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アジアカップ反省_4-2-3-1でハイプレスに耐えられるのか

note 2024年2月6日 18:00

チーム・協会

【アジアカップ反省_4-2-3-1でハイプレスに耐えられるのか】

【これはnoteに投稿されたfootball_thinkerさんによる記事です。】

日本がアジアカップで露呈した大きな課題に前からプレスに来られる中でボールを繋げないことがありました。

インドネシア戦_プレス耐性への懸念

※リンク先は外部サイトの場合があります

バーレーン戦_やはり対ハイプレスに課題か

※リンク先は外部サイトの場合があります

イラン戦_ハイプレスが機能しなくとも勝てる力を

※リンク先は外部サイトの場合があります

今回は課題解決のためにハイプレスをどう回避するかを考えて行きます。個人レベルでできることもありますが、戦術レベルでできることをメインに考えて行きます。その方が個人に頼らずに済み、一貫性を担保しやすいためです。

現代サッカーにおけるハイプレス回避

現代においてハイレベルなチームは守備時にハイプレスをかけることが当たり前になりました。相手を押し込んだ後、ボールを奪われたら即座にプレスをかけて奪い返すことが得点効率が高いことが分かってきたからです。

そんな中でハイプレスを回避する戦術も発達しました。代表的なものが偽SBや偽CBです。4-3-3のSBやCBが前に出て3-2-5に近い形に変化し、ハイプレスを回避するやり方です。以下に左SBが偽SB化する動きを図示します。

4-3-3の左SBが偽SB化する動き（黄色の選手が移動）【football_thinker】

左SBが偽SB化後の3-2-5 【football_thinker】

このように可変することで以下の特徴が生まれます。このためにハイプレスを回避しやすいのだと考えています。

・LSBが中央に入ってくるため、相手が追いかけにくくマークが外れがち
・最終ラインが3人になり、パスの受け手が増える
・以下のトライアングルやダイヤモンドが生まれ、パスが繋ぎやすい
　・LCB, LSB, LIHのトライアングル。難しければLWGも使える
　・RCB, LSB, DH, CFのダイヤモンド
　・RCB, RSB, RIHのトライアングル。難しければRWGも使える
・RIHやLIHがハーフスペースに居て相手のDFが追いかけにくい

特に最後の点は重要だと感じます。シティでもRIHやLIHが降りてきて上手くボールを受けてプレス回避することが多いです。近年5バックを採用するチームが増えましたが、RIHやLIHを追いかけるためでもあると思います。

4-2-3-1はハイプレスを受けやすいのではないか

日本がハイプレスに苦しんだ4-2-3-1との違いを考えます。

4-2-3-1 【football_thinker】

上記の3-2-5との大きな違いは下記だと考えます。

ハーフスペースに居る選手が少なく、マークに付かれやすい
各選手の角度が付きにくく、パスを後ろ向きにもらうことが多くなる。特にWGが幅を取るとサイドでそれが顕著

上記のためにハイプレスを受けやすくなっている気がします。世界で4-3-3及びそこから3-2-5に変化するのが主流になっているのも、上記の問題があるからという気がします。

ハイプレスをどう回避するか

上記の特徴を踏まえた上でどうハイプレス回避するかを考えます。

4-3-3に変更し偽SB戦術を試す_主流型

改善策の一つ目はシンプルに4-3-3に変更し偽SB戦術を試すことです。日本はブラジル戦やチュニジア戦で4-3-3を使い、アンカー(DH)が狙われショートカウンターを何度も受けて敗戦しましたが、その時は偽SB戦術は試していません。逆にW杯後に4-2-3-1で偽SB戦術を試し、中盤が3枚になって渋滞し攻撃が停滞しました。今度は4-3-3で偽SB戦術を試すのは良いのかもしれません。

4-2-3-1でCFも下がってこさせる_ブライトン型

4-2-3-1でハイプレスを外す方法として、動きやすいOHやCFが前後左右に動いて受け手になるやり方があります。これをかなりやるのがブライトンです。OHだけでなく、CFの選手も下がってきてボールを受け、レイオフを行います。日本はトップ下の久保選手や鎌田選手がこれを良くやりますが、CFまで同じことをすることは少ないです。CFも下がってくるようにするのは一つの改善方法と言えそうです。

4-2-3-1から3-2-5に変化させる_ジローナ型

4-2-3-1から3-2-5に変化するという方法もあります。これをやっているのがジローナです。ジローナの可変の仕方は結構複雑なので別途記事を書こうと思いますが、偽SB戦術を使いつつ最終的には3-2-5に変化します。3-2-5の利点のためか、ジローナは破竹の勢いで勝ち点を稼いでおり、日本が真似をするのは一つだと思います。

見出し画像：せやま南天