました。リーグワンという舞台で『12番、13番、15番でもプレーできるんだ』という自信にもつながりましたし、10番とはまた違った景色、考え方を経験できたのはすごく大きなことでした」

各方面から注目を集める若手プレーヤーの筆頭格だが、あくまで23歳という伸び盛りの世代。経験豊富なプレーヤーから学び、どん欲な姿勢を貫き、トレーニングや試合で経験値を積み上げる。「今季は個人にフォーカスしているところもあり、チーム内でそこまで発言できていないと思います。ベテランたちに頼ってしまった後悔がありますが、そこは学びでもあります」。収穫と反省、そのすべてが李というプレーヤーを大きく育てる貴重な財産だ。

「ファンの方たちは今シーズンをとおして熱い応援をしてくださいました。プレーオフトーナメントに出場できなかった悔しさは自分たちもファンの方々も強く思っていることだと思います。自分たちのラグビーをして、『神戸は強かったんだ』ということを証明したいと思っています」

チームも個人も地に足をつけて成長してきた。迎えるホストゲーム最終戦はそれを証明するための時間。李はチームメートと、ファンの希望を次につなげる。

(小野慶太)
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント