鎌倉インテルサッカースクール|対談インタビュー【後編】「UNLOCK YOUR BORDERS 世界がひろがる 自分をひろげる ジュニアスクール」
【©Kazuki Okamoto (ONELIFE)】
UNLOCK YOUR BORDERS
世界がひろがる
自分をひろげる
ジュニアスクール
をコンセプトに活動する鎌倉インテルサッカースクール。
前編に続き、神川明彦Principal(以下、神川)、岡田祐介スクール統括(以下、岡田)、清水敦貴選手兼スクールコーチ(以下、清水)に同スクールが掲げる4つのコンセプトについて話をうかがった。
(文・本多辰成)
家族とタッグを組む
【神川明彦Principal】
神川 実はこの鎌倉インテルのスクールは鳩スタができた2021年の10月にスタートしたわけではなく、前身がありました。以前は大船にある西友の屋上にフットサルコートがあって、そこで2019年の9月から「鎌倉インターナショナルFCジュニアスーパーサッカークリニック」を私と当時の武田航平コーチの2人で始めたんです。そのクリニックを立ち上げる際に、私たちは保護者を巻き込むことに注力しました。
最近は保護者とスポーツの指導者が少し離れがちになっていると私は感じていました。自分たちのスポーツクラブとしてのあり方を実現するためには、保護者がもう少し参加してくれるといいなと思っていたんです。周りの大人たちが子供たちにさまざまな刺激を与え、子供たちはそれぞれの感受性で成長していく。育つきっかけやスピードは人それぞれですが、保護者も含めてみんなで子供たちの成長を支えたいと考えています。
鳩スタでのスクールが始まってからも、保護者と一緒に過ごす時間を大切にしています。保護者を遠ざけるのではなく、一緒に取り組み、悩みや問題があれば協力して適切に対応する。その考え方は私たちだけでなくスタッフ全員が共有していて、保護者も巻き込みながら、一緒に悩んだり笑ったり泣いたりしていきたいと思っています。やはり子供たちにとって保護者は一番関わりやすい存在ですから。
【©Kazuki Okamoto (ONELIFE)】
神川 保護者を味方につけるという感覚がないような印象がありました。なので私はそこを逆手にとって、自分にできないこともあるから保護者の皆さんと一緒になってやりましょう、という感じで。もちろんわざわざ言葉では言わないですけども、保護者の皆さんと一緒に、ということは立ち上げの時から意識していました。最初はやはり風評や評判なども気にしていたんですが、幸いネガティブなご意見はほとんどありませんでした。むしろ感謝の言葉をたくさんいただけたので、その後も継続してやっています。
――保護者の方は皆さん熱心ですか?
神川 皆さん熱心ですね。特に土曜日の8歳以下のお子さんたちのスクールなんかは、たまに見に行くといつも保護者の方が大勢来られています。子供たちが楽しくサッカーしているのを見て思わず空いているスペースで自分もボールを蹴ってしまっている方がいたり、子供をきっかけに自分の体や健康に関心を持つようになる方もいるようです。保護者の方も交えた親子サッカー大会などもありますし、私も選手として参加しているんですが、クラブの4軍に当たる鎌倉インテルFCシティに加入されている保護者の方もけっこういらっしゃいます。
子供たちが楽しくサッカーをする様子を見て自分も久しぶりにサッカーをやりたくなったり、子供をきっかけにして鎌倉インテルというクラブを好きになってくれたり。そういったことも含めて、子供たち、保護者、我々スタッフのみんながひとつになってやっていく。まさにクラブビジョンでもある「CLUB WITHOUT BORDERS」を体現して、境界線なしでやっていけたらいいんじゃないかと。2019年9月のクリニックスタートから足かけ5年、今これだけの形となってひとつの大きな価値を実現できていることが本当にうれしいです。
ともに成長する
神川 これは自分自身の座右の銘でもあるんですが、「ともに学び、ともに歩む」ということを大事にしています。スポーツ界には指導者と選手のような、ヒエラルキーというか、上下関係のようなものがどうしても蔓延していると感じますが、私はそれは常に平等であって、お互いに刺激し合って成長し合うものだと思っています。
