【アルペンスキー】明日開幕!2023-24アルペンスキーW杯女子スラローム第1・2戦

チーム・協会

【アルペンスキー】明日開幕!2023-24アルペンスキーW杯女子スラローム第1・2戦

10月28日にオーストリアのセルデンで開幕し、スイスのララ・グート・ベラミが女子ジャイアントスラロームの今季初戦を勝利した2023-24シーズンのアルペンスキーW杯は、11月11,12日にフィンランドのレビに場所を移し、「スラロームの開幕戦」を迎える。

「Snow Japan」、日本チームからは安藤麻(日清医療食品)、前田知沙樹(株式会社村瀬組)の両選手が出場、今シーズンのスタートを切る。

今年2月の世界選手権、28位の安藤麻 【写真/田中慎一郎】

昨シーズン、W杯では10戦中2戦でそれぞれ23位、2月に行われたフランス、クーシュベル・メリベル世界選手権に日本女子ではただ一人出場し、28位の成績を残した「日本のエース」安藤麻は、W杯ベストリザルトの更新(14位以上)とW杯最終戦出場(種目別総合25位以内)を今季の目標に掲げ、
「ここまで単発では成績を残してきたが、コンスタントに好成績を残せる強さを身につけ、応援してくださる多くの方々の期待に応えたい」と今季の抱負を語る。
自身、苦手な部類のレビのコースではあるが、今回は実際のW杯のコースで4日間、ポール練習を積むことができ、「だいぶコースの免疫はできました」とレースコースへの「慣れ」を感じている。
2021年のこの時期に発症した「ぎっくり腰」もすっかり癒え、万全の体調で臨む今季、自身過去最高のシーズンを迎える予感に満ちたスタートとなる。

2019年、自身W杯出場2戦目、アメリカ・キリントンの前田知沙樹 【写真/ペンタフォト】

2019-20シーズン、U22選出以来のナショナルチーム復帰の25歳、前田知沙樹は過去W杯4戦出場。自身初の2本目への進出をかけてレビのスラローム2連戦に臨む。

昨シーズンは全日本選手権で優勝し、本人曰く、「やっと」大きなタイトルを獲得した。
スラロームのFISポイントは安藤麻に次ぐ日本人2番手の前田だが、まだ力の差を感じている。
10月、11月のスイス・サースフェーとレビでの練習で
「麻さんの滑りを実際に真近で見て、滑りの動作、タイミンングがとても勉強になっていて、自分の滑りにもいいイメージで活かしている」と手応えを語る。
今季は1月末まではヨーロッパをベースにじっくり腰を据え、W杯2本目進出とヨーロッパカップでコンスタントに30番以内に入ることを目標に掲げる。
W杯初出場が2019年のレビだった前田は、2本目進出へ注意すべきポイントを、
「コース前半のウェーブ、斜面変化に注意と、急斜面に入ってから身体の動きが止まらないように意識して滑りたい」と分析。
今回、レース前に実際のW杯のコースで4日間、安藤麻と共に練習を行うことができた「アドバンテージ」を活かしたい。

2017年のレビ、優勝したペトラ・ブルフォバ 【写真/田中慎一郎】

フィンランド・レビはヘルシンキから北へ空路1時間ほどの距離にあり、北極圏にほど近く、冬の日照時間は3時間ほど。昼間でも薄暗く、照明の灯るレースとなる。
W-CUP初開催は2004年2月で、そのときに広井法代選手が26位というのが日本人女子の最高成績かつ、唯一の成績である。(2019年に安藤麻が1本目30位で2本目進出を果たしたが、2本目でコースアウト)

2006年から11月開催となり、男女のSL開幕戦として定着してからは、男子でも皆川賢太郎選手の2006年13位が最高成績と日本チームにとって、「相性」は良いとは言えない。
2020年から女子のみのスラローム2連戦となって4年目のシーズンを迎えるが、昨年の1本目30位のトップとのタイム差は1戦目+2.50秒、2戦目+1.77秒で僅差の戦いは必至となる。

昨季の種目別女王、ミカエラ・シフリン、北京オリンピック金メダリスト、ペトラ・ブルフォバらを中心とした優勝争いと、安藤麻、前田知沙樹両選手の2本目進出なるか、北極圏での女子スラローム開幕2連戦に注目だ。

文:田中慎一郎
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

公益財団法人全日本スキー連盟は、日本におけるスキー・スノーボード競技を統括すると同時に、普及・振興の役割も担う競技団体。設立は1925年、2025年には設立100周年を迎える。スキージャンプ、ノルディック複合、クロスカントリー、アルペン、フリースタイル、スノーボードの6競技において、世界で戦う選手たち「SNOW JAPAN」の情報や、FIS(国際スキー・スノーボード連盟)ワールドカップなどの大会情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント