【スキー】アルペンスキー男子W杯、『一戦集中』で難攻不落のSLコースに挑む!

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加藤の連続2本目進出、小山の今季初の2本目進出なるか!?

1月14日、スイス・ウェンゲン、51番スタートの加藤聖五選手(野沢温泉SC)は、1回目+1.75秒の23位で自身初の2回目進出、2回目の後半で大きくタイムロスし、29位に終わったものの、「SNOW JAPAN」日本チーム男子としては、今季初のW杯ポイントを獲得しました。

「1本目は練習通り、フィーリング良く降りてこれた」と語る加藤聖五 【写真/Shinichiro Tanaka】

「なかなか練習の滑りができずにモヤモヤしていたのですが、今日はしっかり思い描いていた滑りができました。みなさん僕のことは『GSの人』というイメージが強いと思うのですが、SLで(2本目に進んだのは)というのは、僕が一番思ってなかったです。」と自身初のSLでの2本目進出を素直に喜び、「僕の人生の中では一つ、『通過点』をクリアして、これから足踏みすることなく前に、上に進んでいけたらなと思います、長らくお待たせしました。」と笑顔で語りました。
過去4戦のGS、2戦のSLでは結果は出ていなかったものの、河野恭介チーフコーチは、「SLでも本人のフィーリングは悪くないので、チャンスはあると考えています」と前向きに話していました。
その通り、「お待たせしました」と、ウェンゲンでそのポテンシャルを発揮してみせた加藤聖五、キッツビュールはW杯選手としての「自信」を持って臨むことになります。

ウェンゲンは1回目途中棄権に終わった小山陽平 【写真/Shinichiro Tanaka】

過去3度、W杯で順位を残している小山陽平選手(ベネフィット・ワンSC)ですが、今季4戦はここまで2本目進出がなく、苦しんでいます。
しかし、常々「特に具体的な数字、順位を考えず、一戦一戦、自分のやることに集中して臨みます」と語る小山陽平、キッツビュールも「一戦集中」で臨みます。
前日土曜日の午前中までウェーブの中にセットを立て、「キッツビュール、ガンスレン対策」の
練習をみっちりと行った日本チーム、「上々の仕上がり」と手応えを確認した河野恭介チーフコーチは「コースの状態が良くなる(遅いゼッケンでも荒れない)ことを願うのみです。」と話します。
その複雑怪奇な斜面変化、時には「登る」斜面セッティングもされることがある、キッツビュールのSLコース、「ガンスレン」。
一日中陽が当たらない北向きの氷結中斜面に何本もの夏道が横切り、さらにコースが右へ左へ蛇行する、ウェンゲンに匹敵する「難攻不落」のSLコースです。
日本チームとしては過去、このガンスレンで、皆川賢太郎さんが2000年1月23日、60番スタートから6位となる鮮烈なW杯デビューを果たしたことが最も印象深いレースでしょう。
それから24年の今年、ウェンゲンで今季3勝目を挙げたマヌエル・フェラーが、その連勝を伸ばすのか、アレキサンダー・スティーン・オルセン、アトレ・リー・マグラスらのノルウェー勢がストップをかけるか、加藤聖五の連続2本目進出、小山陽平の今季初の2本目進出なるか、日本時間午後6時30分スタートです。

文:田中慎一郎
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著者プロフィール

公益財団法人全日本スキー連盟は、日本におけるスキー・スノーボード競技を統括すると同時に、普及・振興の役割も担う競技団体。設立は1925年、2025年には設立100周年を迎える。スキージャンプ、ノルディック複合、クロスカントリー、アルペン、フリースタイル、スノーボードの6競技において、世界で戦う選手たち「SNOW JAPAN」の情報や、FIS(国際スキー・スノーボード連盟)ワールドカップなどの大会情報をお届けします。

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