私ももういい年なんですが、実際に子供たちのプレーを見るたびに驚かされたり、新しいアイデアを提案されたりすることがあります。彼らの着実な成長を見るたびに、日々自分自身が学ぶこともたくさんあると感じています。そういった経験から「ともに学び、ともに歩む」という座右の銘が生まれたんですが、それをこのスクールでも実現したいと思っていますし、みんなに共有しています。
また、子供たちを見る際には「美点凝視」という言葉も大事にしています。人間は本能的に警戒心が強いのでネガティブな面が先に目につきやすいものですが、その本能を超えて相手の強みや魅力を見つけ出し、伝えることが大切です。そういった視点で子供たちと接することで、成長の機会があると思っています。
子供たちはサッカーや仲間関係の中で悩みながら成長していきますが、私たちも日々悩みながらスクールを運営しています。それぞれのコーチが自分の持ち味を活かしながら子供たちとともにに成長していく。これが「ともに成長する」というコンセプトに込めた思いです。
【岡田祐介スクール統括(左) ©Kazuki Okamoto (ONELIFE)】
子供たちはどんな環境であれサッカーがやれるとなったら楽しみに来ると思いますけど、たとえば保護者の方は送迎などもけっこう大変だったりします。でも、ここに来ればみんないつも元気いっぱいだし、いいところを認めてくれるし、子供たちはすごく伸び伸びと頑張っている。その姿を見ると気持ちいいよねとか、また来たくなるよね、と保護者の方も思えるような場所にしたいと思っています。
「ともに成長する」とか「家族を巻き込む」とか、すべて繋がってくると思うんですけど、とにかくここに集うみんなが喜び合えればいいなという思いで日々取り組んでいます。
清水 まだ選手としてもプレーさせていただいているので、僕たちも子供たちから刺激をもらって試合や練習を頑張っています。逆に僕たちのプレーを見て子供たちも頑張る、というふうにお互い切磋琢磨して成長していけるところはあるのかなと。なので、僕たちはスクールの時も全力でやりますし、それを見て子供たちも負けじと頑張ってもらえればと思って日々やっています。
【清水敦貴選手兼スクールコーチ】
清水 もちろん選手としても成長につながると思いますし、子供たちの存在があることで僕たちもプレーにより責任が生まれます。自分のためだけじゃない、誰かのためにもなっているんだと思ったらやっぱりやりがいもありますし、さらに頑張らないといけないという気持ちになります。
――それは選手もうれしいでしょうし、刺激になりますね。
岡田 神川さんもよく言われているんですが、遠くのJリーガーより近くの鎌倉インテルだと。もちろんJリーグに比べたら下のカテゴリーではありますけど、子供たちが身近で憧れる対象というのはカテゴリーは関係ありません。そのことを県リーグ1部というカテゴリーでもちゃんと実証できているので、選手たちにとってもすごく刺激的だと思います。
【©Kazuki Okamoto (ONELIFE)】
【©Kazuki Okamoto (ONELIFE)】
神川 みんながのびのびとサッカーをプレーし、仲間づくりができ、保護者の皆さんも含めて楽しめる環境を我々が提供しますので、ぜひ一緒に人生を楽しみましょう。いざ、鎌倉インテルへ!
清水 まずはこのグラウンドで一緒にサッカーを楽しんでもらいたいと思いますし、僕たち現役の選手とも一緒にプレーする機会があるので、「生きた技術」を直接感じてもらって、ぜひ一緒に成長していけたらと思います。
岡田 サッカーというスポーツの素晴らしさを、さらにグレードアップするのが鎌倉インテルの存在だと思っています。サッカーができる環境はいくらでもあると思いますけど、僕らだからこそつくり上げられる喜びとか幸せがあってともに成長できるクラブです。これからもどんどんスクール生やクラブに関わる仲間を増やして、今までにないものをつくり上げていきたいと思っています。
【©Kazuki Okamoto (ONELIFE)】
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