内外極端な枠に入った逃げ馬有利!?佐賀・花吹雪賞データ分析
1月21日佐賀9レース 18時15分発走予定
3歳牝馬限定の重賞で、高知から遠征馬2頭を迎えて行われる。先日、引退した佐賀の女傑・ミスカゴシマも過去に制したほか、2019年優勝スーパージンガはのちに九州ダービー栄城賞を制覇した。ここでは過去10年のデータを元に分析する。
勝利数こそ佐賀優勢も、高知も高確率で馬券圏内
一方で、高知所属馬も勝率25.0%、3着内率も62.5%と、参戦してくれば高い確率で馬券圏内に入っている。また、ここ数年は高知から佐賀への移籍初戦を迎えた馬の好走率も良く、普段はタフで深い馬場でレースをしている高知所属馬にとって佐賀競馬場は走りやすいのかもしれない。
波乱か順当か、極端になりやすい
3着以内で最も人気薄は16年2着プリモプレストで12番人気。3連単の平均配当は2万6542円と高いが、20年は530円、21年は690円と非常に堅い決着となる年もあるだけに、注意が必要だ。
逃げ馬は内か外の極端な枠から
その中で5勝を挙げ、勝率、連対率、3着内率いずれも最も高いのは逃げ。過去10回の逃げ馬13頭は内枠か外枠に偏っており、3着以内に入ったのも基本的にそれらの枠から。真ん中の枠から逃げた馬で3着以内に入ったのは単勝1.2倍の1番人気に推された20年3枠3番ミスカゴシマのみだった。
7枠から逃げると勝率100%
3着内率でみると、2枠と3枠が50.0%で最も高く、この枠から逃げると勝率・3着内率ともに75.0%、先行した場合は3着内率50.0%だった。
真島調教師、別府調教師が複数勝利
また、2位の別府真司調教師は高知からの遠征ながら2勝、3着内率も80.0%を誇る。14年にはクロスオーバーがここでの勝利をステップに、その後、JRAのチューリップ賞GIIIに別府真衣騎手(当時)とともに出走した。
なお、下表は今年出走馬を送り出す調教師のみを抜粋した。
佐賀若駒賞3着以内組から
前走1600m以上のレースで3着以内だった馬も4勝を挙げるが、残念ながら今年の出走馬に該当馬はいなかった。
※2014年佐賀若駒賞は3月に行われたため、データから除く。
データからの推奨馬は?
② 1~3枠、7~8枠の逃げ馬
③ 高知所属馬(3着以内の候補として)
④ 真島元徳厩舎、別府真司厩舎(高知)ならなお良し
※人気には左右されず、広く狙ってよし
ロトプレシャスは鋭い末脚が魅力の馬。デビュー2連勝で挑んだ佐賀若駒賞は出遅れた上にスローペースが響き、差し脚を伸ばすも5着だった。そのため①には当てはまらないが、レース内容からほぼ同等と見ても良さそう。鞍上は当日の「M&K ジョッキーズカップ」に出場する山本聡哉騎手(岩手)。当地では19年佐賀記念JpnIIIをヒラボクラターシュ(JRA)で勝った経験がある。また、④にも当てはまる。
フークファンタジーは前走・佐賀若駒賞を2番手から運んで2着。昨秋のカペラ賞に続き、中距離重賞で上位入着を果たし、①に該当。
③の高知所属馬では今年は2頭が出走。その中でもグラインドアウトは前走、世代上位クラスの馬を相手に4コーナーで交わす勢いの走りを見せた。④の別府真司厩舎からはピクシースカイが参戦。1勝馬だが、佐賀で一変があっても不思議ない。
②からはビーアライブや、先行できそうなダバイカンティークか。
文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日や週末は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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