【ラグビー/NTTリーグワン】勝利と文化醸成の両睨み。 世界的名将が起こすイノベーション<三重ホンダヒート>
昨季入替戦を経てディビジョン1昇格をつかんだ三重ホンダヒート(以下、三重H)は、コベルコ神戸スティーラーズ(以下、神戸S)とのビジターゲームで新シーズンの開幕を迎える。
今季の三重Hは、ラグビーワールドカップ 2023でイタリア代表を率いたキアラン・クローリー氏をヘッドコーチに招聘した。
現役時代はニュージーランド代表“オールブラックス”として、ラグビーワールドカップ2大会に出場。コーチとしてはU19ニュージーランド代表を世界一に導き、カナダ代表のヘッドコーチとしても2011年、2015年のワールドカップで指揮した。経験豊富な指揮官は、新天地・日本での戦いについて「リーグワンで戦えることに大変興奮していますし、このリーグの成長に寄与できることを誇りに思います。いいパフォーマンスを積み重ねることによって、さらにリーグワンの価値を高めて、ファンの方にまた見たいと思ってもらえるようなラグビーを体現したい」と抱負を語る。
開幕戦に向けては、「まずは自分たちのことのフォーカスすること。セットピースをしっかりと準備して、チャンスが訪れたときに確実にトライで仕留められる実行力を発揮できるように選手、スタッフ全員でハードワークしています。神戸Sには良いボールキャリアーがたくさんいるし、スクラムも強い。そこに対応できるよう、しっかりとフィジカルのレベルを上げていけるようにしたい。このディフェンスにおけるフィジカルが、このゲームのスタンダードを決めると考えています」と準備の重要性を強調する。
オフシーズンには、神戸Sを含めたD1チームとのプレシーズンマッチを重ね、フィジカル強化を図ってきた。だが、リーグ戦になれば、そのレベルは一段も二段も上がる。
「この一戦は自分たちがいまどんな立ち位置にいるのか示す良い機会になります。それはわれわれがこれからシーズンを通じてチームを作っていくための基盤になる。開幕からいい流れに乗っていきたい」
世界的名将は、目の前の勝利と長期的なチームカルチャーの醸成の両睨みで「イノベーション」を起こしていく。
(山田智子)
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