【ラグビー/NTTリーグワン】スキのないスコッドで回転数を上げる。目標はタイトル争い<静岡ブルーレヴズ>

【©ジャパンラグビーリーグワン】

1984年創部のヤマハ発動機ラグビー部を母体とする伝統のクラブ。ジャパンラグビー リーグワンでは初年度からディビジョン1に所属して2年連続8位に終わっているが、今季はその壁を越えてプレーオフトーナメントに進み、タイトル争いに絡むことが目標となる。

そのための強化の一環として大きいのは、ともに日本代表チームでラグビーワールドカップ2023に参戦していた藤井雄一郎監督と長谷川慎アシスタントコーチが加わったこと。5年ぶりの指揮官交代として就任した藤井監督は、選手、コーチ、GMなどのチームマネジメント役としても経験豊富で、日本代表の強化委員長として2019年ラグビーワールドカップでのベスト8初進出に貢献した。

静岡BRでの1年目は「簡単には負けないし、(相手が)勝ち星を挙げるのは本当に大変という“しぶとい”チームを作って、開幕から見せていきたい」と藤井監督は言う。最後に勝ち切る勝負強さという部分は昨季の課題になっていただけに、そこを改善する手腕に注目したい。

長谷川アシスタントコーチは、過去にも静岡BRのコーチを務め、スクラムをチームの武器に育て上げた功労者。その実績を買われて日本代表に加わり、国際舞台でさらに経験値を高めてきただけに、「スクラムにより磨きがかかった」と鹿尾貫太も手ごたえを口にする。

戦力的にも、ラグビーワールドカップ2連覇に貢献した南アフリカ代表のクワッガ・スミス、昨季のチームトライ王のマロ・ツイタマと日野剛志、日野とともに長くチームを支えてきた大戸裕矢、経験豊富なブリン・ホールら主力の多くが残り、元ニュージーランド代表で、今はトンガ代表のチャールズ・ピウタウをはじめ5人の実績ある即戦力が加入。昨季よりもスキのないスコッドが整っている。

今季のチームスローガンは、「RevAmp(リヴァンプ)」。チーム名でもある「Rev」(エンジンの回転数を上げる)と「Amp」(増幅させる)を組み合わせて、チームをより加速させていくことを意味する。成績はもちろん、ファン層の厚さや営業成績の面でもさらに成長させていくという願いを込めている。それを実現させるためにも、難敵との戦いが続く序盤戦で好スタートを切ることが欠かせないだろう。

(前島芳雄)
【静岡BRの注目選手】FB チャールズ・ピウタウ
昨年は層の薄さが感じられたフルバックにトンガ代表の主力が加入。23年のラグビーワールドカップでは個人スタッツでオフロードパス数1位を記録しており、チームにとって非常に頼もしい存在となる。サイズがあり、スピード豊かなラインブレイクも武器。本人も「自分のポジションで世界一になりたいし、成長している過程のチームをリードしていくような存在になっていきたい」と大きなやりがいに燃えている。

【©ジャパンラグビーリーグワン】

  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント