【ラグビー/NTTリーグワン】いやが上にも高まるモチベーション。苦難を乗り越えた新鋭はリーグワンデビューなるか<NECグリーンロケッツ東葛>

NECグリーンロケッツ東葛 宮宗選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

1月13日、NECグリーンロケッツ東葛(以下、GR東葛)は、ヨドコウ桜スタジアムで行われるレッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)とのビジターゲームに臨む。

兵庫県出身、大阪桐蔭高校から近畿大学を経て、2022年にGR東葛に加入した宮宗翔にとって、念願のリーグワン初キャップが目前に迫っている。

しかし、ここまでの道のりは平坦ではなかった。いまから約1年前には、左ひざ前十字靭帯損傷、全治約3〜4カ月のけがを負い、離脱を余儀なくされた。グラウンドを離れて別メニューに打ち込む日々を過ごしながら、試合では同期入団の選手たちが次々とリーグワンデビューを飾る姿をスタンドから見つめていた。

ただ、いかなる状況でも物事をポジティブに変換して捉えられる能力は、宮宗の強みなのかもしれない。

「前十字靭帯損傷といっても切れたわけではなかったので、それは不幸中の幸いでした。けがをしたときも、そんなにネガティブにならずにやろうと思っていました」

戦列を離れている間には、積極的にフィジカル面の強化にも励んだ。そうやってコツコツと地道に積み上げてきた努力は、けがの癒えた加入2年目の今季に成果となって表れた。今節のRH大阪戦では、ついにリザーブメンバーに初選出されたのだった。GR東葛にとってはビジターゲームだが、宮宗にしてみれば自分が生まれ育った関西の地である。きっと家族や友人も応援に駆けつけることだろう。いやが上にも高まるモチベーション。宮宗はその思いを言葉にする。

「思い切ったプレーを見せたいですね。今季からヘッドコーチが代わって、ボールを動かすラグビーになったので、外にボールが回ってくることも多いし、ウイングが自分からもらいに行くプレーも増えてきました。試合に出たらトライを決めたいですね」

ラグビーを始めた小学2年生のころからウイングを務めてきたとあって、スピードには自信を持つ。さらにGR東葛加入後も、レメキ ロマノ ラヴァという最高のお手本から多くを学び、成長の糧としてきた。

苦難を乗り越えて、ようやく辿り着いたリーグワンの舞台で、宮宗は秘められたパワーを解放する。

(鈴木潤)
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著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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