いざ箱根駅伝へ 早大競走部 部員リレー日記 ➆3年・石塚陽士「わがまま」

チーム・協会
【早稲田大学競走部・部員日記 12月22日】

【早稲田大学競走部】

こんばんは。山口から引き継ぎました、長距離ブロック3年の石塚陽士です。

山口は、チームで今1番調子の良い漢だと思います。正直なところ、上尾ハーフであそこまでタイムを狙ってるとは思いもよりませんでした。今は一歩離されてしまったと認めざるを得ません(悔しい)。

残念ながら、山口より50音の遅い2年生も、石塚より50音の早い3年生も選手には存在しないので、来年もこのバトン渡しになることでしょうが、この順番には正直飽き飽きしてしまったので、せめて襷渡しは逆順にしたいですね。

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さて、箱根駅伝まで2週間を切ってきましたが、まだまだ実感が湧かないなというのが正直なところです。競技も大詰めのシーズンですが、実験レポートも大詰めなのです。せっかくなので、どんなことをやってるのか軽く紹介いたしますと、3年生の実験では、遺伝子組み換え、PCR、光合成活性の測定他、多種多様な実験を行っています。分かりやすいところでいきますと、先日の実験では、ヒトの培養細胞にGFPと呼ばれる光るタンパク質(ノーベル賞にもなっています)を導入し、細胞内でどのような局在をしているかなどの観察をしました。そこで観察したのが下の写真(図1)です(画面を明るくしてご覧ください)。

図1. ヒトがん細胞におけるアクチン(緑)とミトコンドリア(赤)の局在 【早稲田大学競走部】

 この写真を見ると、緑色や赤色に光って見えると思いますが、緑色に光って見える繊維状のものがアクチンと呼ばれる細胞の形や動きを作るタンパク質で、赤色に光って粒子状に見えるのがみんな大好き(?)ミトコンドリアです。遺伝子導入をして各器官を光らせています。こんなに分かりやすい実験ばかりではありませんが、生物系の実験ではこんなことをしています。

 実験するのは別に構わないのですが、これをレポートにまとめて考察するのが大変です。今回の挙げた例は簡単な方ですが、かかるものは20時間以上平気でかかります…。というか、時間が飛びます。ここまで聞いて「楽しそう!」と思った物好きはぜひ化学・生物系の学科へ進んでください! 本当に充実した豊かな人生を送れると思いますよ。ちなみにですが、これらのレポート(×2本)の最終締切は1/2の23:59です。年内までに余裕を持って終わるのかも含め、ぜひご注目ください。

 なんだか余計なことをつらつらと書いてしまいましたが、決してレポートを言い訳にしたいとか、そういう訳ではなく、ただの決意表明です。こうしたいと決めたのは自分自身ですし、自分が「将来的には研究者になりたい」という夢を叶えるためにやっていることの一つにすぎません。

 箱根駅伝で勝つことだけを考えるのであれば、自分勝手でわがままな行動と呼べるのかもしれません。ただ、競技のために自分がやりたいこと・大学生がすべきことを捻じ曲げるのは違うと思いますし、それで良い結果を得られたとしても「学生スポーツ」としては誤りであると思います。その点、早稲田はこんなにわがままな行動でも、芯があればしっかりと受け入れてくれますし、僕を信じて活躍の場を与えてくれています。それにはしっかりと応えなければいけないですし、応えていきます。1/2-3の箱根駅伝では、ぜひ応援のほどよろしくお願いします。

 明日は、伊藤大志にn回目の部員日記リレーとなります。何度彼への紹介文を書けば良いのでしょうか。もう書くことはありません。ただ一つだけ書くとするのなら、彼は自己犠牲の精神の塊です。箱根では1年目から5区を買って出てますし、練習では、後続の選手の余裕度を鑑みながらペースを調整して引っ張り、多くの人が自信の持てる練習内容になれるように配慮するなど、とにかくチーム全体の利益を1番に考えています。(もう少しわがままに動いてもいいんだぞ)。

 では、明日はよろしく!

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。皆様、良いお年をお過ごしください。
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著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

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