早大競走部 早大競技会で山口が大幅自己新!他選手も冬季練習につながる走りに

チーム・協会
第10回早稲田大学競技会 1月31日 埼玉・早稲田大学織田幹雄記念陸上競技場
【早稲田スポーツ新聞会】記事 飯田諒、写真 富澤奈央、佐藤結

 東京箱根間往復大学駅伝(箱根)の激闘からわずかに1カ月弱。1月としては、異例の早大競技会が行われた。この日は1万メートルに、練習の一環として実に17人の選手が出場。山口智規(スポ2=福島・学法石川)が自己ベストを1分以上更新したほか、計7人が自己新を叩き出した。

余裕を持って走る山口 【早稲田スポーツ新聞会】

 レース開始直後、飛び出したのは山口。3000メートルまで速く入るというレースプラン通り、後続をぐんぐん引き離す。観戦する選手・スタッフからも「すごいな」という声が漏れる中、5000メートルを14分12秒で通過。以降も伸びやかなストライドを見せ、ペースが落ちない。「レースが続き、調子はそこまで良くなかった」としながらも、自己新記録の28分17秒でゴールした。

 その他の選手はいくつかの集団に分かれてレースを進めた。第二集団を引っ張ったのは伊藤大志駅伝主将(スポ3=長野・佐久長聖)。4000メートルを過ぎて、間瀬田純平(スポ2=佐賀・鳥栖工)と工藤慎作(スポ1=千葉・八千代松陰)が抜け出したものの、追いかけることはしない。「チームの結果にフォーカスする」との言葉通り、後続の宮岡凜太(商2=神奈川・鎌倉学園)や藤本進次郎(教2=大阪・清風)に声かけをしながらペースを作り続けた。8000メートル付近からは走りを切り替え、ペースアップ。2着の間瀬田には届かなかったものの、前を行く工藤を抜き去り3着でフィニッシュした。

第二集団を引っ張る伊藤大志 【早稲田スポーツ新聞会】

 練習の一環ながら、多数の選手が自己ベストを更新した本競技会。一方で、伊藤大志は「チーム全体として、良かった点と悪かった点の双方をしっかりと考えたい」と冷静に振り返った。これからトラックシーズンまでは、強化期間が続く。今日の走りを糧に、冬季練習を実りあるものにしてほしい。

結果

▽男子1万メートル
山口智規(スポ2=福島・学法石川)  28分17秒87 (1着)自己新
間瀬田純平(スポ2=佐賀・鳥栖工)  29分24秒39(2着)
伊藤大志(スポ3=長野・佐久長聖)  29分34秒21(3着)自己新
工藤慎作(スポ1=千葉・八千代松陰)  29分38秒16(4着)
宮岡凜太(商2=神奈川・鎌倉学園)  30分06秒95(6着)自己新
菅野雄太(教3=埼玉・西武学園文理)  30分06秒95(7着)
藤本進次郎(教2=大阪・清風)  30分12秒17 (8着)
武田 知典(法1=東京・早実)  30分15秒78(9着)自己新
山﨑 一吹(スポ1=福島・学法石川)  30分31秒31(10着)
宮本 優希(人1=智辯学園和歌山 )  30分37秒18(11着)
伊藤幸太郎(スポ2=埼玉・春日部)  30分41秒43 (12着)自己新
草野洸正(商3=埼玉・浦和)  30分43秒86(13着)自己新
栗原周平(創理1=栃木・真岡)  31分35秒73(14着)初
日野斗馬(商3=愛媛・松山東)  31分40秒16(15着)自己新
門馬海成(政経2=福島・会津)  31分59秒74 (16着)
安江 悠登(法1=埼玉・西武文理)  33分26秒52 (17着)初
長屋 匡起(スポ1=長野・佐久長聖)  途中棄権
石塚陽士(教3=東京・早実)  棄権

コメント

伊藤大志駅伝主将(スポ3=長野・佐久長聖)

――今日のレースの位置付けはどのようなものでしたか

 昨日までオフをもらって実家に帰省しており、あまり練習を詰めていないというか、抜く期間にしていたので、設定タイムで走りながら集団のペースメークをするという位置付けでした。僕の個人のタイムよりかは、チーム全体の結果にフォーカスするレースでした。

――設定のペースはどのくらいでしたか

 最初の3000メートルを8分45秒で少し早めに入って、それからは余裕を持って(1キロ)3分を切らないくらいで行って、ラスト3000くらいから気持ち良く上げていくというイメージです。

――ご自身のコンディションはいかがでしたか

 箱根を走ってなくて、都道府県対抗駅伝(全国男子駅伝)だけだったので山口や間瀬田に比べたら疲労感はなかったかなと思います。その反面、昨シーズンからレースにずっと出ずっぱりだったので、体を抜くというか走らない期間をつくってこなかったこともあり、ここで一度体を休めるイメージで、まだまだこれから上がっていく感じです。

――レース中には後ろの選手に声をかけるシーンがよく見られました

 僕の結果よりもチームの結果にフォーカスしていく試合だったので、僕に余力がある分、後続がより走りやすいようにだったりとか、後続が離れそうになったらしっかり鼓舞したりする、そういうことを大事にしてました。自分自身では頑張れたかなと思う反面、まだまだチームに反映させ切れなかった結果が出てしまったと思います。僕自身もそうですがチーム全体として、良かった点と悪かった点の双方をしっかりと考えて、これからの冬季練習に入っていけたらと思います。

――ご自身の余裕度はいかがでしたか

 今日はかなり余裕があって、山口とまでは行かなくても山口の少し後ろで走っても良かったかなという感じはしました。それも収穫の一つだと思っているので、余裕度をこれからの冬季練習につなげていけたらいいかなと思います。

山口智規(スポ2=福島・学法石川)

――今日の設定ペースを教えてください

 3000メートルまで速いペースで入って、中間は休みながら後半で(ペースを)上げることを意識しました。練習の一環として出場しました。

――タイムに関してはいかがですか

 タイム的には29分10秒くらいでいいかなと思っていたのですが、中間走のリズムが良かったので、最後まであまり(スピードを)落とさずに行きました。

――ご自身の調子はいかがでしたか

 レースが続いていたので、調子はそこまで良くなかったです。ですが、楽に走ることができました。

――これからレースに向けて目標を教えてください

 トラックシーズンまでレースが続くので、そのレースをしっかりこなしつつ、ケガがないように過ごしたいです。そして、日本選手権(日本陸上選手権)などのレベルの高い大会で勝負できたらいいなと思っています。
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著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

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