100人超の中学生が参加して「Jr. NBA Clinic in群馬 Powered by B.LEAGUE」開催、地元スターとも触れ合い忘れられない一日に
笑顔でクリニックに参加する中学生たち 【写真:月刊バスケットボール編集部】
「子どもたちの学ぶ姿勢に感銘を受けました」
Jr. NBAは、NBAによるユース世代に向けたバスケットボールプログラムで、基本的なスキル、ゲーム、核となる価値観(チームワーク、リスペクト、決断力、コミュニティ)を教えるもの。2023-24シーズンでは「Jr. NBA Clinic Powered by B.LEAGUE」と題してB.LEAGUEとNBAがタッグを組み、青少年のバスケットボール参加を促進するための取り組みを行っていて、東北、関東、東海・関西、九州・中国の4地域16会場と全国で展開している。今回の「Jr. NBA Clinic in群馬 Powered by B.LEAGUE」は、地元クラブである群馬クレインサンダーズも協力もあって実現に至った。
Jr. NBAのコーチを務めるアンドレ氏 【写真:月刊バスケットボール編集部】
まずはランニングやランジなどを行ったあと、2人1組になってのボール早取りゲームなどでウォーミングアップを実施。続いて行ったのがみんなで声出しだ。「もっと大きく!」というアンドレ氏の声に応じて選手たちも一番の声を出す。そして「男女が混ざった16人のグループを6つ作りましょう」とリクエスト。予定の1分間で全グループはできなかったものの、助けもあって6つのグループが完成。ここでアンドレ氏は、先日NBAオールスターサタデーで行われた『ステフvs.サブリナ3Pチャレンジ*』を引き合いに出し、「バスケットボールでは男子も女子も関係ない。みんなで楽しみましょう」と声掛け。そして6つのステーションを作っての練習に移行した。3対3、オフェンスのボール運びに対してディフェンスの練習、コーチの指示に反応するステップ練習、ドリブル練習、パスとシュートを組み合わせた5スタードリルなどをローテーションして実施となったが、東頭コーチ、フリッピン選手も様々なステーションに顔を出して選手たちを喜ばせた。そして最後は参加全選手が参加してのドリブルゲームを実施。優勝者がフリッピン選手との1on1を行って盛り上がり、キッズクリニックは終了となった。
*=今季開始時点で歴代1位となる通算3,390本の3Pシュートを成功させているステフィン・カリー/ウォリアーズとWNBAのシーズン記録1位となる3Pシュート128本成功、および昨季の3Pシュートコンテンストで37点を記録して優勝したサブリナ・イオネスク/WNBAリバティーによる3Pシュート対決。イオネスクが先に26ポイントと高得点を叩き出したが、カリーが29ポイントをマークして勝利した。
ドリブルゲーム優勝者とフリッピン選手の1on1 【写真:月刊バスケットボール編集部】
また当日はさらに保護者インストラクション、コーチクリニックも実施。いずれも多くの質問が出るなど充実の時間となった。アンドレ氏は「保護者との話もとても楽しめましたし、コーチクリニックもよく理解してくれたと思います。これから皆さんが子どもたちにいい経験を与えてくれることを期待しています」と語った。保護者やコーチと同様に、アンドレ氏からエネルギーを受け取った選手たちは、Jr. NBAで多くの学びを得たはず。それらが地域のバスケに好影響を与えていくことになるだろう。
参加スタッフ・選手の声
「昨年行われたJr. NBAで通訳をさせてもらった時にも、ナタリアのエネルギーが子どもたちに伝わるということを経験したのですが、大人が本気で臨むというのはすごく大事なんだなと改めて気づかされました。自分のコーチングにも生かしたいと思います。また彼女はよく『楽しまなきゃダメ』と言いますが、自分から雰囲気を作るということはとても大事なこと。それに触れることができたというのは、参加者にとって大きい経験になったと思います」
■コー・フリッピン選手
「今日は子どもたちと交流するいい機会でしたし、どうやってプレーしているのかを見ることができました。基本的なドリルをやっていましたが、正しい姿勢さえあれば本当に楽しめるものです。バスケで友達ができるはずだし、何かに向かって努力して目標を持つことができます。それは人格形成にも役立つはずです。この地域の子どもたちがバスケに情熱を注ぐことを私は応援しています」
■森蘭之介選手(中学3年生)
「基礎的なドリルやディフェンスのフットワークなど、ためになる練習がたくさんあって楽しかったです。最後のドリブルのゲームとフリッピン選手との1対1も楽しかったです。プロ選手なのでフィジカルがすごいですし、技術もすごくうまかったです」
■クインクイレリア・タイアン選手(中学3年生)
「一緒にプレーしたことない人たちとバスケを勉強したいと思って参加しました。 (アンドレ氏は)さすが外国人というか、声を大きく出すというのは印象的でした。僕ももう少し声を出したほうがいいのにといつも思っていました。また女子選手と一緒にジェンダーレスにプレーできたことも勉強になりました」
取材・文:月刊バスケットボール
【写真:月刊バスケットボール編集部】
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