ダンス新時代 〜「プロダンサー」という職業で生きる〜 CyberAgent Legit 「FISHBOY」
【D.LEAGUE】
今回は21-22シーズン後半から上り調子に勢い付き、今や圧倒的なディレクション力とユニークなクリエイティビティで存在感を示す、FISHBOY氏にインタビューを行った。
ディレクターとして4年目を迎えましたね。印象に残っていることなどを教えてください。
ディレクター着任当初はチームの環境を整えたり、スポンサーへ営業活動をしたりとマネジメントやプロデュース側に専念していました。
この作品は21-22 SEASONの中頃に、作品制作がどうやら間に合わなさそうだというタイミングで”であれば自分が制作をしてみる”と私から申し出ました。さらに偶然、都合により本番直前に1名のメンバーが出られなくなり、奇しくも自身が初めて演出した作品で初めてゲストとして出場することになったのでした。ドキドキでした。披露後は運良く周りから多くの反響をいただくことができました。しかしそれ以上に自身も制作してステージに立ったことで、メンバーの気持ちをより知れたことが私の中での大きな学びでした。この時からお互いの理解が深まり、チームの雰囲気(主に私とメンバー間)も前より徐々に良くなっていった印象があります。
【D.LEAGUE】
チームを良くするために取り組んでいることなどはありますか。
21-22 SEASONの終盤からほぼ毎週、個別で話す時間を設けるようにしたのですが、続けているうちに話し合いが習慣化しました。彼らの話の中には目を逸らしてはいけない改善点や、チームをよりよくするためのヒントがあらゆる形で詰まっています。チームをよくするには…と話し合うその積み重ねがチームの雰囲気を良くしていったかなと思います。
ダンススキルの面でいうと、チーム内でスキルシェアに取り組んでいることです。1年目にあたる20-21 SEASONからスキルシェアは継続して取り組んできたのですが、22-23 SEASONでD.LEAGUEのルールが対戦形式になり、作品の中で相手に合わせて様々な魅せ方が必要になりました。ここで過去から取り組んでいたスキルシェアの成果が出たと思っています。スキルシェアが進み、メンバーのスペシャリティが全員に馴染むことで、どのメンバーでも違和感なく作品に入り込むことができ、攻め方も広がりました。
22-23 SEASON以降も苦労はしていますが、チーム全員で話し合いながら、出てくる課題に対してどう乗り越えるかをワクワクしながら取り組んでいます。
Legitはユニークなテーマが多いですよね。どのように考えているのですか。
そういったテーマを題材にするようになったきっかけは、他チームが「愛」などの壮大なテーマを掲げて作品を制作していることが多くなってきたタイミングでしたので、反対にミクロなテーマを大袈裟に捉えるような作品がカウンターパンチになるのではないかと思い、身の回りの気をつけなければ通り過ぎてしまうような出来事を逃さずにメモをして、あとで読みながらどうダンスに表現できるかをひたすら考えています。ただエンタメ作品は起承転結のつじつまを作品中で合わせないといけないので、ダンスをしっかり見せたい部分と説明的な部分のバランスを整えるが非常に難しいです。
自分達のスキルを見せつけるのも大切なことだと思いますが、Dリーガーとしては観てくれる多くの人達に世にあふれるコンテンツ以上に楽しませることが重要だと思っています。作品で楽しませるのはもちろんですが、その作品を観る前からワクワクしてもらい、それを持続できるように意識してティザーの制作やSNSでの発信にも力を入れています。
【D.LEAGUE】
今シーズンのLegitの見どころを教えてください。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