【ラグビー/NTTリーグワン】先輩に後輩、多くの人の存在が刺激に。 人生初の“先発10番”で首位にひと泡吹かせる<花園近鉄ライナーズ>

花園近鉄ライナーズ 岡村晃司選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

前節、リコーブラックラムズ東京(以下、BR東京)に34対23で勝ち切り、待望の今季初勝利を手にした花園近鉄ライナーズ(以下、花園L)。いまだ順位は最下位のままだが、当初から向井昭吾ヘッドコーチが話していた目標は「昨季の勝利数(1勝)を上回ること」である。

開幕から全勝中の首位・埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)との一戦はBR東京戦のスタメンから13人を入れ替えたフレッシュなメンバー構成で挑む。今季、初先発となる岡村晃司は入団3年目だが「ラグビー人生でスタートから10番で出るのは初めてです。その相手が首位チーム。緊張もありますけど、楽しみです」とスタンドオフとしての初先発に意気込みを見せる。

名門の御所実業高校時代には全国高校大会で準優勝を経験するも、進学した帝京大学時代には出番に恵まれなかった。埼玉WKに在籍する堀江翔太や松田力也は帝京大学の先輩でリスペクトの念を抱くが、岡村が特に対戦を待ちわびるのが御所実業高校と帝京大学で先輩・後輩の関係にあたる竹山晃暉の存在だ。

「竹山さんとは昨季の対戦では対面でした。また対戦できればうれしいですね」

岡村に課せられるミッションは、ホストゲームで味わった屈辱の払しょくだ。昨年12月17日の対戦では埼玉WKに圧倒され0対49で敗戦。その借りを返すために、向井ヘッドコーチが期待を寄せるのは岡村のゲームメークである。

「球離れもキックもいい。キックのいい選手を使って、敵陣で勝負しないと埼玉WK相手にはゲームにならない」(向井ヘッドコーチ)。

BR東京戦でも後半16分から、クウェイド・クーパーに代わってピッチに立ち、巧みなゲームコントロールを見せた。「大学では挫折を味わいましたし、進路として行き先がなかったとき、最後に花園Lに拾ってもらえました。恩返しをしたいですね」。

そんな岡村にとって刺激になったのが、前節、今季初先発でチームを勝利に導いた河村謙尚の存在である。一学年下の河村は岡村と同じ社員選手。現在は近畿日本鉄道株式会社の本社で勤務する 岡村だが「同じ社員選手が活躍するのはうれしいです」と話す。

4月25日に行われたゲーム形式の練習でも好プレーを連発した岡村だが「しっかりとエリアを取って、フォワード陣を前に出させるプレーでチームを引っ張りたいです」。無敗の首位チーム相手に、ひと泡吹かせるつもりでいる。

(下薗昌記)
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ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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