前走距離と前走馬体重がカギ! フィリーズR分析!
【データ分析】
関西馬が圧倒、そのなかで2番人気馬が好成績
■表1 【フィリーズR出走の関西馬の人気別成績(過去10年)】
表1は出走馬の所属別成績と関西馬における人気別成績。関東馬で好走したのは14年3着エスメラルディーナのみで苦戦傾向にある。関西馬が19年ノーワンとプールヴィルの1着同着を含めてすべて勝利しており、3着以内数でも圧倒している。
これら関西馬の人気別成績では1番人気馬は15年クイーンズリングの1勝のみで、複勝率も44.4%と低め。一方、2番人気馬が昨年のシングザットソングら最多の4勝をあげており、複勝率は90.0%と非常に高い。8番人気馬は21年シゲルピンクルビーら3勝と勝ち星で2番人気馬に続いている。また、19年ノーワンが12番人気で勝利するなど、10番人気以下が5頭激走している。14年には2→13→7番人気の順で3連単175万馬券、昨年を含めて10年中5年で3連単10万円以上の配当となっており、波乱傾向が強い一戦だ。
前走1600mが好成績も、阪神JF組は1勝のみ
■表2 【フィリーズRの前走距離別成績(過去10年)】
前走距離別成績では、前走1600m組が7勝をあげ、複勝率でも28.6%でトップ。昨年のシングザットソングら近5年続けて勝ち馬が出ている。前走1600m組のレース別成績は、現在のリステッドになってからのエルフィンSが20年エーポスら2勝で最多。出走数最多の前走阪神JF組は21年シゲルピンクルビーの1勝のみで、意外に勝ち切れていない。
前走1400m組は19年プールヴィルら4勝。この組の3着以内馬8頭中7頭は前走で連対を果たしていた。前走1200m組は連対がなく、3着2回のみ。前走1800m以上は3着以内馬が出ていない。
前走馬体重460kg以上が7勝、なかでも前走1600m組
■表3 【フィリーズRの前走馬体重別成績(過去10年)】
勝ち馬11頭はすべて前走420kg以上で、420kg未満の馬からは連対馬が出ておらず、3着止まりとなっている。
前走上がり1位で3着以内だった馬が6勝
■表4 【フィリーズRの前走上がり順位別成績(過去10年)】
前走上がり2位だった馬は17年カラクレナイが勝利。前走上がり3~5位の馬からは勝ち馬が出ておらず、6位以下の馬が4勝をあげている。
【結論】
前走1600m組で460kg超だったジューンブレアに注目!
■表5 【今年のフィリーズRの注目馬】
今回のフィリーズRで1番人気に推されるのは前走阪神JFで3着のコラソンビートだろう。阪神JFでは1・2着とは0秒2差、また4着馬を3馬身離していた。2走前には京王杯2歳Sを勝利して格上の存在だが、劣勢の関東馬に加えて、過去10年で1勝のみの1番人気、前走阪神JF組、前走馬体重438kgとレース傾向に合っていない。あくまで1着は別の馬で馬券作戦は考えてみたい。
1着候補としてまずはジューンブレアを推奨したい。前走1600mのデイリー杯2歳Sで7着、当時の馬体重は476kg。前走は2走前1200mの新馬戦1着からの距離延長で厳しかった。それでも勝ち馬とは0秒7差、3着とは0秒2差。牝馬限定となる今回は休み明けでもいきなり走っておかしくない。
上がり1位を重視するならバウンシーステップ。前走つわぶき賞は上がり1位で1着。2着に2馬身半差をつける快勝だった。時計の速い良馬場で追い比べになれば勝ち切る力は十分にある。
ライタープロフィール
ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。
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